「50周年」イベントを“伝統”として引き継ぐ――市内最多児童ならではの演奏で、音楽の感動を全校児童が共有します。
昨年度(2022年度)に創立50周年を迎えた横浜市立師岡小学校(師岡町)で、年末近い(2023年)12月21日(木)と22日(金)の2日間にわたり、「きらり 笑顔あふれる もろおかっこ音楽会」を開催。
“50周年記念事業”として行われた企画を継承、新年度(2023年度)の全校児童がその感動を共有しました。
この「音楽会」の開催は、今年度(2023年4月)、新たに着任した第15代の能城(のぎ)順一校長が、2013(平成25)年から着任していた同じ港北区内の綱島小学校(綱島西3)で勤務していた際、当時約700人の全校児童が参加し挑戦したことがきっかけだったとのこと。
当時、同小学校で副校長として勤務していた第14代の川村智子前校長が、「50周年事業」の中核イベントの一つとしてこの「音楽会」を企画したのも、綱島小学校時代の経験があったからだといいます。
師岡小学校は、横浜市内で最多の1270人(2023年4月現在)の児童が通学していることもあり、今年は5年生と6年生のみ、ステージを披露することに。
初日の21日は1年生から4年生が「聞く側」として参加、翌22日は、演奏披露する5年生と6年生の保護者が招待されるというスタイルでの実施となりました。
市内最多の児童数の小学校らしく、6年生のみで200人を超え、その演奏や合唱、一人ひとりが織り成すステージの様相は“大迫力”そのもの。
「音楽の先生をはじめ、各先生方のご尽力があってこそ、今年も『音楽会』を開催することができました」と、昨年の50周年事業で実行委員会の中核的な役割を担ったPTA会長の横溝和宏さんは語ります。
「昨年5年生だった今の6年生たちが、当時の6年生の姿をみて、『自分たちも6年生のように演奏してみたい』という想いを強く抱いたようです」と横溝さん。
人数の関係もあり今年度は5、6年生のみの演奏披露となったものの、市内最多の児童数だからこそ実現できる大規模な「音楽会」の開催を通じて、一人ひとりの子どもたちが「一つ」になり、同じ楽曲を歌い奏でる経験から、さらに大きく成長していくかの姿に心打たれているかの表情を浮かべていました。
この日は、異動先での参考にと、川村前校長が、新校長として着任した横浜市立羽沢小学校(羽沢町)で音楽を担当する相原美歌教諭とともに来校。
昨年の「50周年事業」の感動の再来、そして子どもたち一人ひとりが躍動する大迫力のステージとなったこともあるのか、川村前校長が涙を浮かべるシーンも見られていました。
大規模校ならではの“最多の出会い”から生まれる“最大級の感動”を共有できる貴重な取り組みを、新たな「伝統」のイベントとして未来につないでいくことができるのかに大きな注目が集まりそうです。
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・【昨年記事】<師岡小50周年>式典までカウントダウン、市内最多児童「音楽会」で感動を共有(2022年10月26日)
【参考リンク】
・学校長あいさつ(同)※能城校長による着任時の記事