高田駅前に「イオン」進出で説明会、“コンパクトな規模”で2024年春開業へ | 横浜日吉新聞

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高田駅前に建設中の「イオン」はコンパクトな規模で、工事が順調に進めば2024年春に開業する見通しです。

地下鉄グリーンライン高田駅至近で、日吉元石川線(荏田綱島線)と宮内新横浜線が交差する「高田駅入口交差点」で工事が進められている「(仮称)イオンスタイル高田西」に関して、大店法(大規模小売店舗立地法)に基づく説明会が先週(2023年)9月9日(土)に高田地域ケアプラザ(高田西2)で開かれました。

宮内新横浜線(高吉橋)側からみた「(仮称)イオンスタイル高田西」建設予定地。日吉元石川線側のほか、写真手前付近に2つ目の駐車場出入口が設けられる予定。上に高圧線があることから高い建物を建てることができない(8月19日)

宮内新横浜線(高吉橋)側からみた「(仮称)イオンスタイル高田西」建設予定地。日吉元石川線側のほか、写真手前付近に2つ目の駐車場出入口が設けられる予定。上に高圧線があることから高い建物を建てることができない(8月19日)

40人定員ほぼ来場し会場が埋まっていた(9月9日)

40人定員ほぼ来場し会場が埋まっていた(9月9日)

説明会を開いたイオンリテール株式会社(本社:千葉市美浜区、開発本部:神奈川区富家町)によると、新たに設ける店舗の面積は1階と2階あわせて4050平方メートルとする計画です。

近くの新吉田東8丁目にある「イオン横浜新吉田店」(店舗面積7810平方メートル)や、樽町に近い鶴見区駒岡の「イオン駒岡店」(同8373平方メートル)といった既存店と比べると「半分程度の『コンパクト』な店舗面積」だと説明します。

施設の多くは「食品スーパー」が占めるといい、市に届け出た営業時間は7時から22時30分まで。駐車場の収容台数は最低でも235台とし、自転車などの駐輪場は142台分を確保。

駐車場については、アクセスのしやすい1階に設けることを求める声が目立つことから、早淵川側の1階に64台分を確保し、2階と屋上にも171台分を設置する予定です。車の出入口は日吉元石川線側(片側のみ)と宮内新横浜線の側道経由の2カ所に設ける計画とのこと。

徒歩による来店者の出入口は駅方面の交差点側「正面玄関」とし、車の利用者を想定した駐車場側にも設ける予定です。

「人」の出入口は交差点側と駐車場側の2カ所に設置する予定

「人」の出入口は交差点側と駐車場側の2カ所に設置する予定

開業時期については、「新設予定日として来年(2024年)3月25日と届け出ていますが、『この日以降であれば』ということで日付を設定したもの」(イオンの担当者)だとのことで、工事が順調なら来年4月から5月ごろにオープンする考えを示していました。

テナントについては、新型コロナ禍の影響もあって誘致に苦戦している状況もあるといいます。入居が内定した先であっても契約が終わっていないため、「詳細を明かせるのは来年の春頃になることもある」(同担当)と話していました。

説明会では、車が出入りするルートが日吉元石川線や宮内新横浜線の歩道にかかることから、質疑応答ではその安全性を問う声も。

日吉元石川線(荏田綱島線)側の車の出入口が歩道をまたぐため、その安全性に注意してほしいとの質問も。回転灯を設置するといった対策を検討しているという

日吉元石川線(荏田綱島線)側の車の出入口が歩道をまたぐため、その安全性に注意してほしいとの質問も。回転灯を設置するといった対策を検討しているという

「ガードマンを立たせてほしい」との意見には、「オープン当初の1週間は特に来店客も多く、なるべく対応したいが、朝や深夜など、営業時間全ては難しい」(同担当)との回答がありました。

また、日吉元石川線の都筑区側から右折での入庫ができないため、いったん宮内新横浜線へ右折して、高吉橋の手前で同線をくぐる側道に迂回せざるを得ないとのことで、「側道は道幅も狭く事故も多いが大丈夫なのか」といった心配の声もあがっていました。

宮内新横浜線の高吉橋(高吉北橋)の下をくぐる駐車場の導線となることから「市道が狭く事故が多い場所なので気を付けるよう対策してほしい」との声も

宮内新横浜線の高吉橋(高吉北橋)の下をくぐる駐車場の導線となることから「市道が狭く事故が多い場所なので気を付けるよう対策してほしい」との声も

マンションや住宅に隣接する西側の道路沿いには、圧迫感軽減などを目的とした植栽を行うほか、車からの灯りが当たることがないよう壁なども設置するとのことで、「誤って車が侵入することがないように看板の設置を検討するなど、近隣にご迷惑がかからないようにしたい」(同)と対応策を検討しているとのことでした。

なお、地元の高田町連合町内会が区役所などを通じて要望していた「地域コミュニティの場」として一定の広さを持つ集会所の設置ついては、すでにイオン側から「設置は難しい」という回答があったといいます。現在、日吉元石川線沿いに置かれた「ごみ集積場」の移転先といった課題については「追って回答を行う」(同)段階とのこと。

現時点では、来春のオープンに向けての課題を解決しながら、開店準備を進めていく状況にあるといえそうです。

日吉元石川線側(高田地域ケアプラザ側)からみた建設予定地。建物の高さは13.2~13.5メートル程度を予定しており、概算でマンションの4階から5階くらいの高さになるという。西側の市道(写真右側)に車が入り込まないように配慮したいとの回答もあった

日吉元石川線側(高田地域ケアプラザ側)からみた建設予定地。建物の高さは13.2~13.5メートル程度を予定しており、概算でマンションの4階から5階くらいの高さになるという。西側の市道(写真右側)に車が入り込まないように配慮したいとの回答もあった

大店法に戻づく届出書の縦覧は、横浜市経済局商業振興課(中区縦覧本町)と港北区役所区政推進課で8月25日から12月25日までの4カ月間、祝日・休日を除く月曜から金曜までの8時45分から12時(正午)までと、13時から17時まで可能。

意見書の提出は、所定の様式や提出方法で同商業振興課(要事前問い合わせ、電話:045-671-3488)まで持参または郵送で可能とのことです。

きょう9月11日(月)19時から20時まで(開場18時45分)、2回目の説明会の実施が同ケアプラザで予定(9日と同内容、入場は先着40人まで)されています。

)この記事は複数の読者の方からの情報提供により記事化しました。ありがとうございます。

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【参考リンク】

横浜市建築物環境配慮制度(CASBEE横浜)評価結果PDF、横浜市建築局、仮称イオンスタイル高田西新築工事の建物イメージも)

「(仮称)イオンスタイル高田西」出店予定地(グーグルマップ、※高田西1丁目1番地753番1ほか)

「【イオンの新店】イオン高田西(仮)クリニック募集」(日経メディカルOnline、2023年7月24日更新、イオンリテール株式会社による募集)


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