今ある横浜の礎を創った樹木医の一人として知られる日吉の池本さんが、引退を前に「最後の講演会」で登壇することになりました。
日本樹木医会神奈川県支部(秦野市菖蒲)と日本樹木医会関東甲信地区協議会は、今月(2024年)4月14日(日)14時から16時まで(13時15分より受付開始)、「池本三郎樹木医講演会〜今ある横浜の礎を創った樹木医の一人」を開催します。
会場は、各線桜木町駅から徒歩約8~10分、みなとみらい駅から徒歩約16~20分の神奈川県立青少年センター(西区紅葉ケ丘)で開かれますが、「会場の定員が多い(500人まで)ので、ぜひご参加いただければ」と、池本さんとの交流を深める「シドモア桜の会・ 横浜」代表の梅本千晶さん。
1995(平成7)年2月設立、会員数は正会員(樹木医)198人、11の賛助会員(5団体を含む)(2023年6月現在)で構成される同会支部の「第1回技術研修会」として行われますが、会員以外も無料で参加することが可能となっています。
当日は、「クスノキの突然枯と落雷被害の症例比較」や「横浜公園のケヤキの治療報告および現状」、「横浜市指定名木『かやのき公園のカヤ』移植および治療について」や、「芸亭のサクラの樹勢回復および早期発見の重要性について」、そして「横浜の外人墓地とシドモアザクラについて」の講演を、同樹木医会の引退を前に行う予定です。
「今ある横浜の礎を創った」樹木医として活躍
今回の講演を行う樹木医の池本さんは日吉で生まれ・育ち、現在も日吉在住。
明治大学農学部造園学研究室を卒業した後、 卒業論文として携わった北海道のベニヤマザクラを、山梨県富士吉田市に植える研究から始まり、以来長年にわたりサクラの研究に従事してきました。
1959(昭和34)年に横浜市公園課(当時)に技術職として入職して以降、1964(昭和39)年の東京オリンピック開催に向けた三ツ沢公園の整備や、横浜公園、港の見える丘公園、山下公園、よこはま動物園ズーラシアなど、今の横浜を彩る数々の公園の整備を手掛けます。
1993(平成5)年に市職員としては初の「樹木医」となったという池本さんは、市内にとどまらず、数多くの樹木の調査・治療に携わり、また、後進の育成にも力を入れてきたといいます。
池本さんは、特に、「シドモア桜の会」とのつながりで、ルーツとなった外国人墓地の地元・中区の小学校や元町商店街に植えた「シドモア桜」による輪が広がったこと、港北区での事業として大倉山公園(記念館前、大倉山2)で行った「シドモア桜」の植樹(2017年)が印象深い想い出だと語ります。
「シドモア桜」の植樹や普及に尽力した池本さんの歩みをたどる貴重な機会。今回の講演会で語る池本さんの足跡や実績、その日々に込めた想いを後世に伝えていくことが望まれます。
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【参考リンク】
・2024年度 第1回技術研修会のお知らせ~『池本三郎樹木医講演会 〜今ある横浜の礎を創った樹木医の一人〜』(一般社団法人 日本樹木医会神奈川県支部)
・2024年度 第1回技術研修会 『池本三郎樹木医講演会』(フォームメーラー)※申し込み先