東急新横浜線(相鉄・東急直通線)の開業を約1年後に控え、線路下に建設された地下道がきょう(2022年)3月15日(火)の昼12時から通行できるようになります。
来年2023年3月に開業予定の東急新横浜線の建設工事の影響を受け、箕輪町1丁目と3丁目を連絡するため建設されていた地下横断通路「日吉地下道」がこのほど完成。
きのう(2022年)3月14日午前、地元・箕輪町町内会が主催しての地下道の完成披露式典がおこなわれました。
東急東横線が2001(平成13)年に高架化された際に設置された「日吉第1架道橋」や、工事の状況にあわせ暫定的に設置されてきた歩行者通路にかわり、高架下の綱島街道にも隣接した場所に新しい地下道が設置されたもの。
この日はイベントの後援者としてJRTT鉄道・運輸機構や東急電鉄、行政を代表して横浜市都市整備局や港北区役所、港北土木事務所の担当者、近隣の自治会町内会や学校関係者らが来訪。
昨年(2021年)2月に地下道を明るくするためにと尽力した周辺4公立小・中学校の学校・地域コーディネーターや箕輪町子ども会からなる「企画チーム」のメンバーや、イラストを描いた横浜市立日吉台中学校(日吉本町4)を卒業したばかりの美術部員も来訪し、この日の晴れの式典の進行を見届けていました。

イラストを描いた日吉台中学校美術部の卒業生も式典に招かれていた
式典であいさつした箕輪町町内会の小島清会長(日吉地区連合町内会会長)は、「明日からいよいよ地下通路が開通、高齢化社会に配慮しエレベーターも設置してもらうことができました」と、約6年間の鉄道工事期間を経て、新たに地下道が完成したことを喜びます。
また、地下道の整備にも尽力した港北区区政推進課の田中郁雄課長は、「若い世代が多く転入してきているこの地域ならではの問題を、地域や学校がよく連携して絆(きずな)を深めていると感じます」と、学校と地域がつながる地域ぐるみでの活動をおこなう人々への感謝の意を表します。
日吉台中学校の生徒によるイラストが描かれたことについても、「この地下道は、皆さんの想いが詰まった『思いやりの地下通路』。この地下道の真上を通る東急新横浜線で、来街者が多く日吉を訪れ、笑顔と思いやりのあふれる街になるのではないか」と、地下道の完成を祝い、さらに新しい局面を迎える日吉駅周辺エリアの地域まちづくりへの熱きエールを送っていました。
鉄道・運輸機構綱島鉄道建設所(綱島西1)の下津(しもつ)達也所長は、「新線の工事で街を分断してしまうことでご迷惑をおかけしています。この地下道にはエレベーターやカーブミラーを設置するなどできうる安全対策を施しました」と言葉を選びながら説明。
工事の進捗にともなう歩行者通路の設置やその変更点などを振り返り、これからの工事についても“全力で進めていきたい”との決意も力強く語っていました。
地下道の開通後は、道路の管理は港北土木事務所に移管される予定で、スロープを設置していることから自転車を押しての通行は可能ですが、乗って通行することは不可。バイクの乗り入れは禁止されています。
両出入口付近に設置されたエレベーターは朝5時から深夜25時まで使用可能とのこと。
安全対策のため、町内会により複数の防犯カメラの設置が予定されているほか、綱島街道側の出入口付近には、時期は未定ながらも、地域からの要望を受けての「郵便ポスト」が新たに設置される予定とのことです。
「防犯対策のためにも、人が集まる工夫をしていきたい」と小島会長。
地域ぐるみ、また鉄道・運輸機構や東急電鉄、行政の協力で誕生した新しい地下道が、より安心・安全に通行できる、真に「思いやりの地下通路」といえる場所となるよう祈るばかりです。
【関連記事】
・<東急新横浜線>日吉の中学生がイラストで彩る、箕輪町に新「地下道」を整備(2021年2月24日)
【参考リンク】
・神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線/相鉄・東急直通線)(JRTT鉄道・運輸機構のサイト)※事業の進捗状況についても記載