綱島駅東口に新規オープンする「しぶそば綱島店」(綱島西1)。あす(2020年)3月31日(火)あさ7時の開店を前に、オープニング準備が着々と進められています。
昨年(2019年)10月から始まった店の工事も無事終了。社員・スタッフが開店に向けてのオペレーションを行っており、店頭に開店日時を記したポスターも掲示。店をアピールするデジタルサイネージ(電子看板)も設置されるなど、バス通りでもある綱島駅前を通る人が立ち止まって店を眺める様子も多くみられます。
東急株式会社(東京都渋谷区)で沿線開発を手掛ける東横センター(綱島東2)所長の木目田洋一さんは、「綱島駅の東口エリアでは、大手流通企業グループ系のそば店が2017(平成29)年夏に閉店して以来、特にシニア層が寛げるそば店がなくなってしまったということもあり、地域まちづくりの一環としての(しぶそばの)誘致を試みました」と、地域の人々に歓迎される店としての「そば店」の出店への支援に尽力したと語ります。
同店を運営する、株式会社東急グルメフロント(東京都目黒区)企画開発部で統括部長を務める小川幸男さんも、「お客様アンケートで、この綱島駅への飲食店の出店を希望する声が多くあがっていたこともあり、ニーズを感じて出店を決定しました」と、利用者の声を重視した結果、綱島での出店となったと説明します。
今月3月16日にオープンした、東急線菊名駅(菊名7)の改札内にある「菊名店」の店舗デザインで、初めてコンペ形式を導入したといい、「ただの“駅そば店”ではない、東急沿線らしい雰囲気を感じてもらえるのではないかと思います」と小川さん。
イートイン部分が2階建てとなる店舗は同社では初めてになるといい、「2階には、これも初めてとなる座敷スペースも設置しました」と、一般的な“駅そば店”のイメージとはほど遠い、本格的な和食店の風情さえ感じる店舗スペースのデザインを採用したと語ります。
「四つの葉」に込めた想いで新挑戦、地元米店から仕入れも
「しぶそば」の源流は、1980(昭和55)年4月、東急沿線に前身となる「そば処二葉」を開業したこと。
2008(平成20)年9月には、渋谷店を「本家しぶそば」に改名、新たに「四つの葉」を家紋とし、「身体に優しく、時間に優しく、財布に優しく、環境に優しく、時代とともに歩む」との想いを込め経営、綱島店で13店舗目(プロデュース店・系列店除く)の新規オープンとなりました。
「駅そばの『あり方』と、『おもてなし』を日々探求し、江戸から伝わる日本の食文化『蕎麦(そば)』という風土を大切に次世代へ、誇れる姿として真剣に伝え繋いで参ります」との店舗理念も、スタッフ一同の言葉として店内に掲示しています。
「日本一となる高き志」(同店サイト)を掲げているという同店らしく、当初、綱島店では新たに同店限定の「しぶ飲み放題」プラン(30分、生ビール・ハイボール・レモンサワーとおつまみ)1000円(税込)を計画していたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し、しばらくは行わないことに。
また、これも初めての試みとなる「週替わりランチメニュー」も計画をしているものの、「開店当初は行わず、落ち着いた頃から実施したい」(小川さん)と、しばらくの間は、開店後のオペレーションをより迅速・確実に行っていきたい考えです。
なお、地域との関係性もより重視したという同店では、綱島に隣接する箕輪町3丁目で130年超の歴史を持つ角屋商事株式会社から、店舗で使用する米を仕入れるという“地域密着”の試みにも初挑戦しています。
東急線での駅乗降客数(2018年度)が、鉄道路線の乗り換え駅を除き、青葉台駅(田園都市線)に次ぎ2番目に多いという綱島駅のポテンシャル、そして沿線からの「声」を拾い上げての出店に、綱島駅周辺に住まい通う人々からの熱き視線が注がれていきそうです。
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・利便性高まる「菊名駅」、駅そば・ファミレス・中華チェーンが相次ぎ出店へ(新横浜新聞~しんよこ新聞、2020年3月17日)※東急菊名駅の改札内に再出店した「しぶそば」の紹介など
・生産者の「顔が見える」お米を届けたい、日吉の米店がつなぐ産地との“絆”(2019年10月18日)※米の仕入れ先・角屋商事株式会社の紹介記事
【参考リンク】