厳しいパチンコ業界、綱島と大倉山の駅前にもあった「ガイア」が民事再生 | 横浜日吉新聞

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かつて綱島駅東口大倉山駅前にも店舗を構えていたパチンコの全国チェーン「ガイア(GAIA)」が先月(2023年)10月30日に民事再生法の適用を東京地方裁判所に申請したことが報じられました。

綱島にもあったパチンコチェーン「ガイア(GAIA)」(イメージ)

東京商工リサーチによると、ガイアはマルハンやダイナムとともに“パチンコホール御三家”と呼ばれ、積極的に全国展開を図っていたものの、2006(平成18)年をピークに売り上げが下降。2000年春からの新型コロナ禍が追い打ちをかけて資金繰りが行き詰まり、再生法適用の申請にいたったとのこと。

帝国データバンクによると、ガイアとグループ6社を合わせた負債額は約1133億円にのぼり、パチンコホール経営業者として過去最大の倒産だといいます。今後、法的手続きによる再建を目指す計画です。

2018年11月まで営業していた「ガイア綱島店」は東口の目の前といえる位置にあった(2018年11月撮影)

ガイアは港北区内でも綱島の東口駅前にある商業ビルの1階と2階を使って「綱島店」を構え、大倉山駅前では駅出入口の目の前という位置に「大倉山店」を置いていましたが、両店とも2018(平成30)年に相次ぎ撤退。

2002年12月にオープンし、2018年7月まで営業した「ガイア大倉山店」は駅を出ると目の前にあった(2018年7月撮影)

その後、両店跡地の後継テナントが決まらない状態でしたが、旧綱島店の1階部分は2019年9月からハンバーガーチェーン「バーガーキング綱島駅前店」となり、旧大倉山店は建物が解体されたうえで2021年2月から「マツモトキヨシ大倉山駅前店」となりました。

一方、区内では菊名西口の駅前(JR横浜線側)にあったパチンコ店「あーばん菊名駅前店」が2021年3月に唐突ともいえる形で閉店していますが、現在までに跡地活用は進んでおらず、閉店時のまま建物が残された状態です。

JR菊名駅のホームからよく見える位置にあったパチンコ店「あーばん」は2021年3月に閉店している(2020年5月撮影)

現在、区内で駅の目の前といえる場所にパチンコ(パチスロ)店が営業しているのは日吉駅と新横浜駅(西広場側)のみになっており、綱島では駅東口の綱島街道沿いに1店、西口は子母口綱島線近くに2店、菊名では東口(東急側)の綱島街道沿いに1店を残しています。

ただ、駅から離れた幹線道路沿いでも、師岡町のトレッサ横浜近くの環状2号線沿いにあった老舗店「ジャパンニューアルファオーラム」が昨年(2022年)9月に店を閉じており、パチンコ業界の経営環境がより厳しくなっていることがうかがえます。

1984(昭和59)年12月から営業していた環状2号線沿いの師岡町にあった「ジャパンニューアルファオーラム」は2022年9月に閉店している(2020年3月撮影)

【関連記事】

・【2018年記事】綱島駅近くで減り続けるパチンコ店、東口駅前“一等地”の「ガイア」が閉店(2018年11月5日、跡地の一部は2019年9月から「バーガーキング綱島駅前店」)

・【2018年記事】大倉山の“駅前一等地”にあるパチンコ店「ガイア」が7/4(水)限りで閉店(新横浜新聞~しんよこ新聞、2018年7月6日、跡地は2021年2月から「マツモトキヨシ大倉山駅前店」に)

【参考リンク】

【破綻の構図】ガイア~金策に奔走した業界大手(東京商工リサーチ、2023年10月31日)

倒産情報「株式会社ガイアなど7社」~パチンコホール「GAIA」経営(帝国データバンク、2023年10月30日)


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