綱島に開店した新業態「鉄板道場」、たこ焼きづくりの難しさと楽しさを味わってみた

横浜日吉新聞
日吉・綱島・高田のグルメレポート

日吉・綱島・高田のグルメレポート【グルメレポート第25回:2017年8月28日「綱島駅前編8」】今年(2017年)6月30日に綱島西口の子母口綱島線(バス通り)沿いにオープンした「銀だこ鉄板道場」。築地銀だこで知られるホットランドがセルフスタイルの“たこ焼き酒場”として、現在は全国2店が先行展開されています。そもそも、銀だこは熟練した店員が焼くからこそ、あの独特の「たこ焼き」が生まれるのではないのか?との軽い疑問を持ちながら、銀だこ鉄板道場綱島店を訪問してみたら、“鉄板道場”と名付けらた理由に納得させられました

ホットランドは「築地銀だこ」を国内外で展開している(ホットランドの「第26期HotLand通信(報告書)」より)

築地銀だこは東証1部上場企業のホットランド(東京都中央区)が1997年から全国展開するたこ焼きチェーンで、群馬県のショッピングセンター内に1号店を出店以来、主にフランチャイズで店を増やし続け、2016年末現在で国内に460店以上、海外でもアジアを中心に20店を営業しているといいます。

揚げたかのようにカリッとした食感のたこ焼きは、大阪など関西で食べ続けられているふんわりとした“街のたこ焼き”とは雰囲気が異なるためか、生粋の関西人からは「あんなもんタコ焼きとちゃうわ!別の食いもんや」との声もあるようですが、現在では大阪だけでもショッピングセンター内を中心に15店ほどを出店。関西のたこ焼きとは異なる独自の「銀だこ」として、徐々に浸透が図られつつあるようです。

“たこ焼き界の巨人”に成長した銀だこも今年(2017年)で20年。収益性の高さから今後の成長領域と考えて注力しているのが、銀だことともにハイボールなどの酒類も出す“ハイボール酒場”です。素材を厳選したうえで、店頭で丁寧に焼かねばならないたこ焼きと比べ、手間のかからない酒類は利益率が高い様子で、都心部を中心に出店攻勢をかけています。

子母口綱島線(バス通り)沿いの旧焼肉店跡で6月30日(金)にオープンした「銀だこ鉄板道場綱島店」

そうした流れのなかで出店したのが「銀だこ鉄板道場」。東京の下町エリアである浅草橋と綱島に同時出店しました。この2地域は、浅草橋近くの馬喰(ばくろ)町で始まって綱島駅東口へもほぼ同時に出店したセブン&アイ系のそばチェーン「七福弁天庵」(6月に全店撤退)を思い起こさせます。両地域は都心の山手エリアや横浜中心部への“前進拠点”として、全国系の飲食チェーンにとっては重要な土地なのかもしれません。

銀だこ鉄板道場の綱島店は、オープン当初にはあった平日ランチメニューを取りやめるなど、少しずつ変化しており、8月現在は銀だこの持ち帰り販売と、店内での「自作(セルフ)」を中心とした飲食に集約されています。

焼きそば(税別780円~)などの「完成品」を注文することも可能だという(写真は現在廃止された「銀だこ&焼きそばランチ」)

カウンターと各テーブル席には15個の穴が開いた「たこ焼き用鉄板」とお好み焼きなどを焼く平らな鉄板をそれぞれを設置。メニューにも自ら焼く形のたこ焼きやお好み焼き、もんじゃ焼き、鉄板焼き用の肉などしか載っていません。お好み焼きや焼きそば類は、店員に頼めばあらかじめ焼いた「完成品」を提供してもらうことも可能とのことですが、単に銀だこが食べたくて入ってしまったら少しびっくりするかもしれません。

この日は自力で焼いてみようと思い、セルフたこ焼きセットの「てりたま」(税別880円)とお好み焼きの「豚天」(同780円)を注文。しばらくすると、液体生地などのたこ焼き具材セットと、混ぜる前のお好み焼きの具材が届きました。

セルフたこ焼きセットは税別780円から(写真は「てりたま」セット)

お好み焼きは、とりあえず具材を混ぜて鉄板に丸く広げる、ということはなんとなくは分かるのですが、たこ焼き調理は初めての経験。手元に置かれた「作り方説明書」によると、丸い穴に油をなじませ、生地を3分の1ほど入れたうえで、タコなどの具材を入れていくとのこと。

説明書の通りに。丸い穴に生地を流し入れてみたのですが、鉄板の熱気もあって調整が難しく、丸い穴からは生地の液体が次々とはみ出します。タコなどの具材を入れると次々と“決壊”してしまいました。しかも「てりたまソース」に使うはずの「タマゴサラダ」まで具として入れてしまったようで、鉄板上は得体の知れない雰囲気。とてもたこ焼きができるようには見えません。

たこ焼きの制作手順が書かれた説明書はあるものの、けっこう難しい

一緒に行った子どもは早々にたこ焼きづくりを諦めたようで、丸い穴からタコだけを“救出”し、平らな鉄板で焼いて「この『タコ焼き』はおいしい」などと、若干皮肉めいた独自調理に手を染めています。

ええい、面倒だ、と全部の生地を流し流し込み、待つこと数分。固まってきた様子が見えたので、千枚通しのような「たこ焼きピック」を2本使ってひっくり返そうとするのですが、上昇する鉄板の熱気をもろに浴びて上手くいきません。この暑さならハイボールも進むはずです。

結局、いびつな形の“焼き物”が出来上がり、ソースと青のりとカツオで形を誤魔化して何とか完成。一口食すと、銀だことは似ても似つかず、子とともに「こういう食べ物もあるよね。てりやきソースはうまいし」と自らを納得させるように食べました。もう一つのお好み焼きは、「やっぱり店員さんに頼めばもっと美味しかったかも」と子供の感想。

千枚通しのような「たこ焼きピック」でひっくり返すのは熱さもあって苦戦

たこ焼きを次々と焼き続ける銀だこ店員のすごさを痛感させられ、帰路にイトーヨーカドー綱島店へ立ち寄って市販のたこ焼き具材を購入。「次こそは!」の想いを強くしました。

たこ焼きやお好み焼き、もんじゃ焼きづくりに自信のある人は、鉄板道場で一度腕試しをしてみてください。尊敬されるか、あきれられるか……。いずれにせよ、大勢で行くと盛り上がりそうです。

  • このコーナーは記者が個人的に訪れているなかで、「ここは!」というお店についての情報を紹介するとともに、個人としての所感を述べていく連載バックナンバーはこちら。なお、日吉・綱島・高田以外の港北区内エリアの情報は「新横浜新聞~しんよこ新聞」をご覧ください

【関連記事】

<綱島西1>バス通り沿いに「銀だこ」の新業態、客が自ら焼くタコ焼き酒場に(2017年5月23日)

<綱島駅東口>セブン系そば店「七福弁天庵」が6/26(月)閉店、全店閉じブランド消滅(2017年6月12日、浅草橋で発祥し、綱島東口に即出店)

<新横浜駅ビルに初店舗>たこ焼き・焼きそば・アイスが無性に食べたい時に(しんよこ新聞、2017年8月7日、新横浜ではアイス店も併設した日本唯一の新業態店も)

【参考リンク】

銀だこ鉄板道場 綱島店の紹介ページ(ホットペッパー)

銀だこ鉄板道場綱島店(「食べログ」ページ)

株式会社ホットランドの公式サイト


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