想い出の「公園」を明るくきれいに、師岡小の卒業生がイラストで“恩返し” | 横浜日吉新聞

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卒業記念の想い出に、地域の「公園」をきれいに彩るチャレンジを行いました。

広さ1万3000平方メートルと、東京ドームのグランド1個分ほどの面積を持つ「想い出の」師岡町公園で、公園を「明るく」するためのイラスト描きに地元小学生たちがチャレンジした(3月4日)

広さ1万3000平方メートルと、東京ドームのグランド1個分ほどの面積を持つ「想い出の」師岡町公園で、公園を「明るく」するためのイラスト描きに地元小学生たちがチャレンジした(3月4日)

横浜市で最も通学児童が多いマンモス校としても知られる横浜市立師岡小学校(師岡町)では、6年生1クラスの児童約30人が、先週(2021年)3月1日(月)と3日(水)、4日(木)の3日間、「総合的な学習の時間」で、学区内にある師岡町公園(同)のトイレ周りに位置する壁への“イラスト描き”を行いました。

今回の取り組みの発案者は、同公園が好きで、いつも遊んできたという同クラスの児童・山村さん

公園のトイレの壁が青くて暗い感じがしていたことがいつも気になっていたといい、「色が一部剥(は)げてたり、欠けていたりしていたので、そこをきれいにしたいと感じました」と、今回のイラスト描きを提案。

イラスト案も、児童らが自ら作成した

6年間お世話になった地域への“恩返し“として、子どもたちから自主的に公園をきれいにしたいと港北土木事務所(大倉山7、秋本圭一所長)へ相談、今回の授業が実現するに至ったといいます。

まずは絵を描く“壁の汚れ”を取る作業からスタートしたという同授業では、青かった壁に、ペンキを何度も塗る作業での下準備を進めてきたといい、「無理はしないけど、地域のためにがんばろう」と、子どもたちが声をそろえ気合いを入れながら、最終日の活動をスタート。

今回の企画に奔走した港北土木事務所の今井さんと本島教諭(右)

今回の企画に奔走した港北土木事務所の今井さんと本島教諭(右)

同土木事務所との交渉など、今回の企画の実現に奔走した担任の本島詩織教諭は、「最初はテンションが低めだった子どもたちも、壁が白くきれいになるにつれ、急に調子が上がり、作業が一気に進みました」と、卒業を目前とした児童たちの姿を目に焼き付けるように語ります。

作業の確認に訪れた同土木事務所の今井和子さんも、「公園がとても美しくなり感激しました」と、卒業記念にまさにふさわしい、「白(クリーム)色の壁」の上に太陽動物音符などがのびのびと描かれたイラストに目を細めていました。

完成図を確認しながら作業を行っていた

完成図を確認しながら作業を行っていた

今回の授業には、地域のボランティアとして知られる師岡町在住の赤城久人さんも来訪、作業を手伝うなど、子どもたちにも声をかけられながら、その進捗を支援し、卒業生らの最後の想い出づくりを心から激励しているかのよう。

激励に駆け付けた川村智子校長は、「今年度(2020年度)は、特に春の臨時休校の影響もあり、一時期は外で遊ぶことすら制限されていた大変な1年間でした。そんな苦境にも負けじと、自分たちで決めたことを、熱心に作業をしてくれたことが嬉しい」と、これまでの歩みをしみじみと振り返っていました。

最後に記念写真を撮影。卒業前の想い出として心に残っていきそう

最後に記念写真を撮影。卒業前の想い出として心に残っていきそう

慣れないペンキでの作業に四苦八苦しながら、作業を行った子どもたち。

新型コロナウイルス感染拡大の影響でこれまでとは全く違った小学校生活の最後の1年を過ごしてきたこともあり、「地域に感謝を伝える」ことを目的とした同授業の“成果”が目に見えるかたちで地域に残されることは、学校、そして地域全体にとっても大変意義深い取り組みになったといえそうです。

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【参考リンク】

師岡小学校公式サイト

公園案内 師岡町公園(港北土木事務所)


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