30周年迎えた「師岡連合町内会」、新会長の鈴木さん中心にまちづくりに挑む | 横浜日吉新聞

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30周年を迎えた「師岡町」地域まちづくり新体制がスタートしています。

「師岡地区連合町内会」は今年4月で30周年。昨年度(2021年度)制作された映像作品「わが町師岡」(港北ふるさとテレビ局と制作・写真)では同連合町内会について詳しく解説している

「師岡地区連合町内会」は今年4月で30周年。昨年度(2021年度)制作された映像作品「わが町師岡」(港北ふるさとテレビ局と制作・写真)では同連合町内会について詳しく解説している

師岡町エリアで活動をおこなう4つの自治会・町内会によって組織されている「師岡地区連合町内会」

新年度(2022年度)から2つの町内会に新会長が就任し、地域まちづくりに新しい体制で挑んでいます。

師岡地区連合町内会は、1992(平成4)年に「菊名地区連合町内会」から独立して以来、今年4月(2022年)で30周年。

師岡地区連合町内会で毎月おこなわれている会長会議の1シーン。新体制においても地域まちづくりについての熱き議論を交わしていた(師岡町会館、5月24日)

師岡地区連合町内会で毎月おこなわれている会長会議の1シーン。新体制においても地域まちづくりについての熱き議論を交わしていた(師岡町会館、5月24日)

師岡町内で活動する「師岡打越町内会」「師岡南町内会」「師岡仲町内会」と、「師岡表谷町内会」の4つの町内会が加入し活動をおこなっています。

今年度から、「師岡南町内会」で会長を務める鈴木大成(ひろしげ)さんが、前会長の金子清行さん(表谷町内会前会長)にかわり連合町内会長に。

「仲町内会」で新たに白石友惠(ともえ)さん「表谷町内会」上田三夫(みつお)さんがそれぞれ新会長に就任しています。

新「連合町内会長」の鈴木さんは師岡に住んで半世紀

師岡地区の地域まちづくりを鈴木新連合町内会長がけん引していく

師岡地区の地域まちづくりを鈴木新連合町内会長がけん引していく

「師岡地区連合町内会」の新会長・鈴木大成さんは1943(昭和18)年生まれ。

師岡に住んで半世紀になるといい、「マンション管理組合の初代理事になったことが町内会活動に入るきっかけとなりました」と、自然に恵まれた師岡町のためにと2017(平成29)年から「南町内会」の会長を引き受けたと明かします。

最近強く感じているのが、「シニアが現役世代として働くケースが増えており、地域活動を引き受けてくれる人々が減ってしまっている印象があります」と、活動の担い手を増やすための工夫を凝らしながら地域の活性化を目指す意向です。

打越町内会の阿部さんは「チューリップまつり」復活に尽力

「連合町内会」での副会長として留任した「打越町会」会長の阿部登喜夫さんは、町内会活動を約15年間務めてきたといいます。

マンモス校「師岡小学校」の児童数は横浜市内最多。子育て世代における地域交流の活発化も至上命題となっている

マンモス校「師岡小学校」の児童数は横浜市内最多。子育て世代における地域交流の活発化も至上命題となっている

「新型コロナ禍」で活動が難しい中、師岡打越第二公園で過去2年間中止になってしまったという恒例の「チューリップまつり」を、今年(2022年)は4月に“写生大会”のスタイルで無事に開催することができたと笑顔で語ります。

「昨年(2021年)11月に子どもたちと役員たちが植えたチューリップが綺麗に花開きました。子どもたち約30人が参加しての写生大会は大いに盛り上がりました」と、“コロナ禍”ゆえに工夫を凝らしてのイベント開催にも取り組む阿部さん。

居住してから約40年だという街の人々の交流のために、これからも尽力していきたいとの想いを熱く語っていました。

仲町内会の白石さんは「青少年指導員」の港北区前会長

師岡町のうち、トレッサ横浜南棟の付近から仲谷戸バス停付近までの「仲谷戸」をエリアとする「仲町内会」では、港北区青少年指導員協議会前会長の白石友惠さんが新会長に就任しています。

白石さんは港北区青少年指導員協議会の前会長。青少年指導員として38年間も活動してきた

白石さんは港北区青少年指導員協議会の前会長。青少年指導員として38年間も活動してきた

九州・長崎県出身だという白石さんは、初めて青少年指導員になってから約38年の歳月を経たといい、「子どもを出産し育てる中で、右も左もわからない状況で、地域の皆さんとのつながりができたことに感謝の想いを抱いてきました」と、地方出身者でも“地域に入る”ことができたことに、今も感謝の想いを抱いているといいます。

かつての「師岡町内会」が、菊名地区連合町内会から独立した頃についても「師岡町で運動会を開催したら大変に盛り上がったのです」と、地域活動が盛んな地域性が今日の町会活動につながっていると説明します。

青少年指導員として“青少年”といわれる若者世代と交流し、子どもたちへのあいさつなどの声かけをおこなってきたこと、また同指導員以外の活動にも関心をもってきたことも糧になっているといい、「他の3つの町内会と比較すると約500世帯と小さい規模の町内会となります。より住みやすく、明るい街にしていくことができれば」と、これからの師岡町の地域まちづくりへの新たな決意を熱く語っていました。

表谷町内会の上田さんは“会社人間”から地域活動へ

師岡町には豊かな自然が残る反面、急傾斜地も多くみられる

師岡町には豊かな自然が残る反面、急傾斜地も多くみられる

「表谷町内会」の新会長に就任した上田三夫さんは、師岡に在住し40年余りの歳月を歩んだといいます。

「もともとはサラリーマン、全くの“会社人間”だったのですが、引退後、何か地域のお手伝いをさせてもらえればという気持ちでした」と、町会活動に参加することになったきっかけを語ります。

特に「防犯パトロール」には力を入れてきたといい、「地域活動を通じて、様々な人と知り合うことができました。体(の健康)を維持するためにもおすすめです」と、人との出会いを大切にしながら、安心・安全のための活動にも日々臨んでいるといいます。

マンモス小学校での見守り、災害対策や高齢者支援も“待ったなし”

「師岡小学校」で進む災害用の井戸を掘る取り組み「師岡ウォータープロジェクト」は師岡地区連合町内会もバックアップしている(5月17日)

「師岡小学校」で進む災害用の井戸を掘る取り組み「師岡ウォータープロジェクト」は師岡地区連合町内会もバックアップしている(5月17日)

師岡地区には、横浜市内トップの1269人(4月現在)、もの児童数を抱える市立師岡小学校(師岡町)も立地しており、大型商業施設のトレッサ横浜(同)の存在も。

特に狭い道など、トレッサの利用客の車が往来することもあるといい、「地域での交通事情には注意を払っていく必要があります」と阿部さんは、地域ぐるみでの交通安全対策の必要性についても訴えます。

自然が多い風景が目出つ反面、坂道や急傾斜地も多く、地震や豪雨などの災害対策はもちろん、一人暮らしも増加しているという「高齢者」の見守りや生活支援もより重要度を増すことが予想されています。

師岡町のトレッサ横浜北棟に隣接して立地している「横浜研究所」が閉鎖。跡地の活用も気になるところ(5月24日)

師岡町のトレッサ横浜北棟に隣接して立地している「横浜研究所」が閉鎖。跡地の活用も気になるところ(5月24日)

今年1月には、Meiji Seika(メイジセイカ)ファルマ株式会社(東京都中央区)の60年以上の歴史を持つ「明治横浜研究所」が閉鎖したこともあり、トレッサ周辺地区の再開発にもより大きな注目が集まる師岡町。

上田さんが語る「元サラリーマン」世代はもちろん、白石さんのように「子育て」をおこなう世代など、IT技術や連絡手段を活かした若年層からの地域参加を促す環境づくりが望まれます。

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【参考リンク】

師岡地区連合町内会の紹介(港北区連合町内会サイト)


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