綱島東口「駅前再開発」、新駅の定期券や駐輪場など生活者視点の質問も

横浜日吉新聞

新綱島駅と綱島駅からの定期券は同一駅として扱ってもらえるのか――。再開発自体とは若干関連の薄い質問にも答えています。横浜市は綱島駅東口の駅前再開発で、公開動画で行った“素案説明会”に対して寄せられた14項目の質問に対する回答を公開しました。

27階建て再開発ビルを中心とした再開発が計画されている綱島駅東口

都市計画決定の手続きとして、先月(2021年)9月17日に公開された約34分の説明動画に対する質問は10月6日までに締め切られ、10月13日までに市側が2回にわたって文章で答えています。

このなかでは、綱島駅と新綱島駅を結ぶ地下道を求める声や、両駅に設置予定だという「地下機械式」(1カ所500台)の駐輪場は一時利用は可能か、など生活者の視点からの質問に加え、都市計画線に綱島駅東口のバスターミナルが含まれている理由を指摘するなど鋭い内容も見られました。

14項目のうち、日常生活に関連の深い質問要旨と市側の回答要旨を下記に紹介します。

  • Q:新綱島駅・綱島駅を始点とする定期券は、両駅どちらでも乗降できる「同一駅」の扱いとする予定か
  • A:定期券の取扱いは運行事業者である東急電鉄が決定する。なお、東急電鉄からは、そのような要望があることは認識しており、利便性等を考慮した上で、開業までに決定する予定と聞いている
  • Q:新綱島駅前・綱島駅前に新たに設ける駐輪場は「一時利用」も可能か
  • A:新たに整備する駐輪場は、地上で入出庫を行う地下機械式であり、利用に際しては、事前の自転車規格の検査及び登録などが必要となる。そのため、定期利用を想定している。一時利用については周辺にある平面式駐輪場で対応する予定
  • Q:新綱島駅と綱島駅が地下でつながれば嬉しい
  • A:両駅間を地下で接続する計画はしていない。当再開発ビル(東口駅前)の2階からデッキレベルで新綱島駅側の民間ビルを経由し、その民間ビル地下で新綱島駅と接続する。また、当再開発ビル(東口駅前)と新綱島駅前再開発ビル(29階建て、タワーマンション「ドレッセタワー」など)もデッキで接続する計画としている
  • Q:現在は再開発の予定のない「D-2地区」(バスターミナルと乗場前のビル)の計画に、綱島駅まで計画線がある。これは何を意味しているのか
  • A:「D-2地区」の地区計画の区域は、綱島駅のバスターミナル改善に向けた検討のため設定している

綱島駅の東口にはさまざまな規模の建物が密集している(綱島交差点側から撮影)

一方、こうした生活者視点での質問だけでなく、当事者とみられる住民からは「当方の了解を得ないで再開発区域に入れられ、とても認めるわけにはいかない。親から引継いだ土地を、再開発のために売却する考えはない」といった声も寄せられています。

これに対し、市側は「駅前では歩行者がバスやタクシー等と混在し危険な状況」「老朽化した建物が多く、防災性や駅前にふさわしい土地の高度利用及び都市機能の集積が十分に図られていない状況」などと1000文字近く費やして再開発が必要な理由を説明し、「権利者の皆様や地元の方々の御理解が得られるよう、努めていきます」と結んでいました。

東口駅前では東急ストアの付近などで歩行できるスペースは以前と比べ若干増えたが……

新駅開業でさらに優位な位置付けとなる綱島東口駅前という“一等地”での再開発だけに、土地を所有していたり借りていたりする権利者の協力をどこまで得られるのかが再開発実現への最大の鍵となりそうです。

なお、今回の素案説明会への質問とは別に都市計画決定の手続きに必要な「公聴会」(感染対策のため文章で開催)で意見を述べることも可能で、きょう10月19日(火)までに「公述申出書」を提出した場合は、その内容と市側の見解が公開されることになります。1人も公述申出書の提出がない場合は「公聴会」は開かれません。

【関連記事】

綱島東口「駅前再開発」で説明動画、“350戸タワマン”や駅前広場の概要も(2021年9月21日、再開発の詳細)

<綱島東口>駅前再開発へ市が「都市計画」手続き、高層ビルや広場など配置(2021年9月3日)

【参考リンク】

綱島駅東口駅前地区第一種市街地再開発事業の都市計画決定等に関する都市計画市素案説明会の開催(「素案」の説明動画に対する回答も)

綱島駅東口駅前地区第一種市街地再開発事業の都市計画決定等に関する都市計画市素案縦覧及び公聴会の開催について(「公聴会」について、申出は10月19日締切)


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