新綱島の再開発で大きな節目、新たな道路開通で8系統のバス乗場が移動 | 横浜日吉新聞

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新綱島の再開発で大きな節目となりました。

新綱島駅の地上部で行われている再開発で、きのう(2023年)12月22日(金)午後にエリア内の南北を縦断する都市計画道路「綱島東線」が開通してタクシー乗場が稼働するとともに、きょう23日(土)早朝には3社局の路線バス計8系統が新たに設けられたバス乗場へ乗り入れを始めました。写真を中心にレポートします。

12月22日14時ちょうどに開通した「綱島東線」、右後方は再開発ビル「新綱島スクエア」(奥側)と「新水ビル」(手前)(12月22日14時ごろ)

綱島東線の開通にあたっては、綱島街道からの出入りを容易にするための道路拡幅や横断歩道の整備なども順次行われており、日吉側からの出入口となる交差点(ミニストップ前)では新道路開通の1時間ほど前から新しい信号機への取り替え作業を実施。

信号の制御機などを交換する25分超の間は交差点にあるすべての信号機が消え、道路の各所に立った警察官や誘導員らが車や歩行者を手作業で交通整理する様子も見られました。

綱島東線の開通前には日吉側の交差点(ミニストップ前)で信号をいったんすべて消しての付け替え作業が行われた。作業完了後は「歩車分離式信号機」に変わっている(12月22日13時すぎ)

道路が狭かった頃の信号機の支柱を抜いたり、横断歩道を設けたりと多くの作業を短時間でこなしていた(12月22日13時15分ごろ)

綱島街道でも夜遅くまで工事が行われていたが、翌朝の始発バスが来る頃には工事の痕跡さえ分からないほど路面がきれいに整備されていた(12月22日22時30分ごろ)

綱島街道の信号機工事も一段落し、開業を待つだけとなった綱島東線では、14時ちょうどに日吉側と樽町側に置かれていたバリケードが片づけられ、一番乗りを目指して樽町側に待機していた軽トラックがゆっくりと“走り初め”。

綱島東線の樽町側では14時ちょうどに一番乗りの軽トラックが綱島東線を走り始めた(12月22日14時ごろ)

日吉側からの一番乗りは地元小学生3人組の自転車だった(12月22日14時ごろ)

この軽トラックを運転していたのは近所に住む池谷道義さんで、「鉄道の開業は賑やかなのですが、道路の開通はどこかあっさりと始まることが多く、何とか盛り上げることができないかと考えました」と、車の前面に「祝 綱島東線開通」と書いた紙を掲げて走り、開通を見守っていた人から一斉にスマートフォンやカメラを向けられていました。

開通を祝う自作の装飾を施した軽トラックで綱島東線を走った池谷さん、1カ月前から何かできないかと思案していたという(12月22日14時10分ごろ)

道路の日吉寄りにはタクシー乗場が新設され、道路開通とほぼ同時に高田交通(新吉田町)や三和交通(鳥山町)のタクシーが乗り入れ、路線バスより一足早く新綱島駅からの営業をスタートしています。

新たなタクシー乗場は道路の開通と同時に運用スタート(12月22日14時10分ごろ)

綱島駅の「6番・7番のりば」も最後に

綱島東線の開通とともに、翌日から東急バス(日吉方面行のみ)と臨港バス(川崎鶴見臨港バス)、横浜市交通局の計8系統が新綱島駅側の新しい乗場へ移ることになり、綱島駅の乗場での発着は22日が最終日。

市営バスでは綱島駅から発車する最後のバスとなった「13系統」の鶴見駅行(12月22日22時過ぎ)

東急バスでも日吉方面行の系統が綱島駅から出発するのは「92系統」の最終バスが最後となった(12月22日22時30分過ぎ)

臨港バスと市営バスが使う「6番のりば」と、臨港バスの「鶴03系統」と「綱23系統」が発着する「7番のりば」には、最終バスが近づくにつれてカメラやスマートフォンを構えた人が多くなり、「一体何があるんですか?」と道路を歩く人が尋ねる様子もたびたび見られました。

駅東口の綱島街道寄りに置かれた「7番のりば」から出発する最後のバス、20人以上が撮影して見送った(12月22日23時過ぎ)

バス待ち客が路上に並ぶことを避けるため、旧中華料理店「キングチャイナ」などが入っていた建物を臨港バスが買い取り、改装して2020年1月から使ってきた「7番のりば」の乗車待ちスペース。最終バスの発車時間が近づくと「蛍の光」が流され、最終便の出発後は時刻表や看板などが取り外されて閉鎖された(12月22日23時過ぎ)

綱島駅の「6番のりば」から出る最後のバスに乗る人たち、こちらの乗場もこの日限りとなった(12月22日23時15分過ぎ)

臨港バス「川51系統」の最終便となる綱島駅発・尻手駅行を多くの人が撮影した(12月22日23時20分ごろ)

新道路「綱島東線」の両車線にバス停

翌23日5時47分過ぎに新綱島駅へ着いた鶴03系統の到着便から新しいバス乗場の使用をスタート。これまでとは違う終着駅に下車した乗客が「駅はどこにあるのですか」と近くの係員に尋ねる場面も。

前日の昼過ぎまでなかったバス停が一夜にして綱島街道上に設けられた「綱島駅入口」の降車用バス停、2台分が停まれるスペースを確保。朝5時47分に最初のバスが到着した(12月23日5時45分すぎ)

新綱島駅をいちばん最初に出発したのは臨港バスの「鶴03系統」鶴見駅西口行、4人が乗車した(12月23日6時5分ごろ)

6時台になると3社局のバスが次々と現れ、日吉駅方面へ向かう東急バスはビル(新綱島スクエア)側、大綱橋方面へ向かう臨港バスと市営バスは古民家側の車線に置かれた停留所から客を乗せて出発。各停留所にはバス運行担当者の姿が目立ち、運転手を停止位置まで誘導したり、乗降位置を確認したりしていました。

日吉方面への車線に設けられた東急バスの停留所から最初に出発したのは、1日数本しかない「日81系統(北綱島経由)」だった(12月23日6時15分すぎ)

樽町方面車線のもっとも日吉寄りに設けられたのが市営バス「13系統・59系統」の停留所、始発となった13系統鶴見駅行には6人ほどが乗り込んだ(12月23日6時25分ごろ)

新たな道路の整備と路線バスの乗場移動を終え、新綱島駅付近では綱島街道も拡幅されるなど再開発の大きな節目となりましたが、現時点ではバス停の屋根(上屋)やベンチなどは整備されておらず、周辺でも関連工事が続いている状態です。もうしばらくの間は変化が続くことになります。

臨港と市営は日吉側(ミニストップ前交差点)から、東急は樽町側(綱島交差点)からバスが入ってくる。今はまだ綱島東線に一般車が少なく、初日が土曜日だったのでバスの本数も客もそう多くはなかったが、一般車の通行が増えた時、乗客も多くなる平日の朝や夕方がどうなるのか注視していきたい(12月23日6時15分ごろ)

【関連記事】

まだ再開発工事が残る新綱島駅、「バス乗場」での我慢はしばらく続く(2024年1月24日、屋根やベンチの設置が遅れている)リンク追記

<新綱島駅>縦断道路の開通は12月22日(金)、タクシー乗り場も新設へ(2023年12月18日)

東急の日吉行、臨港・市営は「新綱島」駅発に、12月23日からバス乗場を新設(2023年11月20日)

【参考リンク】

新綱島駅上部の道路「綱島東線」が開通し、新たなバス乗り場などがオープンします(市都市整備局・綱島駅東口周辺開発事務所)


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