トレッサに誕生した学童保育が、新たな地域開放のチャレンジに向けての支援を呼び掛けています。
地域が支え、運営する学童保育として今年(2020年)4月に新設された「師岡トレッサ学童クラブ」(同運営委員会、千葉悦正委員長)は、同学童保育内に「ボルダリングウォール」を設置、学童で使用しない時間帯の来年(2021年)1月10日(日)から、利用登録者を対象とした、“遊びの場”としてのスペース貸し出しを実施する予定となりました。
同運営委員会は、師岡と樽町の地区社会福祉協議会(地区社協)が中心となり、両地区の連合町内会や主任児童委員、師岡地区の民生委員児童委員協議会などにより組織されるなど、同学童保育の運営は、「営利目的ではなく、また公共の施設によるものでもない」地域の支援で成り立つ横浜市内でも初といわれる形態で行われています。
トレッサ横浜(師岡町、三浦久プレジデント)のスペース提供の協力があり開設に至ったものの、「初年度学童を運営するにはたくさんの費用がかかり、横浜市からの補助金でもまかない切ることができません。また新型コロナウイルス感染症への不安から入所を取りやめた世帯も複数名あったことから、保育料収入の減少も深刻です」と、同運営委員会の坂田篤保さん。
地域による運営という成り立ちもあり、開設準備期間から、地域の子どもたちにオープンな空間を作り親子で集える居場所を創るために「ボルダリングウォール」の設置を計画していたものの、「その予算も捻出できない状況になっています。そこで、地域の子どもたちを思ってくださる皆様と一緒に、このプロジェクトを成し遂げることができればと考えました」と、クラウドファンディングを実施するという新たな挑戦への決意を語ります。
なぜ、クラウドファンディングという手段での募集となったかという点については、「地域で立ち上げた学童は、誰のものでもない地域の財産なので、在籍する世帯だけではなくこれから利用したいと思ってくださる世帯や地域の皆様に応援していただければ」と坂田さん。
今回のプロジェクトを通じて、地域の子育て世帯のコミュニティの活性化や、子どもたちを見守る地域の環境を「よりあたたかいものとしたい」といった目的を実現させることも大きな目標としており、「子どもたちが、地域の方々とつながることで、この先起こりうる課題に対して解決する力につながり、結果的に一人一人の子どもを守る力につながるようにしたい」との未来予想図についても言及します。
例えば、同学童では、限られたメンバーで運営を行っていることもあり、学童入所を希望する親子の願いを叶えることができないケースも多々あるとのこと。
それでも、「地域の方々に“サポーター”となっていただけることで、一つひとちの課題を解決する大きな力になるのでは。最大のリターンは子どもたちの健やかな成長、そう感じていただける人を増やしたいと思っています。地域とつながり、子どもたちを見守る環境を創ってまいります」と、坂田さん、同運営委員会メンバーは、地域が創る学童保育への、まずはクラウドファンディングを通じた支援を広く呼び掛けています。
なお、今回のクラウドファンディングは、専門業者にボルダリングウォールの設計を依頼すると約70万円程度の費用が掛かることから、うち50万円をクラウドファンディングで調達するという計画となっています。
返礼品(リターン)は、3000円の支援で「サンクスメール」、5000円の支援で、学童保育で使用しない日時(日曜日・祝日)にボルダリングウォールを貸し出す「ボルダリングウォール利用登録無料券と2時間利用予約券1枚送付」または、「メッセージカード送付ともろおか里山倶楽部Flat(ふらっと)のコーヒーセット券2枚」、1万円の支援で、「予約券2枚」または「コーヒーセット券5枚」、2万円の支援で「予約券5枚」または「コーヒーセット券12枚」の7種類を予定しています。
きのう10月20日23時現在、目標金額50万円の支援総額のうち44%にあたる22万円、15人が支援を実施。支援募集は10月30日(金)23時までですが、目標金額を達成した場合のみ、クラウドファンディングの実行者は集まった支援金を受け取ることができるというしくみ(クラウドファンディング「READYFOR」)となっています。
あと残日数はカウントダウンに入ったといえる「9日間」のみ。まずは目標達成に向けての支援の呼び掛けをより広く、そしてより深く行っていくことが必要だといえそうです。
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【参考リンク】
・学童にボルダリングウォールを!(クラウドファンディング「READYFOR」~師岡トレッサ学童クラブのプロジェクトページより)