3月18日(土)の開業が迫る「新綱島駅」、地元以外では初の内部公開 | 横浜日吉新聞

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用地取得から10年超、建設工事から約7年半を経て「新綱島駅」は開業を待つだけの状態となっています。

JRTT鉄道・運輸機構と相鉄(相模鉄道)、東急電鉄の三者はきのう(2023年)3月5日、相鉄・東急の新横浜駅構内で「しゅん功開業式典」を開くとともに、参加者らを試運転列車で新綱島駅へ運び、駅内部を公開しました。

相鉄・東急新横浜駅の構内で開かれた「しゅん功開業式典」には政治・行政・地域の招待者86人が参加した(3月5日)

3月18日(土)に開業する東急新横浜線(相鉄・東急直通線)の新綱島駅は、2012(平成24)年ごろから綱島東1丁目などでの用地取得を開始。取得の滞りや、予定地が想定よりも軟弱地盤であったことなどから当初計画から1年半ほど遅れて2015(平成27)年の中頃から工事が始まりました。

工事の初期段階だった2015年12月に綱島街道から見た駅建設予定地の様子、かつて旅館だった「新水」の跡地駐車場(写真上)と、下の写真(2015年9月撮影)には壊される前の黄色い「東京園」の建物も

新綱島駅は、地下に駅を建設するだけでなく、新横浜駅への「新横浜トンネル」(3304メートル)と日吉駅方面への「綱島トンネル」(1356メートル=トンネル自体は約1100メートル)の工事で、掘削機をはじめとした工事用機材類の搬出入掘った土の搬出などを行う拠点として重要な役割を担っています。

今回、駅内部が地元の関係者以外に広く公開されたのは初めてで、多くのテレビニュースや新聞などのメディアでも取り上げられましたが、これまで新横浜線(相鉄・東急直通線)の公開は新横浜駅が中心だったこともあり、新綱島駅への注目度は首都圏全体で見ると高くはありませんでした。

初めて関係者に広く公開された新綱島駅、改札口正面には「桃の木」を描いたデザインウォールも。壁の色は変化する(3月5日)

新横浜駅で開かれた式典時には、新綱島の駅名が港北区民などの投票で選ばれ、その際に「綱島温泉駅」や「綱島リバーサイド」といった候補が上がっていたことが紹介されると、参加した県内の政治・行政関係者から驚きの声が上がっていたほどで、地元以外では広く知られていない様子です。

きのう3月5日の公開時点で駅の構内では、自動改札機や券売機はまだ新品時のカバーがかぶせられて未稼働の状態で、運賃表も隠されていましたが、今すぐ開業しても問題がないように見える状態でした。

公開された新綱島駅の様子を写真でご紹介します。

2023年3月5日(日)時点の新綱島駅

式典の参加者らは新横浜駅から相鉄の車両(右)を使った試運転列車で新綱島駅のホームに到着

鶴見川をイメージしたという新綱島駅ホームのデザインを見学する山中竹春横浜市長(右)や斉藤鉄夫国土交通大臣ら(JRTT鉄道・運輸機構提供)

新綱島駅には多彩な車両が乗り入れ、ドアの位置が若干異なることから綱島駅などよりドア幅(開閉部)の広いホームドアが採用されている

ホーム上のベンチは黒っぽいデザイン

こちらは日吉寄りのホーム端から見える上下別に単線となった「綱島トンネル」、トンネル内に時おり青い照明が設置されている

深さ約35メートルの地にあるホーム(地下4階)から改札口(地下3階)へ上がるエスカレーターは若干長いが、青い天井が印象的

新綱島駅の象徴的な存在である「デザインウォール」、桃の木の背景色が変わっていくのが楽しい

自動改札機や自動券売機にはまだカバーがかけられていた。なお、新横浜駅はすでにカバーが外され運賃表も掲出されている

新綱島駅の点字案内板、「南口」(大綱橋寄り)には「区民文化センター口」という表記も見られた

こちらは「北口」(日吉寄り)の出入口階段とエレベーター、案内板の一部はまだ隠されている

改札口近くに置かれた駅周辺の地図、駅付近は「再開発中」とある。大綱橋寄りの「南口」は第1出口、日吉寄りの「北口」を第2出口と記載

第1出口である「南口」の案内板。今はまだ東横線綱島駅と鶴見川(大綱橋)としか書かれていない。「バス」の表示はあるが駅開業時はバスターミナルが未設置のため、綱島駅から乗る必要がある

地上出口へ向かうエスカレーター、こちらも案内板の一部が隠されている

1つエスカレーターをのぼると、ここが地下2階。シャッターが閉じられた出入口は秋ごろに完成予定の再開発ビルと連絡する通路とみられる

もう一つエスカレーターをのぼると、地上出口が見えてきた。今日はシャッターが半分ほど閉じられている

外へ出て後ろを振り返ると建設中の29階建て再開発ビル(ドレッセタワー新綱島)がそびえる

新綱島駅の南口(第1出口)周辺の様子、真中後方の木々付近が古民家「池谷家住宅」。付近の道路形状は刻々と変化している

)いずれも撮影は2023年3月5日(日)です

※参考)この日、試乗が行われた新横浜駅から新綱島駅までの列車からの試運転列車における「車窓(新横浜トンネル内)」については、下記のYouTubeに公開した5分ほどの動画もご覧ください。

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