日吉駅前の“ポイ捨て”一掃へ本腰、10月から市が「美化推進重点地区」に指定 | 横浜日吉新聞

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日吉駅前のポスト付近には持主不明の植木鉢や譜面台らしき物が長い間放置されており、植木鉢にはビールの空き缶などのゴミが投げ込まれ、放置自転車も(8月16日撮影)

日吉駅前の美化に向けて港北区と地元住民が動き出しました。横浜市は来月(2018年10月)1日、日吉駅西口の商店街一帯と東口駅前を市内で27カ所目の「美化推進重点地区」に指定し、タバコや空き缶のポイ捨てをなくすための美化活動や啓発を定期的に行うための体制を整えます。

美化推進重点地区は、1995年から市内の繁華街など「清潔できれいな街をつくることが特に必要と認められる地区」(「横浜市空き缶等及び吸い殻等の散乱の防止等に関する条例」)を市が指定。

路上にある散乱ごみの定期清掃をはじめ、タバコや空き缶といったポイ捨てに対する注意と啓発、自動販売機の調査などを行う体制をつくるもので、区内では新横浜駅前が指定されており、日吉が2カ所目となります。

これまで市や区と地元は日吉駅で「ポイ捨て禁止」の啓発活動を幾度も行ってきた(5月31日)

日吉駅前では、かつて東口の慶應義塾大学側の歩道に設置されていたベンチが喫煙や飲酒の場として使われ、毎日のように大量にごみが散乱していたことから、一昨年(2016年)末に市と区がベンチの撤去を決断。また、今年6月からは区が地域作業所に委託して駅前周辺の清掃作業も実施しています。

日吉東口駅前の日吉キャンパスは、2年後の2020年夏に五輪の英国代表選手のキャンプ地となっていることもあり、「駅前の美化に向け、区として地元とともにできることをやる」(港北区)といい、美化推進重点地区へ指定されるための体制づくりを地元町内会などと進めてきました。

10月1日から「美化推進重点地区」に指定されるエリア(赤太線内)(横浜市行政地図情報システム「iマッピー」の地図に加筆)

今回、美化推進重点地区として指定されたことにともない、日吉駅前の地元町内会は17人を「美化推進委員」として選出。市が非常勤の特別公務員として任命し、週に2回の清掃活動を実施するほか、エリア内にある自動販売機についても調査を行い、空き缶のポイ捨てを抑止するとの観点から市への届出を必要とする形に変更となります。

近隣から要望の多かった「喫煙禁止地区」には、現段階では指定されていませんが、喫煙禁止地区とするためには、まずは美化推進重点地区に指定されることが第一段階とされています。

今後、美化活動の状況次第では、禁煙化についてもあらためて議論が行われることになりそうです。

【関連記事】

<日吉駅前ベンチ>喫煙と酒宴のゴミ放置、花壇破壊や盗難も、清掃の住民ら「もう限界」(2016年7月30日)

五輪英国キャンプ地の日吉で駅周辺の禁煙化を求める動き、11/5(土)に啓発活動(2016年11月1日)

<東京2020五輪・パラ>日吉周辺で実施「英国代表キャンプ」の特設サイトを公開(2018年8月31日、英国代表キャンプの内容など詳細)

【参考リンク】

美化推進重点地区と自動販売機設置届出対象地区の一覧(横浜市資源循環局、2018年10月から日吉駅前が追加される)


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