<2020年元旦現在>港北区の人口は35.3万人、行政区で全国最多も公共施設は…… | 横浜日吉新聞

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2020年1月1日現在、港北区の人口は昨年(2019年)同時期より2172人増えて35万3620人(17万825世帯)であることが横浜市から発表されました。

2020年1月1日現在の横浜市の人口(横浜市発表資料より)

市内18区で最多であるだけでなく、政令指定都市の「行政区」(「特別区」である東京23区は除く)のなかでも全国最多。一般の地方自治体では、大都市制度の一つである「中核市」のレベルにあたる人口規模です。

35万3620人のうち男女別では、男性が17万8513人、女性は17万5107人で、男性が3400人ほど多い状況1世帯あたり当たりの人数は2.07人で、中区(1.84人)や西区(1.86人)、神奈川区(1.94人)、南区(1.96人)に次ぎ市内5番目に少ない数字でした。なお、市内最多は2.53人だった都筑区。

大倉山の高台から綱島・日吉方面を望む

1キロ平方メートルあたり人口密度は1万1273人となり、南区(1万5478人)と西区(1万4898人)に次ぎ、市内で3番目に高い人口密度となっていました。

港北区は、他の地域から転入してくる「社会増」だけでなく、出生数が死亡数を上回る「自然増」も続いている状況。2011(平成23)年4月に33万人、2014(平成26)年5月に34万人、2018(平成30)年5月には35万人と順調に人口が増え続けています

2017(平成29)年を基準とした横浜市による将来人口推計では、2024年に36万人を突破するとみられているものの、2036年~37年36万7880人まで増えた後は、緩やかに減少するとの予測です。

現時点での35万3620人という港北区の人口規模は、日本国内の他自治体で見ると、特別区(東京23区)の東京都北区(35.3万人)とほぼ同じで、奈良県の県庁所在地で中核市となっている奈良市(35.6万人)にも迫ります。

港北区役所も外壁などに老朽化が目立つ

一方、港北区は独自の首長や議会を持てないなど、制限された権限しか持たない「行政区」。独自の予算や権限はほとんど与えられていないためか、人口が増えても図書館が1館だけということに象徴されるように、公共施設は不足気味です。

図書館を区内に15館(分館含む)を持つ東京都北区や市内に3館を持つ奈良市といった特別区・自治体とは、たとえ同じ人口規模であっても、住民サービスの面で異なる状況は今後も続きそうです。

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【参考リンク】

横浜市人口ニュースNo.1121(令和2年1月1日現在)(2020年1月10日、横浜市政策局)


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