トレッサで観覧・体験を楽しむ、恒例「ダンスまつり」で2つの“初チャレンジ” | 横浜日吉新聞

横浜日吉新聞

恒例となった「ダンスまつり」専門学校生を招く新チャレンジ。聴覚障害がある子どもたちにも「踊る」楽しさを伝えます。

第5回「港北ふれあいストリートダンスまつり」(同実行委員会主催)が今月(2023年)10月15日(日)11時から17時まで、大型商業施設「トレッサ横浜」南棟1階(師岡町)で今年も行われます。

今月(2023年)10月15日(日)大型商業施設「トレッサ横浜」で行われる「港北ふれあいストリートダンスまつり」の案内チラシ(主催者提供)

今月(2023年)10月15日(日)大型商業施設「トレッサ横浜」で行われる「港北ふれあいストリートダンスまつり」の案内チラシ(主催者提供)

当日は、11時からと14時から、16時30分からの3回、「ダンスショーケース」として、事前に募集を行っていた複数の人数(2人以上)のグループ約30組が3分以内のダンスをそれぞれ披露。チームごとに使う曲や人数によって異なる「見せ方や表現」を楽しめる企画となっています。

また、13時30分からは、「フリースタイルダンスソロバトル」の予選、15時40分からは決勝を開催。

1対1でDJがかけた音楽に合わせて即興で自由に踊り合い、ジャッジが勝敗を決めるという方法で行われます。

プロのダンサー志望の「専門学校生」招く“初挑戦”

また、今年は新たに「日本工学院専門学校ダンスパフォーマンス科」(学校法人片柳学園、東京都大田区)の学生や職員が来場。日本全国から集まったプロダンサー志望の学生たちによる「ダンス体験」コーナーも12時50分から予定されています。

「(同校の)おにいさん、おねえさん達が学習指導要領(学校で習うヒップホップダンスなど)の内容を楽しいショー形式で子どもたちに分かりやすく教えてくれます。ダンスの種類やリズムにのることについてなど、初めてダンスに触れる子どもたちにも楽しんでもらえたら」と、同イベントの発起人で実行委員長の“AKI(アキ)”さんこと浜中晶子さん(「横浜ベビーヒップホップスタジオ」代表=大倉山1)は語ります。

第5回「港北ふれあいストリートダンスまつり」の案内チラシ(2面)。当日の会場案内やタイムテーブルを掲載。新たに立ち上げた公式LINEアカウントについても紹介している(同)

第5回「港北ふれあいストリートダンスまつり」の案内チラシ(2面)。当日の会場案内やタイムテーブルを掲載。新たに立ち上げた公式LINEアカウントについても紹介している(同)

ダンスパフォーマンス学科の中にはインストラクターコースがあるといい、「当日集まったさまざまなバックグラウンドを持つ子どもたちに学習指導内容のダンス内容を短時間でいかに楽しく分かりやすく教えるかという経験は、きっと卒業してからも仕事に直結して役立つと思われます」と、学生たちが挑むことの大切さについても言及。

昨年(2022年)は慶應義塾大学「ダンシングクルージェイド(Dancing Crew JADE)」がダンス体験を行った(10月16日)

昨年(2022年)は慶應義塾大学「ダンシングクルージェイド(Dancing Crew JADE)」がダンス体験を行った(10月16日)

将来インストラクターをはじめ“ダンスの道”を志している学生が実地の経験をすることができ、また現在子どもたちを教えている小中学校の教職員にとっても、“一見の価値”があるのではないかと感じているといいます。

「人手不足で困っていらっしゃる小学校の先生方にはより良いダンスの指導法や学習コンテンツのヒントを提供でき、そして何より子どもたちが楽しく学生の皆さんとダンス学習ができる機会となれば」と、AKIさんは、今回の初チャレンジとなる日本工学院の学生たちを招くに至った想いを熱く語ります。

ろう者(聴覚障害者)に“音と振動”伝える試みも

また、昨年新たに協賛企業として運営側に加わったアルファシータ(AlphaTheta)株式会社(西区みなとみらい)が現在運営する横浜DJラボ(Lab)(西区楠町)が、今年もステージ後方にある中央階段上の「特別出展ブース」で、DJ機材に直接触れられる「DJ体験」コーナーを設置する予定です。

AKIさんは、「ダンスを知っている人も知らない人も、誰でもみんなで音楽で体を表現する楽しさを体感してもらえたら」との想いを、イベントをスタートした2017(平成29)年当時から抱いてきたといいます。

その理念から、横浜DJラボ長の川野弘勝さんの紹介もあり、振動と光で音の特徴を体に伝える新しいツール「オンテナ(Ontenna)」を活用し、ろう者(聴覚障害者)が楽曲を振動として感じることができることでの“ダンス体験”にも初めて取り組みたいと語ります。

オンテナ(Ontenna)を使って音を体で感じよう!と案内。横浜DJラボの特設ブースで体験することができる(同)

オンテナ(Ontenna)を使って音を体で感じよう!と案内。横浜DJラボの特設ブースで体験することができる(同)

今回の企画を後援の港北区の担当者に伝えたところ、横浜市内で知的障害者へのダンス指導を長年行う経験者を紹介してもらったといい、「有益なアドバイスをリアルで得ることができました」とAKIさん。

さらに、市内のろう特別支援学校への訪問も実現することができたといい、「あたたかく対応いただき、今回の取り組みについてもお伝えすることができました」と、ろう学校の子どもたちにも来場してもらい、オンテナを用いての体験を通じて、ダンスや音楽を体感してもらえたらと感じているとのこと。

横浜DJラボ長の川野さんも当日の来場やオンテナ(Ontenna)の体験を呼び掛けている(2023年10月16日の開催時)

横浜DJラボ長の川野さんも当日の来場やオンテナ(Ontenna)の体験を呼び掛けている(2023年10月16日の開催時)

「“みんなちがう環境ちがう考えちがう感覚、それぞれみんなちがってみんないい”と感じています。オンテナでの体験、また『ダンス体験』コーナーも、事前予約不要、無料で参加が可能です」とAKIさんは、当日の多くの来場を呼び掛けます。

「ダンスショーケース」や「フリースタイルダンスソロバトル」についても観覧は無料となっており、出演者ごとに異なるダンスの魅力を誰もが感じられるひとときとなりそうです。

【関連記事】

・【前年記事】<トレッサで3年ぶり>ダンスまつりが復活、DJ体験や環境学ぶコーナーも(2022年10月12日)※開催当日の様子を8枚の写真で追記し紹介

銀行員からダンサーに転身、スクール主宰のAKIさんが語るキッズ・ダンスの魅力(2017年2月6日)※実行委員長AKIさんの紹介

【参考リンク】

港北ふれあいストリートダンスまつり公式サイト


カテゴリ別記事一覧