犯罪被害ゼロを訴える一大キャンペーンを綱島で――きのう(2019年)6月19日10時から13時までの間、イトーヨーカドー綱島店(綱島西2)前のパデュ中央広場で、「特殊詐欺撲滅(ぼくめつ)合同キャンペーン」が行われ、地域での被害防止を訴えました。
港北警察署や港北企業防犯協会、綱島に支店を置く城南信用金庫(綱島西1)、横浜信用金庫(同)、川崎信用金庫(同)の3つの信用金庫や、綱島商店街協同組合(事務局:綱島西2)、港北区役所などの参加により行われた同キャンペーンには、約40人が企画運営側として参加。
「一日警察官」として任命された支店勤務の信金職員や、信用金庫のイメージキャラクター「信ちゃん」、港北警察署のマスコットキャラクター「ぽのちゃん」も登場、同キャンペーンに招かれた周辺の保育園児や幼稚園児、通りがかりの親子連れなどから人気を集めていました。
同イベントを企画した港北企業防犯協会の篠沢秀夫会長は、「(港北区内で)地域と企業、官民一体となったここまで大掛かりなキャンペーンは初めて。今年秋のラグビーワールドカップ(W杯)や、来年(2020年)の東京2020オリンピックとパラリンピックで港北区を訪れる皆さんへ、事件・事故のない最高のおもてなしをしたい」と、日ごろからの防犯活動、キャンペーン実施の意義について力強く説明します。
港北警察署生活安全課の鎌倉清課長も、「昨日(6月18日)現在の、港北警察署管内における今年の特殊詐欺(オレオレ詐欺など)の被害件数は23件、被害金額は3000万円(暫定値)と、対前年比ではマイナス3件、金額も約1億円マイナスと減少傾向にあります。今年はこれまで21件も、被害を阻止しているんです。これも被害を食い止めてくれる金融機関の皆さんの協力あってこそ」と、詐欺被害ストップに日々の活動がつながる信用金庫の役割の大きさにも言及します。
「無人ATMでの被害にも、ぜひ地域の皆さんの一人ひとりの目を配ってもらえたら」と、港北区地域振興課の小野佐幸美(さゆみ)課長も、地域での口コミこそが、被害を防ぐ最大のポイントであると力強く訴えます。
今回のイベントでは、警察や区役所、各信用金庫が用意した詐欺被害防止を訴えるチラシやグッズなどを配布、梅雨の晴れ間、真夏を思わせる暑さも厳しい気候の中でも、同広場を行き交う人々へ、「犯罪のない街に」との想いをそれぞれが伝えていました。
「綱島の3信用金庫が、お互い協力し合い、こういった地域での活動を積極的に行ってくれるのは、本当に頼もしく感じます」と、綱島商店街協同組合の中森伸明理事長(綱島商店街連合会会長)も、地域での犯罪防止に向けての地元信用金庫の連携の深まりに驚き、タッグをこれからも組んでいきたいと意気込みます。
港北区ぐるみの防犯活動を行う企業防犯協会、信用金庫、公的機関、何よりも「地域に住まう」人々の、“犯罪を防ぎたい”という日々の活動、そしてつい「犯人からの騙(だま)しの手口」に乗ってしまいがちな高齢者への呼びかけを、「継続して行う」ことの大切さ。
ますます加速する「超少子高齢化」に向かいあう地域の取り組みは、「全国のモデルケースに」(篠沢会長)との熱き想いこそが支えていくもの。
これからの継続的な活動、また地域での、世代を越えた「口コミの輪」も、より強く求められる時代となりそうです。
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