新綱島駅~綱島駅間、周辺の再開発ビルを回遊できる「歩行者デッキ」構想 | 横浜日吉新聞

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東急新横浜線(相鉄・東急直通線)の新綱島駅(仮称=駅名選定中)と東横線・綱島駅の間で、複数の再開発ビルをつなぐ「歩行者デッキ」を設ける構想を横浜市が持っていることがわかりました。将来的には周辺の再開発ビルを四角形に回遊できる形の歩行者デッキを通じ、綱島街道の信号を待つことなく移動できる環境を整備したい考えです。

現時点で構想されている綱島駅と新綱島駅(仮称)間の歩行者導線イメージ(綱島駅東口周辺開発事務所「綱島駅東口周辺まちづくりニュース」第4号より)

このほど、綱島駅東口の地権者らによる「綱島東口街づくり検討会」の場で市都市整備局の綱島駅東口周辺開発事務所が明らかにしたもので、当初案では一部の歩行者導線は、横断歩道を通じたものとしていました。

綱島駅から見た歩行者の移動イメージとしては、東口を出ると、目の前に建つ「駅前高層複合ビル」(現在構想中)に設けられる歩行者デッキへ導かれます。

この歩行者デッキを通じて綱島街道を渡り、新綱島駅側の「28階建て再開発ビル」や、同ビル内に設けられる「区民文化センター」、さらには隣接する民間の再開発ビルを結ぶとともに、地下に置かれた新綱島駅の出入口などとも連絡する構想となっています。

写真左側で構想されている綱島駅東口の「駅前高層複合ビル」と、写真右側の新綱島駅側で建設が進む「28階建て再開発ビル」などの間に歩行者デッキを設け、綱島街道を渡れるようにする(9月1日、綱島交差点付近)

一方、綱島駅東口の「駅前高層複合ビル」については、約80人いるとされる地権者などの関係者と市の話し合いが続いており、再開発へ向けた都市計画決定は現時点で行われていません。そのため、2022年度下期(2022年10月~2023年3月)とする新綱島駅の開業時までに完成させることは厳しい状況です。

現在、建設が進んでいるのは、新綱島駅側の28階建て再開発ビルのみとなっており、歩行者デッキの設置は周辺ビルの完成を待つ必要があります。

新綱島駅側には、綱島駅を発着する半数程度の路線バス乗場が移されるとともに、1000台規模の駐輪場が新たに設けられる予定で、綱島駅と新綱島駅が置かれる綱島東1丁目方面の間の歩行者は、現在より増えることになります。

新駅の開業後、歩行者デッキ完成までの間は、綱島街道の横断歩道を通じた移動が避けられないため、歩行者の安全性確保が課題といえそうです。

【関連記事】

近い未来の綱島東口を描いた「イメージパース」、街の俯瞰図を市が公開(2020年3月23日)

綱島東口の駅前「高層複合ビル」は330戸を想定、新綱島側より大規模な計画に(2018年5月22日)

<横浜市>新綱島駅と綱島駅東口を結ぶ「立体横断施設」の具体化へ予算(2017年2月8日、歩行者デッキは以前から構想されていた)

【参考リンク】

綱島駅周辺地区(市街地開発の状況、横浜市都市整備局)

綱島駅東口駅前地区市街地再開発事業【計画検討中】(東口駅前の再開発について、横浜市都市整備局)


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