新綱島の「芸術ホール」はフル・オーケストラ公演は厳しい規模に

横浜日吉新聞
「区民文化センターニュース」の第2号(2015年11月11日発行)港北区民文化センター第1回基本構想検討委員会で議論された内容についてまとめられている(PDF版は区のページで公開中)

「区民文化センターニュース」の第2号(2015年11月11日発行)港北区民文化センター第1回基本構想検討委員会で議論された内容についてまとめられている(PDF版は区のページで公開中)

2019年4月完成予定の新綱島駅の再開発ビルに横浜市が整備を予定する「港北区区民文化センター」についての第3回基本構想検討委員会が11月25日(水)に港北区役所にて開催されました。

新綱島駅ビルに整備される区民文化センターがどのような設備とするかについて議論する委員会で、8月27日の第1回の開催以降、地域の代表など12名の委員と、港北区長ほか事務局メンバーが参加し実施されています。

今回は、前回10月28日に開催された第2回委員会の内容を踏まえ、同センターの基本理念や文化事業展開、施設運営方針や施設構成についての答申案をただき台とし、活発な議論が繰り広げられました。

討議の大きなテーマとなる「基本理念」については、新センター建設予定地となる綱島地区の温泉街としての歴史や、明治後半から昭和初期にかけて桃の産地として栄えたことをテーマに据えてはどうか、との原案が示されましたが、新センターは綱島地区だけでなく、港北区全体をイメージしたキャッチフレーズにしては、との委員からの声が多数あがり、再検討することとなりました。

会議の後半では、前回(第2回)の委員会にて多くの意見が出された施設構成の詳細についての確認と議論が行われ、なかでも最大の議題となっている「芸術ホール」部分については、横浜市の標準的な区民文化センターの客席数である「300席」との案が改めて示されましたが、「横浜市の全18区の中でも最多の人口(平成27年10月31日現在で33万8812人=横浜市統計ポータルサイト)となる自治体の区としては、座席数が少なすぎるのではないか」「少しでも席数を増やしてほしい」との声が複数あがりました。

そのため、当初設置が検討されていた「会議室」は、近隣の地区センターなどの利用実態(綱島地区センターの稼働率は6割程度とされる)も踏まえ、区民文化センターには設置しないという選択もやむを得ない、との区役所担当者からの提案に、賛同の声も多数聞かれました。

本格的なフル・オーケストラのコンサートは、横浜みなとみらいホールなど大規模な既存のホールを利用するなど「利用のすみ分け」をはかるしかなさそうだ(写真:横浜みなとみらいホール公式サイトより)

本格的なフル・オーケストラのコンサートは、横浜みなとみらいホールなど大規模な既存のホールを利用するなど「利用のすみ分け」をはかるしかなさそうだ(写真:横浜みなとみらいホール公式サイトより)

また、他の市内ホールの事例を参考に、舞台面積も「フルオーケストラの登壇は難しい」(間瀬委員長)との見通しが改めて示され、「20~30名くらいのアンサンブル利用なら問題はないが、大規模なフルオーケストラでの利用は、市内の他のホール施設とのすみ分けをはかることで対応してもらえれば」との間瀬委員長の見解に、「市内の大型ホールはプロ集団が多く利用優先権を得ている実態があり、市民がホールを使えるのは限られた抽選機会に限定されてしまう。ここをなんとか改善できないか」との切実な声も寄せられました。

ホールのほかに、これまでの委員会で設置の詳細について議論されてきたギャラリーや音楽ルーム(リハーサル室)、練習室、情報コーナー、事務室、そのほかの留意事項(ホールへの行き来可能な裏動線、ユニバーサルデザインへの配慮、トイレの設置など)についても答申案の確認と改めての意見聴取も行われ、情報コーナーについては、これまでの委員の声より盛り込まれた「貸出の取次など、図書館との連携も充実すべき」との答申案に、改めての賛成の声が多数聞かれました。また、「すべての要望を盛り込むことは難しいが、設計担当者には、なるべく多くの声を聞き入れてもらいたい」と、来年早々にも出される答申や、委員メンバーの声を、建築設計へ反映することを望む声が多く出されました。

委員会会場の港北区役所。港北区は横浜市の中でも約34万人と最多の人口を抱え、地方の中核市に迫る人口規模なだけに「芸術ホール」に寄せる市民の期待も大変高い

委員会会場の港北区役所。港北区は横浜市の中でも約34万人と最多の人口を抱え、地方の中核市に迫る人口規模なだけに「芸術ホール」に寄せる市民の期待も大変高い

設計担当者の選定はまだ先(区役所担当者)になるとの見通しも示されましたが、「建設後のメンテナンスも含めた長いスパンでの要望を聞きいれてくれる担当者の選定をお願いしたい」「運営主体は指定管理者制度を導入することを前提としても、地域に住む区民が主体的に関われる運営システムのマニュアル化や構築をお願いしたい」との意見も出されました。

今回の議論を踏まえ、次回2016年1月28日(木)に第4回の委員会を開き、ここで基本構想の最終答申案がまとめられ、横浜市に提出される運びとなっています。

この委員会は原則として公開により行われ、港北市役所内で13時30分から16時まで開かれる予定です。

区民文化センターへの意見は、引き続き港北区役所区政推進課で文書(FAX・Eメール・郵便)にて受け付けており、「回答は行わないが参考にさせていただきます」としています。

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<新綱島駅>再開発ビルに整備の「芸術ホール」、300名規模で多目的型を軸に議論(2015年10月29日)

28階建てタワマンだけじゃない、新綱島駅に作られる「芸術ホール」に注目を(2015年10月13日)

【参考リンク】

港北区における区民文化センターの整備について(港北区役所)


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