日吉駅から徒歩7分の「市有地」を売却、一帯は古墳で上空には高圧線 | 横浜日吉新聞

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日吉2丁目など横浜市内10区で16カ所の「市有地」売却が決まりました。

横浜市財政局は2023年度の2回目となる市有地の公募売却を今月(2023年)10月30日から行うにあたり、物件の詳細を公開しています。

今回売却が決まった16カ所の土地は代替地用などとして市が保有していたもので、滞納処分で差し押さえた物件ではないといいます。

横浜市財政局による「令和5年度第2回一般競争入札」の案内チラシ(市の案内ページより)

このなかには日吉駅から徒歩約7分の日吉2丁目26番地の宅地(約198平方メートル)が入っており、最低売却価格が5725万円に設定されました。

同宅地は、綱島街道の仲の谷交差点に近い「日吉二丁目公園」の真横に位置。

一帯は古墳時代後期の「日吉矢上古墳」と呼ばれる史跡で、市が埋蔵文化財包蔵地として登録しており、同宅地でも建物を建てる際は届出が必要です。

日吉駅から徒歩7分ほどの場所にある「日吉二丁目公園」、対象の市有地は写真真中奥の壁の上の高い位置にある。写真右奥は大学寮の跡地で2019年に建てられたマンション「ジェイグランディア日吉」(10月12日撮影)

1987(昭和62)年に同地一帯でマンション開発が行われた時期に何らかの経緯で市が土地を取得。

同宅地の一部上空には高圧線が通ることから、その保守などで立ち入る「地役権」が同年から設定され、作業の支障となる構造物を建てられないなどの制約が課されています。

古墳の名残りか売却対象の宅地は階段上の高い位置にあり、一般の目に触れる機会はほぼない(10月12日撮影)

もともと未利用地として市が貸出可能リストに載せていたこともありますが、道路上から見て7.5メートルの高さに位置した宅地で、敷地内の階段を上っていかなければ着けないことから、ほとんど公衆の目に触れることがなかったとみられます。

売却は一般競争入札で行われ、10月30日(月)から11月13日(月)に入札参加申込の受付を郵送で行うとのことです。

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・【過去記事】<市有地入札>落札者は市から1200万円がもらえる、日吉本町の珍しい土地が登場(2016年10月7日、かつてこんな市有地も売却された)

【参考リンク】

横浜市財政局「令和5年度第2回一般競争入札」(2023年10月30日~11月13日に入札参加受付)

今回売却される日吉2丁目26番地の市有地の位置(グーグルマップ)


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