横浜市が目指す県からの独立、日吉で3月9日(土)に「特別市」シンポジウム | 横浜日吉新聞

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2024年も日吉で“特別市シンポジウム”が企画され、去年と同様に参加希望者が多くなっています。

横浜市は今月(2024年)3月9日(土)午後に慶應義塾大学日吉キャンパスの協生館内で「『特別市』の法制化の実現に向けて~横浜の未来を創る『特別市』シンポジウム」を開きます。

2024年3月9日(土)に慶應義塾大学日吉キャンパス(協生館内「藤原洋記念ホール」)で開かれる「『特別市』の法制化の実現に向けて~横浜の未来を創る『特別市』シンポジウム」の案内チラシ(主催者提供)

特別市とは「特別自治市」の通称で、都道府県という現在の制度を変え、規模の大きな政令指定都市が特別自治市となって国と直接やり取りをしようという仕組み。

横浜や川崎といった政令指定都市は人口こそ多い一方で、大都市としての権能(けんのう=権限)が都道府県の下で制限されて自由に動けず、予算配分も充分ではないとの考え方から、全国に20ある政令指定都市で特別市の制度を設けようという運動が展開されています。

たとえば、小・中学校が「市立」である一方、高校は「県立」が中心となっていたり、警察が「県」の管轄であるため交通安全面などで「市」が主体的に動けなかったりと、“縦割り”の弊害があると訴えます。

また、新型コロナウイルス禍の際は、国との交渉や対策の中心を県が担っていたため、横浜や川崎といった大規模自治体が独自の対策を取りづらかったとも指摘されています。

昨年も日吉で行われた同様のシンポジウムは会場がほぼ満員となった(2023年3月、日吉キャンパス協生館「藤原洋記念ホール」で撮影)

シンポジウムでは、現在の政令指定都市という制度の課題はどこにあるのか、特別市となることで何が変わるのかを分かりやすく解説する予定です。

昨年(2023年)3月にも指定都市市長会と共同で同様のシンポジウムを日吉で行っており、相鉄・東急新横浜線の開業で交通利便性がより高まったことなどから、今年も同じ会場での開催を決定。

前年は満席となる盛況ぶりでしたが、今年もすでに参加申込者が予定定員の300人を超過。会場となる「藤原洋記念ホール」の2階席を開放して聴講希望者を受け付けているといいます。

昨年同様に山中竹春市長と一橋大学の辻琢也教授が登壇し、ゲストに俳優で港北区と縁の深い五大路子さんを招く(案内チラシより)

横浜市の単独主催となる今年も山中竹春市長と一橋大学の辻琢也教授が登壇するほか、横浜市出身の俳優で港北区と縁の深い五大路子さんをゲストに招いた座談会も行われます。

開催時間は3月9日(土)14時から16時までで、参加は事前申し込みが必要で市の申込フォームやメールなどで3月7日(木)まで受け付けています。

【関連記事】

人口減少時代だからこそ「特別市」、日吉で市長らが大都市の将来像を議論(2024年3月12日、当日の様子)リンク追記

日吉でのシンポジウム盛況、横浜市は県から離れて「特別市」になれるか(2023年3月16日、前年の講演内容詳細)

神奈川県から“独立”目指す横浜市、「特別自治市」のメリットは誰にもたらすか(2021年6月21日、特別市を目指す経緯や詳細)

【参考リンク】

2024年3月9日(土)午後に日吉開催「『特別市』の法制化の実現に向けて~横浜の未来を創る『特別市』シンポジウム~」(横浜市政策局)

横浜市が目指す新たな大都市制度「特別市(特別自治市)」(横浜市政策局)


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