<綱島新駅>再開発の“シンボル”、3年後の完成に向け29階建てビルが着工 | 横浜日吉新聞

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「新綱島駅前地区市街地再開発組合」の資料には最新の完成予想図も

東急新横浜線(相鉄・東急直通線)の新綱島駅(仮称=駅名選定中)の上部に建てられる「29階建て再開発ビル」が着工します。建設主体となる「新綱島駅前地区市街地再開発組合」はきのう(2020年)10月14日、綱島東1丁目の建設予定地で「安全祈願祭」を開き、関係者らが完成へ向けての期待を語りました。

同再開発ビルは、かつての温泉旅館「入船亭」やマンション「モナーク綱島」などの跡地約3890平方メートルを使った地上29階・地下2階建て、高さ約100メートルにおよぶ高層建築物。

252戸の住戸を設けるほか、高さ約40メートルの低層棟には1階から3階に商業施設を誘致し、4階と5階は港北区民の文化芸術活動の拠点となる「区民文化センター」が設けられます。

今月着工し、現時点では3年と少し先の2023年12月までに完成させる計画です。

綱島東1丁目の建設予定地で鍬(くわ)入れの儀式にのぞむ再開発組合理事長の池谷(いけたに)さん

再開発組合で理事長をつとめる歯科医の池谷(いけたに)完治さんは、「組合の力だけでは、ここまで来ることはできなかった」と関係者への感謝を表するととともに、「他の街区でも再開発への準備組合ができるなど、今回の着工が綱島全体にプラスの影響を与え、街の発展に寄与できれば」と話しました。

安全祈願祭には港北区から栗田るみ区長、横浜市からは都市整備局の小池政則局長文化観光局の権藤由紀子部長らが参列。代表してあいさつに立った小池局長は、「周辺では新駅建設も含めてさまざまな工事が錯綜しており、調整にも苦労があったのではないか。そんななかで着工にこぎつけた。都市整備局でも引き続き全力で支援していきたい」と再開発組合にエールをおくります。

あいさつする都市整備局の小池局長

さらに、綱島駅東口の再開発議論が進んでいることに触れ、「区民文化センターも設けられる新綱島駅と綱島駅の間は、(近い将来に)デッキで結ぶことで、街を訪れた人の回遊性が高まる」と期待を語りました。

再開発組合に組合員として参加している東急株式会社からは、沿線開発事業部の西村隆徳事業部長が登壇し、「きょう10月14日は横浜と新橋間に日本で初めての鉄道が開通した『鉄道の日』だ。鉄道に従事する関係者にとって特別な日であり、綱島の再開発事業とご縁を感じる」とあいさつ。

建設予定地で開かれた「安全祈願祭」には関係者ら50人以上が参列した

同部長は、「設計者に東急設計コンサルタント、施工者には東急建設を(再開発組合に)選定いただいており、東急グループの総力をあげて再開発事業に取り組みたい」と力を込めます。

工事を担当する東急建設株式会社寺田光宏取締役社長は、「新駅の玄関に位置し、再開発のシンボルとなる建物を施工できることは大変な栄誉だ。ご満足いただける施設を無事故・無災害で工期内に完成をさせることをここに誓いたい」と宣言していました。

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新綱島駅~綱島駅間、周辺の再開発ビルを回遊できる「歩行者デッキ」構想(2020年9月7日)

綱島の歴史も意識した内装に、新駅の「区民文化センター」で完成予想図(2020年10月8日、再開発ビル内の4階と5階に新設)

【参考リンク】

綱島駅周辺地区(市街地開発の状況、横浜市都市整備局)


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