綱島駅東口の再開発へ向け本腰、横浜市が綱島に初の「開発事務所」を新設 | 横浜日吉新聞

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綱島駅東口エリアの再開発に向け、横浜市が本格的に動き出しました。市の都市整備局は新年度となる今月(2019年4月)1日から綱島駅西口に出先機関である「開発事務所」を新たに設け、所長以下14人の職員を配置して、再開発計画の実施や工事に関する業務を始めています。市が綱島に事務所を置くのは初めてのことです。

市の「綱島駅東口周辺開発事務所」は綱島西1丁目の横浜信用金庫綱島支店のビル5階に設けられた

今月から業務を開始した市の「綱島駅東口周辺開発事務所」は、子母口綱島線沿いにある横浜信用金庫綱島支店(綱島西1)のビル5階に設けられ、新綱島駅(仮称)周辺を含めた綱島駅東口の再開発に関する業務全般を担います。

市は新綱島駅の地上部でバス・タクシー乗降場や道路、地下部では約1000台収容の自転車駐車場(駐輪場)といった公共施設の整備を計画しているほか、土地区画整理事業も実施。

同開発事務所は市が主体となっている工事を実行することに加え、「相鉄・東急直通線(東急新横浜線)」の建設主体である鉄道・運輸機構との調整や、同エリア内に土地を持つ地権者との協議など、再開発の“最前線”といえる業務を担当することになります。

綱島開発事務所の所長として赴任した都市整備局の中里さん

同開発事務所の所長として赴任した都市整備局の中里浩一郎さんは、「2023年3月末まで(2022年度下期)に予定されている新綱島駅の開業にあわせて各公共施設を完成させなければならず、調整や工事を円滑に進めるには、現場から近い場所に事務所を構える必要がありました」と話します。

一方、新綱島駅の周辺に加え、東口の駅前でも約8000平方メートルのエリアで、約350戸の住居と商業施設からなるビル駅前広場の新設、道路の拡幅など、再開発の実施へ向けた検討が進められています。

検討エリア内で対象となる敷地を持つ80人弱におよぶ土地所有者や借地権者といった関係者らと、再開発へ向けての話し合いを行うことも同開発事務所の重要な役割。現時点では約7割の関係者と調整が続いているとされるものの、一部で建物を新築する動きも見られます。

駅前東口の再開発は黄色い線の範囲で検討が行われている(横浜市都市整備局「綱島駅周辺地区」のページより)

「現在の綱島東口駅前は、交通渋滞が慢性化していて、歩行者が安心して歩けるような環境ではありません。新駅の開業も控えていることから、この機に何とか解決しなければならない課題と認識しています。計画に対してご理解いただけるよう、これからも粘り強く話し合いを続けていきたい」と中里さん。

東口駅前の再開発に向けては、市が総額100億円以上の予算化を計画しており、今年度は都市計画決定の手続きを行うため、まちづくりのあり方などをまとめる予定です。

同開発事務所は、平日の8時45分から17時15分まで業務を行い、「綱島駅東口周辺まちづくりニュース」の発行など、地域に向けた広報活動も積極的に実施していくとのことです。

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【参考リンク】

綱島駅周辺地区の総合ページ(横浜市都市整備局)

綱島駅周辺地区の状況(マップ、横浜市都市整備局)


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