JR武蔵小杉の新ホーム供用は「年度末頃」、新川崎駅の要望は進展なし | 横浜日吉新聞

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JR武蔵小杉駅の新ホーム供用は「2022年度末ごろ」となり、新川崎駅への改札口の新設要望については「現時点で実施する計画はない」という内容でした。

県知事が会長をつとめ、県内自治体などが参加する「神奈川県鉄道輸送力増強促進会議」が2021年度分として提出した要望に対し、鉄道各社からの回答がこのほど県から公表されています。

JR武蔵小杉駅の横須賀線ホームでは、下り(新川崎方面)ホームを新設する工事が進んでいる(6月4日)

現在、JR武蔵小杉駅の混雑対策として横須賀線ホームで行われている下りホーム(新川崎方面)の新設について、JR東日本は「2022年度末頃の供用開始を予定しております」と回答し、来年(2023年)3月ごろにも使い始めるとの見通しを提示。

新ホームにあわせて設ける計画の新改札口は、「現在設計を進めており、今後工事に着手していく予定」としました。

JR武蔵小杉駅の各種混雑対策は、川崎市とJR東日本が協定を結び、費用を分担する形で実施(川崎市議会まちづくり委員会資料より)

駅の多摩川寄り、NEC玉川事業場(中原区下沼部)側に設ける新たな改札口については、川崎市が「2023年度(2023年4月~2024年3月)」に供用を開始する予定とし、綱島街道の「上丸子跨線橋」の下をくぐって東急武蔵小杉駅方面と連絡する新たなアクセスルートをつくることを今月6月17日に発表しています。

JR武蔵小杉駅の混雑対策は、川崎市とJR東日本が協定を結び、対策内容ごとに費用を両者が負担する形で行っているものです。

一方、新川崎駅に関する要望では、「駅南側への改札口の新設や駅施設の改良」を求めていましたが、「改札口の新設については、現時点で実施する計画はございません」とし、「今後のお客さまのご利用状況に応じて検討してまいります」と回答。

新川崎駅は高崎線を発着する「湘南新宿ライン」の列車は停車しない

前年の回答では、「まちづくり事業として行うことが必要であるため、関係自治体と連携し、検討を進めていきたい」としていましたが、今回は現時点で計画がないことを明確に打ち出した形です。

また、新川崎駅への「湘南新宿ライン(高崎線発着分)」の停車や、鶴見駅に「相鉄・JR直通線」の停車を求める要望に対しては、いずれも前年と同じ回答となっており、進展は見られませんでした。

県の鉄道輸送力増強促進会議は、横浜市や川崎市、経済団体などから出された鉄道路線に対する要望をまとめ、毎年要望書を鉄道各社に提出し、各社はこれに対する回答を行い、県がこれを公表しているものです。

【関連記事】

<JR武蔵小杉>混雑対策で12月に「新ホーム」、今後は新改札とアクセス路(2022年10月3日、その後供用が早まった)リンク追記

JR武蔵小杉や新川崎の駅改良を要望、鶴見への「相鉄・JR直通」停車求める(2021年12月16日、要望内容)

南武線・武蔵小杉駅に「ホームドア」、横須賀線への移動時も安全性向上(2022年2月17日、これまでの要望が実現)

【参考リンク】

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議のページ(神奈川県)

JR武蔵小杉駅新規改札口設置工事の施行に関する協定の締結について(川崎市、横須賀線ホームの新改札口について)


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