地域と企業が“熱く”支える「トレッサ学童」、初のお披露目に約50人が来訪 | 横浜日吉新聞

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地域が支え、運営する学童保育が初披露されました。トレッサ横浜(師岡町)内に今年(2020年)4月に新設された「師岡トレッサ学童クラブ」(同運営委員会)のお披露目会が、7月5日午前に行われ、地域まちづくり関係者約50人が来訪、初めて公開される内部の様子を確認しながら、現場で奔走する運営スタッフとの情報交換を行っていました。

4月1日に「地域+企業」の運営形態でスタートした「師岡トレッサ学童クラブ」のお披露目会が7月5日に行われた。本来は3月中に予定されていたが、新型コロナウイルス感染症対策で延期になっていた

4月1日に「地域+企業」の運営形態でスタートした「師岡トレッサ学童クラブ」のお披露目会が7月5日に行われた。本来は3月中に予定されていたが、新型コロナウイルス感染症対策で延期になっていた

この学童保育の対象小学校は師岡小学校(師岡町)。今年4月1日現在の児童数が1158人まで膨(ふく)れあがり、横浜市内で児童数が最多の“マンモス校”に。特に多いとされる低学年の1年生と2年生の児童増、また共働き世帯の増加にともなう学童保育不足が叫ばれる状況に陥(おちい)っています。

そのため、師岡樽町地区社会福祉協議会(地区社協)が中心となり立ち上げた、横浜市で初の運営形態といわれる学童保育となっており、トレッサ横浜がスペースの提供など通じで協力することでの運営スタートが実現していました。

同学童保育の運営委員会は、師岡・樽町地区社協の各会長や、師岡・樽町の各連合町内会長、各主任児童委員、トレッサ横浜の担当者、保護者会の会長、師岡社協の幹事や理事、師岡地区の民生委員児童委員協議会会長や師岡小学校校長など13名で構成されています。

運営委員会メンバーや地域の人々のパワーで立ち上げた「学童保育」内で。前列左から川村校長、千葉委員長、トレッサ横浜の三浦プレジデント。季節にぴったりな子どもたちによる七夕飾りも場を盛り上げる

運営委員会メンバーや地域の人々のパワーで立ち上げた「学童保育」内で。前列左から川村校長、千葉委員長、トレッサ横浜の三浦プレジデント。季節にぴったりな子どもたちによる七夕飾りも場を盛り上げる

お披露目会に先立ち、開設に尽力した運営委員長で師岡地区社会福祉協議会の千葉悦正(よしまさ)会長があいさつ。

トレッサ横浜の皆様の絶大なる協力のおかげで、スケジュール通り無事オープンできました。トレッサ横浜という立派な建物の中で、子どもたちが安全に健やかに過ごしてもらえれば。誰でも“家庭”としてのこの場を利用してもらい、地元の皆さんとともにあたたかく見守ることができれば」と、これまでの歩みを振り返りながら、開設に尽力した人々への感謝の想いや、これからの学童保育の未来の姿についても言及します。

運営委員会では、ボルダリングの設置に向けてのクラウドファンディングの実施も議論に。新型コロナウイルス影響で、まだ人数にも余裕があるという

運営委員会では、ボルダリングの設置に向けてのクラウドファンディングの実施も議論に。新型コロナウイルス影響で、まだ人数にも余裕があるという

運営委員メンバーで師岡小学校の川村智子校長も、「6月に学校が再開した直後は分散登校を行っていたため、午前、午後も学童保育のスタッフが大変丁寧に送迎の対応をしてくれました。子どもたちが安心して過ごせる居場所を得られたのでは」と、“新たな地域の居場所”としての同学童保育の存在感を感じたというエピソードを披露します。

この日のお披露目会に来訪した港北区社会福祉協議会(大豆戸町)の島本洋一事務局長は、「師岡・樽町の皆さんが立ち上がってできた取り組み。“オール師岡・樽町”で、末永く安定した運営を行い、子どもたちの想い出の場となれば。隣の“おじさん・おばさん”を頼れるようなよりよいまちになると感じています」と、市内でも稀有だという“地域の困り事”解決を試みる事例としての、今回の同学童保育のチャレンジを熱く激励していました。

数多くの地域の関係者らが新規オープンを祝うためにもと来訪。子どもたちが家庭に変わる場所としてここで過ごす日々、そしてここで育まれた未来にも期待したい

数多くの地域の関係者らが新規オープンを祝うためにもと来訪。子どもたちが家庭に変わる場所としてここで過ごす日々、そしてここで育まれた未来にも期待したい

トレッサ横浜は、元々は倉庫と会議室だったという約132平方メートルの広さの賃貸スペースを同学童保育に提供。空調設備の設置や隣接するゲームコーナーからの騒音対策などのリフォームにも力を入れたとのことで、「コロナ禍の中でも安定的に運営してもらえてありがたいと思っています。トレッサで働く方のお子様を預かるケースも増えれば嬉しい」と、トレッサ横浜の三浦久プレジデントも運営委員やスタッフへの感謝を語り、未来像も描きます。

トレッサ横浜の利用促進をはかることはもちろん、「小学校、中学校、そして高校と、大きくなっても、子どもたちがまたトレッサに戻ってきてもらえたら」と、トレッサ横浜の担当者も、長い将来を見据えての、地域に親しまれ、また寄り添う場所としての認知を目標としているとのことで、これからの地域そして企業との協業をもプラスしての新たな学童保育のチャレンジに、各方面からの熱き視線が注がれていきそうです。

【関連記事】

児童数が1000人超えた師岡小学校、地域とトレッサが協力し「学童クラブ」(2019年11月21日)

トレッサ学童が「ボルダリング」で地域とつながる、設置支援をネットで呼びかけ(2020年10月21日)※リンク追記、ボルダリングはクラウドファインディングの目標金額を達成した

【参考リンク】

師岡トレッサ学童クラブの公式サイト

師岡トレッサ学童クラブ(トレッサ横浜公式サイト)

港北区による放課後児童クラブ(学童保育)案内ページ(児童クラブの仕組みなど)


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