横浜市は今月(2016年9月)5日に新綱島駅(仮称)周辺の再開発に関する都市計画を決定したことを発表しました。ただ、先月(8月)26日に鉄道建設・運輸機構は2019年4月開業予定としていた「相鉄・東急直通線」について、今から6年以上先の2022年10月以降に開業を延期することを発表しており、現時点では新綱島の再開発事業が完了する時期も見通せない状態だといいます。
横浜市は当初、新綱島駅周辺の再開発について2018年度中に着工し、2020年度中にはすべての工事を終えるスケジュールを提示していました。しかし、相鉄直通線や新綱島駅の開業が延期となるなかで、地下駅の上部を活用する形の再開発計画も大きな影響を受けることが予想されています。
特に新綱島駅の工事に際しては、地下を掘削するための工事スペースが必要となるため、駅が完成しない限りは上部の再開発工事を始めることが難しい状況です。
横浜市は「再開発計画が正式に決まったので、市としてはこれまで通りしっかり進めていきたいが、開通延期の決定を聞いたばかりなので、これから鉄道運輸機構と調整していかなければならない」(都市整備局)と話します。そのため、記者発表資料にも事業完了の時期をまったく示せない形となりました。
今回の再開発では、新たなバスターミナルや1000台収容の自転車駐輪場も含まれており、綱島住民にとっては一刻も早く必要な生活施設。また、港北区初の「区民文化センター(芸術ホール)」の新設も含まれているだけに、鉄道開通の延期が与える影響は、区民全体におよぶことになりそうです。
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【参考リンク】
・新綱島駅周辺地区土地区画整理事業、新綱島駅前地区第一種市街地再開発事業等の都市計画決定及び変更を行いました(2016年9月5日、横浜市)