新綱島の「ミズキーホール」、指定管理者候補は神奈川新聞社・相鉄企業に | 横浜日吉新聞

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新綱島の区民文化センターの運営を担う指定管理者候補として、神奈川新聞社相鉄企業が選ばれました。

港北区は今月(2023年)1月23日、来年(2024年)3月に新綱島駅でオープンを予定する港北区民文化センター「ミズキーホール」の指定管理者候補に「港北結マネジメント」(株式会社神奈川新聞社・相鉄企業株式会社)を選んだことを公表しました。

鶴見川沿いから見た新綱島駅の再開発ビル、1月28日時点でかなり建設が進んでいる。ミズキーホールは隣接する別棟の低層階に入る

指定管理者は、市などの行政機関が開設した公的施設の運営を民間企業や団体が担う制度で5年ごとに公募。1事業者が単独ではなく、各社・各団体の強みを生かす形で複数社が共同事業体などを組んで応募するケースも目立ちます。

ミズキーホールの指定管理者については、昨年9月に募集したところ3事業者が応募。5人の有識者・地域住民からなる「指定管理者選定評価委員会」(間瀬勝一委員長=公益社団法人全国公立文化施設協会事務局参与)が選定を行っていました。

400人収容のホールなどが設けられる(2022年2月「港北区区民文化センターニュース第7号」より)

昨年12月20日に港北区役所での3事業者によるプレゼンテーションと質疑応答を経て、5人の選定評価委員による採点を実施。

その結果、県の地方新聞を発行する神奈川新聞社(中区太田町)とビルメンテナンス事業などを展開する相鉄企業(西区北幸)が組んだ“港北結マネジメント”が最高得点を獲得し、指定管理者の候補として選ばれたものです。

次点候補者には、イベントの照明や音響などを強みとする「共立」のグループ企業である神奈川共立(西区岡野)とビル管理などを展開する日本管財(東京都中央区)の共同事業体を選出。

一方、旧相鉄系の広告代理店である横浜メディアアド(神奈川区栄町)とマンション管理などを行う東急コミュニティー(東京都世田谷区)ほか3社による共同事業体は三番目の得点となりました。

港北区民文化センター「ミズキーホール」の概要(2020年10月「港北区 区民文化センターニュース 第6号」を一部加工して使用)

選定に携わった委員の一人は、応募した3者ともに各地で指定管理者の実績を持っているため、「どこが担っても不思議ではないレベルに感じた」といい、最終的には指定管理者が自ら実施する「自主事業」のアイデアや実現性を判断材料にしたといいます。

港北区が公表した議事録によると、選定された港北結マネジメントは、自主事業として子ども向けやゼロ歳から楽しめるようなプログラムを提案し、「文化芸術事業パートナー制度」といった内容を提案した模様です。

ミズキーホールの指定管理者は、施設がオープンする2024年3月中旬から5年後の2029年3月31日までの運営を担う予定で、今後「横浜市会(市議会)」での議決を経て5月ごろに最終決定されるとのこと。

5人の選定評価委員による採点結果は次の通りでした。

<選定評価委員会による採点結果>

  • 港北結マネジメント(神奈川新聞社・相鉄企業):904点【指定候補者】
  • 神奈川共立・日本管財共同事業体:867点【次点候補者】
  • 横浜メディアアド・東急コミュニティー・JSS共同事業体:822点

(※満点は1,125点)

5人の委員による採点結果の詳細、今回応募した3者とも大きな差が見られない結果だった(港北区の公表資料より)

2023年2月3日追記:今回は指定管理者となるべき「候補」が選ばれたもので、最終的には議会での決定(議決)が必要であるため、見出しなどにも候補の文字を追加しました。指定管理者を最終決定する権限は「選定評価委員」にはなく、市民の投票によって選ばれた「議会」にあるためです。また、当初は1月から始まる議会で決定されると記事中に書きましたが、議決は5月ごろになる見通しであるとのことで、該当箇所を修正しました。

【関連記事】

愛称は「ミズキーホール」、新綱島駅で2024年3月開館の区民文化センター(2022年8月29日)

<港北公会堂>新たな指定管理者が着任、ロビーコンサートなどの自主事業を開始(新横浜新聞~しんよこ新聞、2019年5月24日、港北公会堂はこれまで5年ごとに指定管理者が交代する結果となっている)

【参考リンク】

横浜市港北区民文化センター指定管理者(第1期)の公募について(港北区、選定の経過など)

港北区における区民文化センターの整備について(港北区、施設の概要など)


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