【東横線100周年フォーラム~登壇者】妙蓮寺駅・酒井洋輔さん(松栄建設株式会社・妙蓮寺ニコニコ会副会長) | 横浜日吉新聞

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地域インターネット新聞社による主催イベント案内】生まれ育った妙蓮寺駅で、ちょっとした「日常の幸せ」を感じてもらえる街を育む取り組みを行っている企業経営者をゲストに招きます。

今月(2025年)8月19日(火)14時から16時まで(13時30分開場、終了時刻とともに予定)、一般社団法人地域インターネット新聞社(新横浜2、橋本志真子代表理事)は、公開イベント「東急東横線100周年フォーラム~沿線5駅の“未来を語る”」を開催。

来月(2025年)8月19日(火)開催「東急東横線100周年フォーラム~沿線5駅の“未来を語る”」の後半“パネルディスカッションで酒井洋輔さんが登壇し妙蓮寺駅の未来を語る

来月(2025年)8月19日(火)開催「東急東横線100周年フォーラム~沿線5駅の“未来を語る”」の後半“パネルディスカッションで酒井洋輔さんが登壇し妙蓮寺駅の未来を語る

きょう8月1日(金)午前10時より、インターネット上の特設サイト経由にて、学生250人(小学校3年生以上、小学生は保護者同伴要・人数に含む)と、一般(大人)100人までを先着順での申込受付を行います。

イベントでは、まず、前半に登壇した3人の「歴史研究家」が、日吉・綱島、そして大倉山・菊名・妙蓮寺の港北区内5駅についての歴史を語り、後半の「パネルディスカッション」では、新たに「菊名駅」と「妙蓮寺駅」で活動を行う2人が加わり、各駅の“未来”をQ&A形式で披露するプログラムとなっています。

5人目の登壇者として、地元・妙蓮寺生まれ・育ちで、地域に根差した建築・不動産会社「松栄建設株式会社」(菊名1)を営む酒井洋輔さんを招き、来年(2026年)2月に100周年を迎える東急東横線の未来を語り合う予定です。

妙蓮寺で「地域まちづくり」会社も

妙蓮寺駅から徒歩約4分、市民の憩いの場となっている菊名池公園(菊名1)前の交差点に建つ、「松栄建設」の新本店ビル。

2020年2月から移転開業したこのビルの1階には、洋菓子店の「シノノカ(sinonoka)」を誘致し、“地域住民が欲しかった”お店として存在。公園の脇に建てられたビルらしい優しさを醸すかの外観となっています。

松栄建設株式会社の新本社ビル前で、社長の酒井洋輔さん。創業65周年を迎えることを記念し2024年9月に会社ロゴマークのリブランディングを行った(2025年6月)

松栄建設株式会社の新本社ビル前で、社長の酒井洋輔さん。創業65周年を迎えることを記念し2024年9月に会社ロゴマークのリブランディングを行った(2025年6月)

『営業はしません』という、ちょっと変わったスタイルで、お仕事をさせていたただいています」と語るのは、3代目の社長に2017(平成29)年から就任した酒井洋輔さん

1960(昭和35)年に祖父の故・酒井勝喜(かつき)さんが、妙蓮寺駅に近い神奈川区松見町で創業した際は「さかえや不動産」と命名。

幼少期からよく遊んだという菊名池公園で。「小さい頃は落ち着きがなくいたずらっ子だったように思います」と懐かしそうに当時を振り返る

幼少期からよく遊んだという菊名池公園で。「小さい頃は落ち着きがなくいたずらっ子だったように思います」と懐かしそうに当時を振り返る

5年後の1965(昭和40)年には、商号を「松栄建設株式会社」とし法人を設立した際に、「松見町で栄えるという意味を込めて会社名を付けたようです」と、元々の「さかえや」の「栄」の文字と、「松」という言葉の縁起の良さもあり「松栄」という名称に決めたのではないかと語ります。

元々は建売分譲事業をメインとしていた同社ですが、法人設立以降、注文住宅の受注も開始。

水道道と旧綱島街道が交わる菊名橋交差点、菊名池公園の隣接地に「くらしとすまいの松栄」本社ビルがある(2025年7月

水道道と旧綱島街道が交わる菊名橋交差点、菊名池公園の隣接地に「くらしとすまいの松栄」本社ビルがある(2025年7月)

1987(同62)年に港北区内の仲手原1丁目に新設した本店で、賃貸・売買仲介などの不動産仲介・管理業務も含む「建築」と「不動産」の双方を手掛ける現在のスタイルの礎を築いたと説明します。

2001(平成13)年からは、ホームページを開設しWeb(ウェブ)部門を設立、新たに3つ目の経営の柱として追加したほか、2014(同26)年には地域活動を行うため、新たに子会社として株式会社HUG(ハグ)(菊名2)を設立、まちづくり事業をスタートしています。

「スケートボード」に夢中になった日々

妙蓮寺駅を最寄駅とし生まれ・育った酒井さんは銀嶺(ぎんれい)幼稚園(神奈川区松見町)、港北小学校(菊名2)出身。

「動きまわること、スポーツも好きで、小学校6年生まではサッカーをしていたのですが、試合の勝ち負けがあまり好きでないと感じる日々だったように思います」と、試合に勝っても、対戦相手が悲しんでいるシーンが“あまり好きでなかった”との記憶があるといいます。

本社内「来客ブース」は一般住宅を思わせるダイニングルーム風。家庭的な雰囲気で出迎えてくれる

本社内「来客ブース」は一般住宅を思わせるダイニングルーム風。家庭的な雰囲気で出迎えてくれる

中学時代は神奈川中学校(神奈川区西大口)で一旦はサッカー部に所属しますが、「2年生の時からスケートボードを始めました。友人に動画(VHSビデオ)を見せてもらい、“これは”と、大きな衝撃を受けました」と、自身の「原点」になるというスケートボードの世界に入ったことを思い起こします。

高校や大学に進学した後もスケートボードに夢中になる日々。

家族連れで訪れることができそうなリビングルーム風の応接セットも

家族連れで訪れることができそうなリビングルーム風の応接セットも

他のスポーツとは異なる特性として「表現」するという部分があるといい、「ダンスなども同じかもしれませんが、どうやって体を使って表現する、というように、勝ち負けや優劣ではなく、表現、アートのスポーツと思い、ずっと滑っていました」と、アメリカ西海岸にわたり、スケートボードの人気スポットめぐりも行ったという学生時代を思い起こします。

「クリエイティブ」から建築・不動産の世界へ

学生時代は日本大学で機械工学を学んだという酒井さん。

在学時にインターンに行った時に、社会人という枠組みで働く環境に少し違和感を感じたこと、時間ができたこともあり、「平行してデジタル関連の大学に通い、CGデザインを学びました。東京都内の映像制作会社にも入り、以降2年間ほど番組制作に従事することもできました」と、今にもつながるクリエイティブ関連の仕事にチャレンジした時代を振り返ります。

妙蓮寺駅から徒歩5分の空家だったテラスハウスをリノベーションした「ソイルキッチン&ワークルーム」(仲手原2)のオープン内覧会で笑顔を見せる酒井さん。アトリエキッチンと個室型ワークルームを備えた施設として好評を博しているという(2023年11月)

妙蓮寺駅から徒歩5分の空家だったテラスハウスをリノベーションした「ソイルキッチン&ワークルーム」(仲手原2)のオープン内覧会で笑顔を見せる酒井さん。アトリエキッチンと個室型ワークルームを備えた施設として好評を博しているという(2023年11月)

しかし、突然の人生の転機が酒井さんに訪れます。

実家の母が病に倒れたんです。父から継いでほしいという話はなかったのですが、家業に戻ることにしました」と、父・酒井政喜(まさよし)さん(現会長)が当時経営していた松栄建設に入社することになったといいます。

地域に根差しているからこそ、様々なトラブルや利害関係も生じることもある業界を幼少期から見てきたこともあり、「不動産業は世界一やりたくない商売でした」と、“真面目”に仕事に取り組む父の姿を見ながらも、実際に事業に従事し、一筋縄ではいかない業界独特の慣習や文化に思い悩むことも多く、“苦しかった”という当時をしみじみと振り返ります。

2019年6月に立ち上げた“まちの本屋の新しいモデルをつくる”という目標でオープンした書店「生活綴方」(菊名1)。駅前商店街にある老舗の「石堂(いしどう)書店」とともにスタート。アートの展示も行っているという新たな書店文化を発信している(2025年6月)

2019年6月に立ち上げた“まちの本屋の新しいモデルをつくる”という目標でオープンした書店「生活綴方」(菊名1)。駅前商店街にある老舗の「石堂(いしどう)書店」とともにスタート。アートの展示も行っているという新たな書店文化を発信している(2025年6月)

いよいよ追い詰められた心境の中、仕事を続けてこられたのは、支えてくれる「家族」の存在があったから。また、それまでの発想を転換し「全て伝える」ことに徹するスタイルを築き上げることができたことを挙げる酒井さん。

「特に不動産の物件には、プロの視点からみると、必ずメリットとデメリットがあります」と、それらを公開し、“お客様が最終決定”するというスタイルに変更したことで、来客も一気に増加に転じたといいます。

個人やグループが自主的に出版するという書籍「ZINE(ジーン)」も数多く取り扱っている(2024年9月)

個人やグループが自主的に出版するという書籍「ZINE(ジーン)」も数多く取り扱っている(2024年9月)

以降、学生時代から磨いたデジタル分野に精通してのクリエイティブな領域の経験を活かし、ホームページも時代に合わせリニューアル。

自らも建築士宅建などの専門分野を学び、資格を取得。家族経営だった会社も10数人規模まで拡大、「建築士が5人在籍しています」と、数々の苦難を乗り越え、建築分野にも強みを発揮できる社内体制を構築することができたこと語ります。

「妙蓮寺モデル」で自然循環型まちづくり目指す

会社として大切にしている事について、「まず第一にお客様に喜んでもらうこと、そして幸せをつくることです」と語る酒井さん。

プライベートでも結婚や子育てを経験し、「自分の子どもたちが大きくなったときに、少しでも良い街になってほしいという、そこだけですね」と、日々の仕事や街づくりの原動力となる想いを抱きながら、日々の業務に従事していると明かします。

妙蓮寺駅にも近いイベントスペース「古民家HUG(ハグ)」で創業65周年を前にリブランディングを行った旨の記者発表会が行われた(2024年11月)

妙蓮寺駅にも近いイベントスペース「古民家HUG(ハグ)」で創業65周年を前にリブランディングを行った旨の記者発表会が行われた(2024年11月)

地域活動による社会貢献事業を行う株式会社HUG(ハグ)を2014(同26)年に設立してからは、「古民家まちびらき」や街の本屋支援、エリアブランディングなど不動産・建築と街が共に成長する「自然循環型まちづくり」を探求。

2017(平成29)年から3代目社長に就任し、一つひとつの事業を育てながら、「誰もが幸せを感じられる」地域まちづくりの具現化に向けてのチャレンジを日々続けてきました。

約80会員が加盟する地元商店街妙蓮寺ニコニコ会」(菊名1)の副会長にも酒井さんは就任するなど、地域をけん引する新たな役割にも挑戦しています。

<small>「妙蓮寺マップ」や妙蓮寺・菊名・白楽界隈の日常の幸せをさがす紙やWebでの地域メディアも刊行。地域の魅力を高めるチャレンジを続けている</small>

「妙蓮寺マップ」や妙蓮寺・菊名・白楽界隈の日常の幸せをさがす紙やWebでの地域メディアも刊行。地域の魅力を高めるチャレンジを続けている

これまでの半生を通じ描いた夢、そして業界の枠にとらわれない斬新な発想で、新たな「妙蓮寺モデル」とも言える、建築・不動産、イベントや商業施設とも連動しての地域まちづくりを行っている酒井さんが描く東急東横線沿線の未来とは。

“地元愛”を、地域に還元していくことが大切だと思っていますし、そういった企業が増える地域になれば」と、“循環”の形、街づくりの理念を広げていきたいと語る酒井さんが描く「夢」にも、大きな注目が集まる日々となりそうです。

<登壇者略歴~自己紹介>

酒井洋輔(さかい ようすけ):妙蓮寺生まれ・育ち、青年期までを港北区で過ごす。都内のIT企業勤務の後、松栄建設株式会社入社、2017年から3代目社長に就任。古民家まちびらきや街の本屋支援、エリアブランディングなど不動産・建築と街が共に成長する「自然循環型まちづくり」を探求中。3児の父としても子育て奮闘中。

)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です

【関連記事】

【告知】「東急東横線100周年フォーラム~沿線5駅の“未来を語る”」を開催します(2025年6月3日)

・【菊名駅・登壇者紹介】【東横線100周年フォーラム~登壇者】菊名駅・ 高木暁子さん(高木学園理事長・英理女子学院校長)(2025年7月29日)

・【大倉山駅・登壇者紹介】【東横線100周年フォーラム~登壇者】大倉山駅・林宏美さん(大倉精神文化研究所図書館運営部長・研究員)(2025年7月7日)

・【綱島駅・登壇者紹介】【東横線100周年フォーラム~登壇者】綱島駅・ 吉田律人さん(横浜都市発展記念館主任調査研究員)(2025年6月24日)

・【日吉駅・登壇者紹介】【東横線100周年フォーラム~登壇者】日吉駅・ 都倉武之さん(慶應義塾福澤研究センター教授)(2025年6月11日)

【参考リンク】

「東急東横線100周年フォーラム~沿線5駅の“未来を語る”」を主催事業として開催します(一般社団法人地域インターネット新聞社)

「東急東横線100周年フォーラム~沿線5駅の“未来を語る”」特設サイト(一般社団法人地域インターネット新聞社)

港北つなぎ塾2020~21年「つなぎ塾トーク」第6回・地域ビジネスに携わるみなさん(横浜市港北区役所・地域インターネット新聞社)※酒井洋輔さんが登壇


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