<横浜市民調査>市が注力する園芸博と特別市、「まったく知らない」は半数超 | 横浜日吉新聞

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現時点では市民の関心が低いようです。

横浜市政策局は先月(2024年)3月28日に結果を公表した「横浜市民意識調査」で、2027年に瀬谷区で開く「国際園芸博覧会(グリーン×エキスポ)」と、神奈川県の枠組みから離れて独立する形となる「特別市(特別自治市)」の制度についての認知度が市民の半数にも達していないことが明らかになりました。

馬車道駅や桜木町駅の近くに建てられた横浜市役所(資料写真、2023年1月)

横浜市民を対象としたこの意識調査は、1972(昭和47)年度から半世紀以上にわたって毎年実施されており、昨年(2023年)7月に行われた市民5000人(回収2203票、回収率44.1%)の調査では、国際園芸博覧会と特別市について、どの程度知っているかを尋ねる設問を設けています。

2027年3月から9月に瀬谷区で開かれる国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」の公式サイト

これによると、国際園芸博覧会は「よく知っている」との回答は2.5%にとどまり、「聞いたことがあり、内容もある程度知っている」という答えもわずか8.3%

「聞いたことがあるが、内容はよく知らない」との回答が37.3%で、「まったく知らない」と答えた回答者は50.8%にのぼりました。

年齢別に見た「国際園芸博覧会」の認知度、年齢が高くなるほど認知度も高くなっているが……(「令和5年度横浜市民意識調査」報告書より)

年齢層で見ると、70歳以上では「まったく知らない」の回答は37.3%、60歳代も44.9%にとどまりましたが、年齢が下がるほどに知名度が低くなり、50歳台でも56.5%と過半数が「まったく知らない」と答え、18歳から29歳では71.3%に達していました。

横浜市をはじめとした全国の政令市が制度化を訴える「特別市(特別自治市)」の案内チラシ(指定都市市長会の案内チラシより)

また、横浜市などの政令指定都市(政令市)が制度化を目指している「特別市」については、61.2%が「まったく知らない」との回答。「よく知っている」はわずか1.1%、「聞いたことがあり、内容もある程度知っている」も6.4%にとどまっています。

こちらも国際園芸博覧会と同様に年齢が高くなるほど浸透している傾向が見られましたが、70歳以上でも49.7%とほぼ半数が「まったく知らない」と答えていました。

年齢別に見た「特別市」の認知度、18歳から60歳代までの半数以上が「まったく知らない」と回答(「令和5年度横浜市民意識調査」報告書より)

近年横浜市が注力してきた大型イベントの開催と新たな大都市制度の実現については、現時点で市民の関心が低い状態にあり、新年度今以上の対策を講じる必要がありそうです。

)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です

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東急新横浜線と相鉄線の“花みどりスポット”を1冊に、7つの区役所が初制作(2024年2月28日、国際園芸博を盛り上げる努力は継続して行われている)

【参考リンク】

2024年3月28日公開「令和5年度横浜市民意識調査」(調査は2023年7月に実施)

GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)の開催について(2027年3月~7月に瀬谷区の旧上瀬谷通信施設で実施)

横浜市が目指す新たな大都市制度「特別市(特別自治市)」(横浜市政策局)


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