新型コロナウイルス禍の影響で赤字となっていた横浜市営の「13系統」(鶴見駅前~綱島駅)が貴重な黒字路線に転換しました。
横浜市交通局は市営バスの2021(令和3)年度における全142路線の路線別収支をこのほど公表し、綱島駅の発着路線では「13系統」が黒字に戻り、「59系統」(横浜駅西口~綱島駅前)が赤字幅を縮小しました。
前年の2020(令和2)年度は、最初の緊急事態宣言の発出など新型コロナ禍の影響を大きく受け、路線の9割超が赤字となり、黒字の“常連路線”だった13系統でも1日当たりの平均乗車人員が1000人以上減少。
100円の収入を得るために必要な支出を示す営業係数がコロナ前の「84.1」から「102.7」にまで悪化し、赤字に転落していました。
最新となる2021年度の収支では、13系統の1日当たり平均乗車人員が460人超増え、営業係数も「94.8」まで回復し、黒字を確保しています。
一方、綱島街道を走る59系統も、営業係数が前年の「162.2」から「143.7」まで戻しました。
もともと市営バスは、4割程度の路線が稼ぐ利益で、6割超を占める赤字路線の損失を埋め合わせる形で運営しているとされています。
2021年度は全142路線のうち黒字路線は13系統など29路線しかなく、約8割を占める赤字路線を支え切れていない状況です。そのため、今後も一部路線では再編や便数の削減などが行われる可能性があります。
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・【2年前の記事】<綱島の市営バス路線>「13系統」で黒字が増加、「59系統」は赤字拡大(2020年9月8日、「13系統」は黒字の常連だった)
・<市バス春ダイヤ改正>「綱島~樽町」間は増便に、新綱島駅の開業を視野(2022年3月18日、「13系統」の運行区間延長も)
【参考リンク】
・横浜市交通局「バス路線別収支」(最新は2021[令和3]年度)