青い空に向けた「一斉放水」の写真が上位に入賞、火災を防ぐための広報PRに活用されていく予定です。
横浜市港北消防署(大豆戸町)と港北火災予防協会、港北消防団(いずれも事務局=消防署内)は、第3回フォトコンテスト「BAE1(バエワン)グランプリ」の表彰式を、今月(2024年)3月4日(月)16時より同消防署(大豆戸町)で開催。
「最優秀賞」と「優秀賞」の4作品の受賞者4人の表彰式を行いました。
今回の表彰式には、審査員を務めた木村正夫港北消防署長、港北消防団の飯田孝彦団長、港北火災予防協会の吉山昌秀会長のほか、日本写真作家協会会員で審査員長の有賀由一さんが初めて出席。
応募作品も前年より7作品増加し、52作品となったとのことで、「今回は、各イベント会場で、積極的にチラシを配布させていただきました。丁寧に説明し手渡ししたことで、多くの方に興味を持っていただき、多数の応募に繋がったものと考えています」と、港北消防署の総務・予防課の担当者は応募が前年より増えたことを喜びます。
今年の最優秀賞は玉川真(まこと)さんによる「消防団による一斉放水」。
優秀賞は吉田桃子さんによる「放水開始!!」、木原大士(ひろし)さんの「天を突く放水」、上鶴(かみづる)侑香里さんによる「一斉放水!」と、いずれも今年1月6日に開かれた「港北区消防出初式(でぞめしき)」で撮影した作品となりました。
区内の多くのフォトコンテストでも審査員長を務める有賀さんは、「今年は防火・防災に対する画面作りの構成力がアップし撮影されており、皆さんの消防に対する関心度の高さの分かる作品が多くなりました」と、応募作品の特徴について説明します。
そして、「消防出初式や防災に関するイベントに楽しく参加したご家族の皆さんを被写体としたものも多く見られました。これからも写真を撮る楽しみの中に防災の大切さを表現した作品を期待しています」と、今後の作品応募への期待感を示します。
港北火災予防協会の吉山会長は、「火災予防協会は火災を未然に防ぐために様々な取り組みを行っている団体であり、この様なイベントを通じて、火災予防活動を続けて行きたいと考えています」と、これからの活動についての決意も示していました。
火災原因トップは「たばこ」、市内で死者が急増中
横浜市内の火災件数は、3月4日現在で115件と、前年度と比較して35件の減少となっていますが、火災による死者が9人となり、昨年同時期と比較して6人も増加していると港北消防署の総務・予防課の担当者。
出火原因は、「たばこ」が最多、「放火」が続いているとのこと。
「港北消防署としても出火防止の呼びかけを実施しています」と、区内でも今年すでに新横浜と日吉本町でそれぞれ65歳以上の高齢者が死に至る火災が発生していることもあり、火災発生への注意を呼び掛けます。
特に「たばこ」については、「喫煙後の不始末による火災が多く、完全に火が消えていないたばこをゴミ箱などに捨て、しばらく時間が経過したのちに発火している事案も多く発生しています」と指摘しています。
「吸い殻は水につけて、完全に消えていることを確認してからゴミ箱に捨てる、たばこを捨てるゴミ箱と、他のゴミを入れるゴミ箱を使い分ける、またたばこを捨てるゴミ箱や灰皿として、プラスチック製のものやカップラーメンの容器やペットボトルは使わない、さらに寝たばこは絶対しないでください」と呼び掛けます。
「放火」についても、死角となる場所や深夜時間帯に多く発生、発見の遅れによる被害拡大に繋がりやすいと指摘しています。
そのため、「放火されない、放火させない環境づくりの推進」、「巡回警戒活動の実施」を重点に注意喚起を行っているとのこと。
「新聞、雑誌、ダンボールなどの燃えやすいものを家の周囲に置かない、ゴミは、決められた時間や場所に出す、門扉や通用口、車庫、物置などのドアは必ず施錠すること。また不要品や古材などは整理整頓して、物置などに保管する、外出時や就寝時は、窓、ドアなどの開口部を必ず施錠するといった対策をお願いします」と具体的な対応策を提示し、“地域ぐるみ”での火災予防を広く呼び掛けています。
(※)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です
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【参考リンク】
・第3回港北消防フォトイベント「BAE1グランプリ」作品募集(港北消防署総務・予防課)