<横浜市会の委員会>箕輪小設置は「全員賛成」で可決、運動場の広さなどで議論も | 横浜日吉新聞

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全員賛成で可決となりました。2020年4月に開校を予定する箕輪小学校(日吉台小学校第二方面校)の設置を盛り込んだ横浜市立学校条例の改正案について、横浜市会の「こども青少年・教育委員会」が今週(2018年5月)30日に11人の全委員が賛成して可決しました。今後、学校開設に向けた動きが本格化しそうです。

5月30日に行われた横浜市会の「こども青少年・教育委員会」では11人の委員全員が賛成し、箕輪小学校の設置が可決された(横浜市会インターネット中継より)

議決に先立ち行われた質疑では、鶴見区から選出された古谷靖彦委員(共産党)が「人口急増で学校が足りなくなっている地域のために賛成」との立場を述べる一方、最高20階建てのマンションが建つことによる圧迫感について、市から事業者に配慮を求めるべきだったとの意見を表明。

こうした意見に対し市教育委員会は、校舎内のマンションと接する側には特別教室を中心に配置することや、窓には曇りガラスを使うなどの配慮を行うことを説明し、マンションとの間には「およそ10メートルの距離を確保しているので問題はない」などとの見解を示しました。

一方、箕輪小学校のグラウンドは広さが約3810平方メートルであることに対し、鶴見区選出の井上さくら委員(無所属)が「文部科学省による小学校設置基準では、(生徒数が721人以上になる場合)運動場の面積基準が7200平方メートルとなっている」と指摘。市教委は「これは全国の小中学校を対象としているので、横浜市のほうで適用するのはなかなか難しい」と述べ、市独自の運用基準により広さを決めているとしました。

横浜市建築局・教育委員会事務局が2013年に公開した「校庭整備(設計・工事)の手引き」では、必要な運動施設などが細かく例示されている。二重丸が必要施設で、丸印は可能ならば設置する施設(市教育委員会のページより)

校舎の屋上部分に設置されるプールについて、同委員は「マンションのベランダから丸見えになる」と改善を求め、市教委は「マンションと(プール)の間は30メートル以上確保しているが、それでも見えてしまうので、プールの周囲をフェンスで覆う形とし、上部については『ひさし』を付けるような形にできないかを検討している」と明らかにしました。

港北区から選出されている酒井亮介委員(民権フォーラム=旧民進党)は、「色々とご意見はあるかと思うが、箕輪小学校の設置がスタートしたことに対し、地元に住んでいるものとして大いに感謝を申し上げる」と述べたうえで、箕輪小への分割対象の一つである綱島東小学校(綱島東3)では生徒が増え続けている一方、綱島小学校(綱島西3)では近年は生徒数が伸びていないことを紹介しました。

これに対し市教委は、「綱島東小は今後もかなり子どもの数が増えていくと見込んでいる。綱島小学校のほうは多少余裕教室があるので、(東小にあった)『通級指導教室』を綱島小に移設し、その跡地に改修をして教室を作る、あるいは増築をして教室数を増やしていく」との考えを表明しました。

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