知らないお店を知るドキドキ感を楽しめる初企画――週末の大曽根商店街が、120人超参加の「クリスマススタンプラリー」で盛り上がりました。
大曽根地区こども会は、新型コロナウイルス感染症対策により、「密」になりにくい催しとして、初となる「スタンプラリー」イベントを企画。
先週末(2020年)12月5日(土)午後に、大曽根会館(大曽根2)を起点・ゴール地点とし、当初受付をしていた人数を上回る中学生以下の127人と保護者らが参加、初開催となる商店街でのスタンプラリーを楽しんでいました。
昨年度(2019年度)は、同地区の青少年指導員がイベントに協賛し、同会館で児童・保護者約90人が参加しての「クリスマス会」を開催したという同子ども会。
鷹見真理子会長は、「今年は新型コロナウイルス感染症対策の観点から、屋外で楽しめるスタンプラリー企画を行うことにしました。昨年に引き続き青少年指導員の皆さんや大曽根自治連合会(高橋静明会長)、大曽根商店街や大曽根商店会の皆さんの協力により、初めての企画を行うことができました」と、昨年のクリスマス会を超える“想定外”の参加があったことを喜びます。
初の「Go To商店街」事業とのコラボも実現、地域の賑わいを創出
ちょうど、港北区でも初の「Go To商店街」事業の一環として、12月6日(日)まで「こうほくの商店街 ちょいより散歩」イベントが開催されたこともあり、「商店街のイベントをより一層盛り上げようと、この時期に合わせての開催となりました」と鷹見さん。
13時45分からの集合時間以降、終了時刻の15時までの間、大曽根会館で受付を済ませた参加者らは、大曽根商店街や大曽根商店会の8つの店舗をまわる「ラリー順路」が描かれた地図入り「クリスマスラリーカード」を手に巡回。
“終着点”でもある同会館に最後に到着しラリーカードを提示すると、参加店や港北区社会福祉協議会などからも寄贈されたという「参加プレゼント」を、サンタクロースに扮(ふん)した大曽根自治連合会の中島憲一郎副会長(中央懇話会会長)らから受け取っていました。
今回のイベントに参加協力した大曽根商店街で「洋品こばやし」(同、1967年創業)を半世紀以上営む小林尚之会長は、「最近は新しいお店も少しずつ商店街に増え、若い人たちが街に入ってきていると感じます。子どもたちとのスタンプラリーを通じた交流で、街がより盛り上がっていくことは素晴らしいこと」と企画を称賛。
食料品や生活雑貨などを扱う「マルマン商店」(大曽根1)の店主で大曽根商店会の多田十郎会長も、「これまで、商店街として主に“大人”を対象としたイベント企画が行われてきていたように思うが、今回のように子どもたちが参加できるスタンプラリー企画はとてもよいアイデア」と評します。
青少年指導員も全面協力、“若い世代”を地域へ誘う成功事例に
昨年のクリスマス会に引き続き、企画に全面協力した港北区青少年指導員協議会大曽根地区の吉田哲也会長は、「今回は、14人の青少年指導員のうち10人が、子どもたちが迷わないように街頭に立ち、誘導するといった協力を行いました」と、小雨も時折舞う中、寒さに負けじと街頭に立った青少年指導員への感謝の想いを語ります。
とりわけ、毎年出店してきた「ふるさと港北ふれあいまつり」(同実行委員会主催)がオンラインのみの開催となり、また盆踊り大会など地域での多くのイベントや行事が中止となったことについても、「コロナ禍によりとても残念な1年間になってしまいましたが、来年度は実施方法についても工夫しながら“新スタイル”でのイベント開催にも挑戦していきたい」との新たな決意を表明していました。
子どもたちや同行した保護者らからは「知らないお店をまわることができた」という声や、「楽しかった」、「新しいお店ができていて、行ってみたいと思った」という声も寄せられたとのこと。
スタンプラリー実施店として参加した大曽根商店街「肉のヤマザキ」(大曽根1)の山崎百合子さんは、「共働き世代が増えたことから、土曜日の来客はかつてより多くなってきています。それでも、まだ当店を利用していない若い世代に向けた今回のイベントはありがたい。“こういったお店がある”ということをまず知ってもらうことは、お店にとっても大きい」と、コロナ禍を日々乗り越え活動している商店側としての感想を述べていました。
子ども会の鷹見会長は、「準備も大変でしたが、子ども会を運営する保護者らも積極的に手伝ってくれました。自分自身も“子ども会が楽しかった”という記憶、想い出が活動の基礎となっています。できる人ができることを行うスタイルで楽しむ子ども会活動にご参加いただき、活動の運営面にもご声援いただければ」と同会への参加を呼び掛けながら、いずれはハロウィン時期など、さまざまなシーンで協力し合える可能性を秘めた商店街との初コラボレーションに、大きな手応えを感じているようでした。
「新型コロナ禍」での厳しさを増す商店街、そして地域活動そのものも、逆境に負けじと「知恵を絞る」ことで乗り越えていくことができる――そんな道筋が、今回の「初コラボ」イベントで描かれた大曽根の街の“未来像”に、大きな期待感が寄せられていきそうです。
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【参考リンク】
・こども会『クリスマススタンプラリー』が開催されました(ハートフル大曽根のサイト)