真夏のごみ出しは“密封”を、コロナ対策にも有効な「燃やすごみの捨て方」 | 横浜日吉新聞

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新型コロナ対策にも有効な「燃やすごみの捨て方」とは――特に“真夏”に有効なごみ出しマナーの向上を呼び掛けます。

新吉田あすなろ地区で7月中までに全戸配布された「生ごみの密封運動」チラシ。キャラクターのあすなろくんが「まもってね」と呼び掛けている

新吉田あすなろ地区(リンクは港北区連合町内会のサイト)で7月中までに全戸配布された「生ごみの密封運動」チラシ。キャラクターのあすなろくんが「まもってね」と呼び掛けている

新吉田東1、2、5から7丁目などをエリアとする9つの町内会・自治会で組織されている「新吉田あすなろ連合町内会」(関治美会長)。

同連合町内会に加わる新吉田第一町内会(同会長)の副会長で、横浜市の環境事業推進委員を務める大竹繁さんは、「生ごみの密封を呼び掛けるチラシを作成し、連合町内会に加入する約2500世帯に全戸配布しています」と、まずは生ごみの水を切り、空気を抜いて「密封」することを呼び掛けています。

大竹さんは、「例えばレジ袋などで上部をただ結ぶだけの“密閉”では、結び目から空気や臭いが漏れてくるため、水切りを充分に行った生ごみを縛る際に空気をよく抜いて、“密封”してもられば」と、“密閉”よりさらに踏み込んだ“密封”を行ってのごみ出しマナーを守ってもらいたいと訴えます。

環境事業推進委員の新吉田あすなろ地区会長を務める大竹さん。10問のクイズも交え、楽しくごみの資源化について学べるように仕上げている

環境事業推進委員の新吉田あすなろ地区会長を務める大竹さん。10問のクイズも交え、楽しくごみの資源化について学べるように仕上げている

ゴキブリなどの害虫やカラスなどにも荒らされるきっかけを少しでも減らすことで、「お近くにお住まいの住民の皆さんにとっても“不快”がなくて、快適に日々を過ごせるかと思います。使ったマスクも“密封”することで安心してごみとして出すこともでき、新型コロナウイルス感染症対策にもつながります」と、特に夏場に感じやすい不快な臭気からくるごみ集積場の不快さを一層したいと語ります。

大竹さんが任にあたる市の「環境事業推進委員」は、2年間の任期で各自治会・町内会から1名ずつ推薦を受けた人が市から委嘱(いしょく)され、その任にあたっています。

生ごみは「水切り」を行うだけでも、体積を減らしいやな臭いを防ぐことができる(横浜市資源循環局のサイトより)

生ごみは「水切り」を行うだけでも、体積を減らしいやな臭いを防ぐことができる(横浜市資源循環局のサイトより)

横浜市では、ごみを減らすための環境行動を表すキーワードとしてごみそのものを減らす「リデュース(Reduce)」、何回も繰り返し使う「リユース(Reuse)」、そして 分別して再び資源として利用する「リサイクル(Recycle)」の3つの「環境行動」を呼び掛ける「ヨコハマ3R夢(すりむ)プラン」を推進することで、さらなるごみの減量と脱温暖化に取り組み、子どもたちが将来に「夢」を持つことができるまち・横浜の実現を目指しているといいます。

港北区では、「環境事業推進委員」約150人が活動を行い、自治会・町内会と連携した地域の清潔保持や環境事業に関する意見や情報の提供を行うほか、ごみ減量による脱温暖化に向けた「3R(スリーアール)行動」の推進を呼び掛けています。

コロナ対策でも「封」が有効、生ごみ堆肥化も

港北区役所では「生ごみを土にかえそう説明会」が、毎月第4木曜(10月まで)に開催されている(イッツコムのYouTubeチャンネルより)

港北区役所では「生ごみを土にかえそう説明会」が、毎月第4木曜(10月まで)に開催されている(イッツコムのYouTubeチャンネルより)

港北区では、鶴見川沿いの大豆戸町にある資源循環局港北事務所が、一般廃棄物(し尿を除く)の収集・運搬の実施、排出量の調査、廃棄物の処理及び減量化・資源化の啓発指導に関する事業を行うほか、資源化推進担当港北区役所(大豆戸町・地域振興課)内におき、ごみの減量化・資源化や街の美化の推進するための業務を行っています。

資源循環局の担当者は、「ごみは決して前日などから出さずに当日の朝に出してもらえれば。ごみの臭いを抑えるためにもしっかりとごみの袋に封をすることは大切です。また、しっかりと分別や水切りを行い、乾燥させ、空気抜くことでごみの量を減らすことができるほか、生ごみをカラス除けのネット内に最優先で入れるといった工夫も有効です」と、ゴミ出しマナーを守ることでの街の美化への協力を呼び掛けます。

新型コロナウイルス感染した場合やその可能性がある場合のごみについては、「しっかり封を」して捨てることを呼び掛けている(環境省による資料、横浜市のホームページより)

新型コロナウイルス感染した場合やその可能性がある場合のごみについては、「しっかり封を」して捨てることを呼び掛けている(環境省による資料、横浜市のホームページより)

区役所では、「広報よこはま港北区版」で今年4月から「こうほく3R夢通信」を掲載し、ごみ出しの方法やマナー向上を呼び掛けるほか、市で展開している「生ごみブレンドプロジェクト」の実践として、土と生ごみを混ぜ微生物により分解させ堆肥(たいひ)化させる「土壌混合法」をレクチャーする「生ごみを土にかえそう説明会」を、毎月第4木曜(10月まで)、区役所の中庭で開催しています。

特に新型コロナウイルス感染症拡大により、市ではマスクなどのごみには直接触れず、ごみ袋は空気を抜いて、しっかりしばって封をすることを推奨しており、地域エリアでの感染拡大を防ぐためにも、「ごみの密封」は大切なキーワードとなりそうです。

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【参考リンク】

ごみと資源の分け方・出し方(横浜市資源循環局)

新型コロナウイルス感染症に係る家庭ごみの出し方について(同)

生ごみブレンドプロジェクト(同)※ガーデニング熱の高まりもあり「取り組む方が増えている」(港北区地域振興課の担当者)とのこと

令和3年度 夏休み!3R夢マスター教室(資源循環局都筑事務所)※小学生以下が「3R夢」を学べる教室。市内在住であればエントリー可 (※)主催者より連絡があり、【8月2日追記】緊急事態宣言発出のためイベント開催は中止とのことです

環境事業推進委員の推薦について(港北区連合町内会のサイト)※PDFファイル


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