<新綱島駅>再開発ビルに整備の「芸術ホール」、300名規模で多目的型を軸に議論

横浜日吉新聞
長津田駅北口に2013年10月にオープンした緑区の「みどりアートパーク」のホールは多目的型で334席あり、新綱島でもこの規模感を基本に整備される模様だ(緑区民文化センターホームページより)

長津田駅北口に2013年10月にオープンした緑区「みどりアートパーク」のホールは多目的型で334席あり、新綱島でもこの規模感を基本に議論されている(緑区民文化センターホームページより)

2019年4月完成予定の新綱島駅の再開発ビルに横浜市が整備を予定する「区民文化センター」について、メイン施設となるホールは、300名程度が収容可能な規模で、多目的型の芸術ホールにするという案を軸に議論が進んでいます。

区民文化センターは、現在使われている「港北公会堂」(600人収容)のような“集会型”の施設とは異なり、音楽や演劇などの公演に適した“芸術ホール”や、絵画や写真などを展示する“ギャラリー”など、区民の文化的な活動を行うための施設とするものです。そのため、港北公会堂は従来通り集会施設として残る形となります。

新綱島駅の上部には、地上28階建ての“タワーマンション棟”と、それに付随する形で6階建て規模の複合ビル棟が整備されます。この6階建ての棟に、商業施設と区民文化センターが入る計画です。ホール天井の高さなどの関係から3フロア分、階数では4~6階部分を2フロア(4~5階)として使用される予定です。

この区民文化センターをどのような施設にするかについては、地元の自治会長や、区内の芸術関連団体代表、在住の芸術家ら12名による「区民文化センター基本構想検討委員会」(間瀬勝一委員長・全国文化施設協会理事)が港北区役所内に設けられ、横山日出夫区長ら区役所関係者も出席したうえで、今年(2015年)8月から議論が進められています。

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音楽や演劇分野の特化型ではなく「多目的型」を

10月28日に開かれた「区民文化センター基本構想検討委員会」の第2回会議

10月28日に開かれた「区民文化センター基本構想検討委員会」の第2回会議(港北区役所)

昨日(2015年)10月28日に行われた第2回会議では、出席した委員から、音楽か演劇かのいずれかに特化した設計ではなく、幅広い形で利用できる「多目的型」にするべきではないか、との意見が多く出されました。

現在、横浜市内に10カ所ある区民文化センターは、音楽公演に適した設計のホールが3カ所(港南区・青葉区・栄区)と、演劇公演に適したホールが1カ所(泉区)ありますが、過半数の6カ所(鶴見区・神奈川区・旭区・磯子区・緑区・戸塚区)では、音楽や舞台演劇それぞれの分野に限定するのではなく、講演会や式典などでも広く使える多目的型の設計が採用されています。

港北区は横浜市内18区のなかで最多の人口(約34万人=2015年9月末現在)を持つことから、幅広い区民ニーズが予想されており、委員の多数が多目的型を推していました

また、リハーサル室やギャラリー、練習室、控室、会議室などの設備のあり方についても意見が交わされ、特に他区での事例を参考に、ギャラリー、練習室は多目的な転用を柔軟にできるようにすべきという意見や、展示や音響のための高さを保つべきという声も多くあがりました。

さらに、設置が検討されている「情報コーナー」のあり方も議論され、ただパンフレットを置くだけの施設ではなく、懇談ができるスペースも欲しい、という意見や、情報交換をできるコーディネート人材が重要、などといったアイデアや意見の交換が行われました。

限られたスペース内に何を重点整備するかが鍵に

新綱島駅(地下)の地上部分に建てられる複合ビルの完成予想図(横浜市の資料に本紙で位置関係や補足情報などを追記)

新綱島駅(地下)の地上部分に建てられる複合ビルの完成予想図(横浜市の資料に本紙で位置関係や補足情報などを追記)

一方、ホールについては、300名程度の客席数が基準とされていることに対し、地元・綱島の委員からは「座席数が少ないのではないか、可能な限り席数を確保してほしい」との意見もあがっています。

ただ、区民文化センターが入居するビル自体は、既に建物面積や高さといった大枠の規模感が決まっているため、そのなかで区の施設として使える広さも限定されています。ビル自体が横浜市が建設する物件ではなく、再開発区域の地権者らによるものです。市はここから3フロア分を有償で買い上げる形となるため、大幅な規模の拡張は難しいといわれています。

そのため、メインとなる芸術ホールを広く確保してしまうと、リハーサル室やギャラリーといったそれ以外の設備に影響を与える可能性もあり、どの部分に重点を置いて整備を行うのかが今後の議論のカギとなりそうです。

検討委員会は次回、11月25日(水)に港北区役所で3回目の会議を開き、ここで施設運営のコンセプトや、キャッチフレーズなどついて議論するほか、横浜市長に答申する内容の具体案が検討される予定となっています。

なお、この会議は横浜市の条例に基づいて行われており、誰でも傍聴が可能です(定員制・先着順)。開催時間は13時30分から16時まで、港北区役所4階の会議室で行われます。

【関連記事】

28階建てタワマンだけじゃない、新綱島駅に作られる「芸術ホール」に注目を(2015年10月13日)

【参考リンク】

港北区における区民文化センターの整備について(港北区役所)


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