民間運営から“市の助成”に変更へ、プラウドシティ内の子育て施設が「内覧会」 | 横浜日吉新聞

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民間により設置されていた「子育て支援スペース」が、新たに横浜市の助成を受けた「親と子のつどいの広場」として再スタートを切ることになりました。

横浜市が地域における子育て支援事業「親子の居場所」の一つとして助成を行う「親と子のつどいの広場」の募集がこども青少年局により今年(2023年)6月から7月までに行われた際、「特に優先して設置を希望する」募集対象地域5カ所のうち、港北区では箕輪町を指定。

これに箕輪町2丁目で野村不動産株式会社(東京都新宿区、松尾大作社長)が手掛けた大型再開発「プラウドシティ日吉」の地域貢献施設として2020年7月にオープンしていた「子育て支援スペースCOCOひよし」がエントリー。

「子育て支援スペース」から「親と子のつどいの広場」に生まれ変わるCOCOひよし(12月1日)

「子育て支援スペース」から「親と子のつどいの広場」に生まれ変わるCOCOひよし(12月1日)

選定委員会での審査やプレゼンテーションなどを経て選ばれた市内4団体のうちの一つの施設・団体として、認定NPO法人びーのびーのが同施設の運営を行うことが決定。

これまでは、野村不動産とプラウドシティ日吉管理組合からなる一般社団法人ACTO日吉(ACTO日吉、箕輪町2)により運営が行われていました。

今回、港北区内で8カ所目となる「親と子のつどいの広場」として、横浜市の助成を受けられることになったことでの施設の改修や運営形態の変更を実施。

箕輪町が優先設置対象になったのは「プラウドシティ日吉などの新設により、子育て世代が多く流入していること」と港北区子ども家庭支援課の吉田勇一課長(募集当時、現総務課長)。

今後は、「親と子のつどいの広場」として市からの補助を行っての運営になることもあり、「これまで(マンション外ということで)通うことに躊躇(ちゅうちょ)してきた方々にも広く利用してもらえれば」と同課の永見徹さんは、「マンション住民しか」利用できないというイメージが払しょくされることにより、より多くの子育て世代が集い通える場所になることを期待しているとのこと。

運営の転換を直前に控え改修工事が行われていた

運営の転換を直前に控え改修工事が行われていた

一方で、これまで利用登録してきた人も、再度の登録(登録料:1家族あたり500 円)が必要になるとのことで、運営変更にともなう新たな支出も必要となりそうです。

開館曜日は「親と子のつどいの広場」事業としては月、水、金、日曜日になるとし、「自主事業」として火、木曜日も開館(時間は同じ)、土・祝日は休館。

時間はいずれも9時から14時まで

利用料は大人1人あたり100円、登録者以外のビジター利用は大人1人200 円、同伴の乳幼児や小学生は無料。初回の見学は無料になるとのことです。

開館に先立ち、あす12月3日(日)9時から17時まで施設の無料見学・利用が可能(登録会も実施予定)となっています。

また、あさって12月4日(日)9時から14時までの「広場」としての初日も、地域の人々や子育てを行う人々を対象とした「内覧会」として、自由に施設内見学ができるほか、通常の利用も可能とのことです。

地域の方、子育て中の方、ぜひお待ちしています」と、同施設の山口麻津子代は多く来訪を呼び掛けています。

奥山理事長は国に対して積極的な意見提言を述べている(こども政策の強化に関する関係府省会議(第3回)資料、こども家庭庁サイト)

奥山理事長は国に対して積極的な意見提言を述べている(こども政策の強化に関する関係府省会議(第3回)資料、こども家庭庁サイト

なお、同認定NPOの奥山千鶴子理事長は、NPO法人子育てひろば全国連絡協議会(篠原北1、事務局:大倉山1)の理事長としても活躍しており、2000(平成12)年に「おやこの広場びーのびーの」を菊名西口商店街(篠原北1)に開所して以降、「親と子の居場所」の仕組みづくりを市や国に提言。

地域子育て支援拠点として公共施設としての役割を持つ「どろっぷ」(2006年)や「どろっぷサテライト」(2016年)を開所し運営を行うなど、全国の子育て支援のパイオニアとして知られています。

今年4月に発足した「こども家庭庁」や、内閣官房が行う「こども未来戦略会議」でも、地域での事例を掲げるなどし積極的な発言や提言を行っており、地域からの「子育て支援」の実例としての活動状況や、国内全域への情報発信にもさらなる注目が集まることになりそうです。

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【参考リンク】

COCOひよし「横浜市親と子のつどいの広場」になります(認定NPO法人びーのびーの)

親と子のつどいの広場(横浜市こども青少年局地域子育て支援課)


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