<綱島東口>駅前再開発へ市が「都市計画」手続き、高層ビルや広場など配置

横浜日吉新聞

綱島駅東口「駅前再開発」へ向けた手続きが本格的に始まります。横浜市都市整備局は、都市計画決定手続きを行うにあたり、リアルの場での素案説明会と公聴会の開催を断念して、インターネット上で行う方針とし、今月(2021年)9月17日(金)から10月19日(火)まで説明動画を公開。そのうえで、市民意見を募集し、市の考え方を掲載することで手続きを進める考えです。

都市計画の市素案説明会の案内、今回はインターネットで行われる(市の案内ページより)

市都市整備局は、新型コロナウイルス禍が発生した昨年3月以後、素案の説明会と市民が意見を述べる公聴会は、インターネットでの動画や文章(書面)公開によって行っており、今回も同様の形としています。

主に綱島駅の東口駅前を対象とした今回の再開発事業は、駅前の約9000平方メートル(0.9ヘクタール)の土地利用の方針などを決めるもので、公開された素案の概要によると、主な内容は次の通りとなっています。都市計画決定の手続きには1年程度を要する見込みです。

なお、カッコ内素案概要記載内容と取材をもとに読み解いた横浜日吉新聞による解説であり、市が正式に発表したものではありません。

▼ 東口の市街地再開発事業の決定(高層ビルや駅前広場の整備)

綱島駅「東口駅前」の市街地再開発事業の決定について(市の素案案内より)

  • 東口駅前の土地活用の範囲と用途を決定(「バス乗場」と正面の商業ビル=餃子の王将ほかが入るビルなど3棟、マンション2棟、民家1軒が建つ一画は再開発の対象外=「D-2地区」として新たに設定)
  • 土地の用途は、共同住宅約350戸、商業施設、業務施設、駐車場などである
  • 建築敷地(黄色の部分)は2カ所あり、大倉山寄りには「高さ100メートル以下」の建物(30階建て前後のタワーマンションか)、日吉寄りには「高さ31メートル以下」の建物(7~10階建て前後の商業ビルなどか)を建設し、両ビルは立体通路で連絡する。
  • エリア内に建てるビルの1階は住居にできない(1階は商業施設などにすること)
  • 新たな市道「3・6・10号綱島駅東口線」を追加し、駅前には「駅前広場」(面積約1100平方メートル)を設ける(タクシーも乗り入れる構想とみられる)
  • 約500台が駐輪できる地下機械式の「第24号綱島駅自転車駐車場」を設ける(現在、臨港バスの定期券売場やQBハウスなどがある付近)※駐輪場の関連情報は後述

▼ 「綱島駅東口駅前地区」(新綱島駅側も含む)の施設の配置を次のように変更する

綱島駅東口駅前地区(新綱島駅側も含む)の施設配置などについて(市の素案案内より)

  • 新綱島駅側にあわせ、綱島駅東口側でも歩行者通路や歩道状空地の位置を決めたもの(新綱島駅~綱島駅東口の歩行者ルートを決定=●の点線)

▼ 「綱島駅東口駅前地区」(新綱島駅側も含む)の地区区分を変更(駅前の「D-1地区」「D-2地区」を追加)し、制限や用途を追加する

綱島駅東口駅前地区(新綱島駅側も含む)の地区区分の変更などについて(市の素案案内より)

  • 東口駅前はこれまで「D地区」とひとくくりになっていたが、「D-1地区」「D-2地区」に分割する
  • 「D-1地区」で市街地再開発事業を行い、「D-2地区」は土地利用の方針のみを定める(現状のままで再開発は行わない)
  • D-1地区」では、建物の高さの制限を大倉山寄りが「100メートル以下」、日吉寄りを「31メートル以下」とする
  • D-1地区」で、道路境界線から2メートル以上壁面を離す場所を定める(赤い点線の位置)

新綱島駅の「地下駐輪場」は大幅変更へ

新綱島駅の駐輪場(自転車駐車場)の計画変更について(市の素案案内より)

今回の都市計画素案は、主に綱島東口の駅前を対象としたものですが、一部に新綱島駅側の計画変更も含まれており、もっとも大きな変更新綱島駅の地下に設置するとしていた駐輪場(自転車駐車場)の計画です。

当初はグリーンライン日吉駅地下に設けられたような「自走式」と呼ばれるタイプの駐輪場が計画されていた

当初、新綱島駅の地下空間2300平方メートルを使い、約1000台収容の駐輪場を設置するとしていましたが、「地下機械式を採用し、分散配置することにより、自転車駐車場利用者の利便性等の向上を図るため」(市の計画素案)として、当初の計画を断念。

地上部から地下スペースに自転車を自動で収容する「地下機械式」を採用し、新綱島駅側(日吉寄り)約500台分(1基あたり約250台収容=2基設置)と、綱島街道に近い綱島東口の再開発エリア内(臨港バスの定期券売場やQBハウスなどがある付近)に約500台分(2基設置)をそれぞれ確保する形に変更されています。

「地下機械式」の駐輪場イメージ、地下深くに設けたスペースへ地上から自転車を自動で収容する(品川区「大森駅水神口の地下機械式駐輪場」の案内ページより)

これについて素案では、“新綱島駅側に駐輪スペースを集中させず、(綱島駅利用者の)利便性を高めるため分散させた”といった主旨の理由が述べられていますが、複数の関係者によると、「駅の建設計画などとの調整が上手くいかず、当初使用予定だった地下スペースが使えなくなり、変更を余儀なくされた」との見方が出ています。

計画の変更後も駐輪台数は計約1000台分を確保しているものの、綱島東口の綱島街道沿いに設置する計画としている500台分の駐輪場は、同エリアの再開発と連動して設けられる見通し。

そのため、新綱島駅の開業時(2022年10月~2023年3月)には500台分は完成していない可能性があります。

【関連記事】

新綱島駅~綱島駅間、周辺の再開発ビルを回遊できる「歩行者デッキ」構想(2020年9月7日)

綱島東口の駅前「高層複合ビル」は330戸を想定、新綱島側より大規模な計画に(2018年5月22日、都市計画素案では20戸増加し350戸となった)

【参考リンク】

綱島駅東口駅前地区第一種市街地再開発事業の都市計画決定等に関する都市計画市素案説明会の開催(説明動画の公開は2021年9月17日~10月19日まで)

市街地開発の状況「綱島駅周辺地区」(横浜市都市整備局)

新綱島駅自転車駐車場整備事業(横浜市都市整備局、大幅に計画が変更される)


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