28階建てタワマンだけじゃない、新綱島駅に作られる「芸術ホール」に注目を | 横浜日吉新聞

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新綱島駅(地下)の地上部分に建てられる複合ビルの完成予想図(横浜市の資料に本紙で位置関係や補足情報などを追記)

新綱島駅(地下)の地上部分に建てられる複合ビルの完成予想図(横浜市の資料に本紙で位置関係や補足情報などを追記、クリックで拡大)

東急と相鉄線が乗り入れる2019年4月の完成が予定されている「新綱島駅」(綱島東1丁目)の上には、地下1階地上28階建ての“タワーマンション”の複合ビルが建設される、と先月(2015年9月)横浜市が明らかにしましたが、実はこの複合ビル内には港北区の“芸術ホール”が計画されているのをご存じでしょうか。

新綱島駅ビルの開発では、240戸が入る「タワーマンション」になることが大きな注目を集めましたが、一方で区民向けの施設として芸術公演に最適な「区民文化センター」が整備されるという点も見逃せません

港北区には、市役所に隣接して1978(昭和53)年開館の「横浜市港北公会堂」(大豆戸=まめど=町、600人収容)はありますが、ここは音楽や芸術の公演に特化したホールではなく、「集会施設」という位置付けになっています。

鶴見駅前の複合ビル内に2011年3月に設けられた鶴見区民文化センター「サルビアホール」は、最大で650席を設けることができ、横浜の区民文化センターでは最大の規模となっている

鶴見駅前の複合ビル内に2011年3月に設けられた鶴見区民文化センター「サルビアホール」は、最大で650席を設けることができ、横浜市の区民文化センターでは最大の規模となっている

横浜市には、「地域に根差した個性ある文化の創造に寄与するため」として、鶴見区や神奈川区、港南区など10カ所に区民文化センターがあり、音楽や劇などの芸術公演に適した施設となっています。

本来、この区民文化センターは横浜市内全18区すべてに設けられることが前提なのですが、港北をはじめとした8区ではこれまで整備されていませんでした。

このほど、新綱島駅の複合ビルが建設されることを機に、港北区にも待望の“芸術ホール”が設けられることになったものです

基本的な機能としては、約300名程度の人数を収容できるホールがあり、音楽ルームや練習室、ギャラリー、会議室などが整備されるのが一般的だと言われています。

たとえば、2011年3月に開設された鶴見区の区民文化センター「サルビアホール」の場合最大650席の「ホール」と、別に100席の「音楽ホール」もあり、さらには、絵画や写真などの作品展示が行える145平方メートルの「ギャラリー」、演劇の稽古やダンスなどのレッスンのためのスペース「リハーサル室」(77平方メートル)、4~7名までの練習室3室といった設備が設けられています。

港北区では「区民文化センターニュース」の第1号を2015年9月15日に発行し、今後の予定などを広く知らせている(PDF版は区のページで公開中)

港北区では「区民文化センターニュース」の第1号を2015年9月15日に発行し、今後の予定などを広く知らせている(PDF版は区のページで公開中)

新綱島駅ビルに整備される港北区の区民文化センターがどのような設備とするかについては、地域の代表など12名による「区民文化センター基本構想検討委員会」(委員長:間瀬勝一・全国文化施設協会理事)が設けられ、8月27日に第1回目の委員会が開かれています。

今月(10月)28日(水)には第2回が開かれ、続く11月25日(水)に第3回、来年1月28日(木)に第4回の委員会を開き、ここで基本構想がまとめられ、横浜市に提出される運びとなっています。

この委員会は原則として公開により行われ、港北市役所内で13時30分から16時まで開かれる予定です。

どんな芸術ホールとなるのか、気になる人は傍聴してみてはいかがでしょうか。また、区民からの意見は港北区役所区政推進課で受け付けているとのことです。

【参考リンク】
港北区における区民文化センターの整備について(港北区役所)


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