<ラグビーW杯>10/13(日)夜の日本戦、川崎での観戦イベントにトライを【中止】 | 横浜日吉新聞

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10月13日(日)19時45分から港北区の日産スタジアム(横浜国際総合競技場)で、「ラグビーワールドカップ(W杯)」のベスト8進出をかけて強敵・スコットランドと戦う日本代表。試合会場以外で日本代表を応援するなら、川崎が“穴場”かもしれません。日産スタジアムの試合をレポートしている港北区在住のライター・田山勇一氏が「パブリックビューイング」のスポットを紹介します。【注意】川崎・横浜ともに台風の影響でパブリックビューイングは中止となりました。日本代表戦については「新横浜新聞~しんよこ新聞」の最新記事をご参照ください。

最終決戦は10月13日(日)の日産スタジアム

優勝候補の一角とされるアイルランドを破った

ラグビーに詳しい層でも「ここまでやるとは」と驚くばかりに違いない日本代表の快進撃。格下であるロシア戦はともかく、ラグビー史上で一度も勝ったことがなかったアイルランドを倒し、さらに過去の戦績が4勝11敗の難敵サモアに4トライの“おまけ”まで付けて撃破。注目度も期待も高まるばかりだ。

予選突破への最終決戦となるのが10月13日(日)に日産スタジアムで開かれるスコットランド戦。過去の成績は日本の1勝9敗で、今から30年近く前の1989(平成元)年5月に初めて勝って以来、負け続けており、2004(平成16)年には100対8という屈辱的な大敗を喫した歴史もある。簡単に勝てる相手ではない

日本代表はスコットランドに過去1度しか勝ったことがない

それでも、調子を上げ続けている日本代表が前戦から1週間の間隔が空いているのに対し、スコットランドは中3日で試合を行わなければならない“開催国特権”といえる日程(2015年の前回大会は日本が中3日でスコットランドと当たって敗れた)も有利となりそうで、今大会で最大規模となる日産スタジアムの客席を埋め尽くす6万人以上の大声援も後押しとなるだろう。

(※)平常時の日産スタジアムは7万2327人が定員だが、メディアや招待などの関係者席が多いため、一般の観客数は6万4000人程度になるとみられる

日本戦では「ファンゾーン」に入れない状況も

同じ港北区内で行われる日本代表戦だが、リセール出品の流通も日に日に少なくなっており、現時点でチケット入手は極めて難しいのが現状。

みなとみらいの「ファンゾーン」では10月5日(土)夜の日本対サモア戦時は入場できない状態に

みなとみらいの臨港パークに設けられた「ファンゾーン」もなかなか厳しい状況で、10月5日(土)夜に行われた日本対サモア戦のパブリックビューイング時には、試合開始の2時間以上前に入場規制を実施。会場内にさえ入れない状態となった。

会場の大型スクリーンが見えるスペースは、足の踏み場もないほどぎっしり埋まり、前回レポートした9月20日の開幕戦(日本対ロシア戦)時のように、周辺のサラリーマンや海外客がひたすらハイネケンを痛飲しながら応援できるような“牧歌的(?)”な雰囲気は消え、混雑時の某テーマパークのような様相だった。

日本戦が始まる2時間以上前なのに大型ビジョンがほとんど見えない場所も含めてぎっしり満員となっていた

もし、10月13日(日)の日本戦をファンゾーンのパブリックビューイングで楽しむなら、夕方より前に場所を確保し、当日行われる他会場の試合を観ながら19時45分の試合開始まで待ち続ける、ということが必要となりそう。

また、みなとみらいのファンゾーンでは、相変わらず飲食物の持ち込みを禁止としているので(日産スタジアムなどの試合会場では貧弱な販売体制に観客の苦情が殺到し、食料の持ち込み禁止が解禁され、一部ファンゾーンでも許可したところがあるのに)、それほど多彩な飲食物があるとは思えない会場で、長蛇の列に並び、飲食物の確保も必要となるだろう。

ただし、3連休の前半は台風19号の日本接近にともなう悪天候も考えられるため、その場合は空いている可能性もある。

2019年10月10日編集部追記:台風の接近にともない10月12日・13日にみなとみらいで開かれる予定の「ファンゾーン」は開催中止となりました】

また、きょう10月9日(水)16時45分から静岡で組まれている試合で、スコットランドが格下のロシアに敗れたり、12日(土)19時45分から九州・博多で行われるアイルランド対サモア戦が台風で中止になったりすると、日本のベスト8出場が決まり、13日(日)が「消化試合」となるケースも無いわけではない。

ラゾーナ川崎で県がパブリックビューイング

10月13日(日)夜に行われる日本戦のパブリックビューイングで、日吉や綱島からの“穴場”となりそうなのが、川崎駅西口駅前にある大型商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」だ。【注意】台風の影響で川崎のパブリックビューイングも中止となりました(10月13日追記)

神奈川県の主催で10月13日(日)夜にパブリックビューイングが行われる(県の案内ページより)

当日は人工芝が敷かれた2階の「ルーファ広場」を会場に16時から神奈川県が主催する「かながわラグビーフェスタin川崎」も企画されており、ラグビートップリーグで、日本代表の田村優選手や田中史朗選手も所属する「キヤノンイーグルス」(町田市)の選手を招いたトークショーとデモンストレーションなどを実施。

そして、ラグビーファンにとって見逃せないのが、元南アフリカ代表選手で、アパルトヘイト時代末期に最初の非白人選手だったチェスター・ウイリアムズ氏の追悼が17時過ぎから行われることだ。

ネルソン・マンデラ元大統領とラグビー南アフリカ代表を題材とし、ラグビー好きなら必ず観ていると言われる映画「インビクタス/負けざる者たち」(2009年、クリント・イーストウッド監督)にも取り上げられている同選手。

映画「インビクタス/負けざる者たち」(2009年、クリント・イーストウッド監督)のDVD画像(Amazon販売ページより)

日本でのラグビーW杯開催を楽しみにし、来日して川崎でのイベントにも参加する予定だったが、W杯開催直前の先月9月6日に49歳で早すぎる死を遂げてしまった。伝説の選手・チェスターを日本で追悼する大事な機会となるだろう。

パブリックビューイングは、ラグビーフェスタに続いて19時から同じ場所で実施され、ゲストにラグビー元日本代表で、著名教科書出版社の取締役でもある野澤武史氏(慶應普通部・慶應義塾高校・慶應大学出身)と桐蔭学園高校出身の元日本代表・望月雄太氏を招き、試合前にトークショーを行う。

入場は無料だが、混雑状況によって入場制限を行う可能性があるとのこと。小雨の場合は決行し、荒天時は中止となる。

台風19号の進路によっては、天候の不安は残るが、台風が直撃したり、交通機関が止まったりしない限り、試合自体は開催される可能性が高い。

近所の日産スタジアムでの“歴史的な瞬間”を共有するため、あるいはW杯のお祭り気分を味わうため、できるだけ快適なパブリックビューイングでの観戦場所を検討しておくことは無駄ではないはずだ。(田山勇一)

田山勇一(たやまゆういち):港北区在住のライター。ラグビーは1980年代に放送された学園ドラマ「スクールウォーズ」に熱中したのが唯一といえる接点だったが、近所で開かれる“世界的な祭り”を体感したいとの思いから「ラグビーワールドカップ2019」のチケット販売サイトを1日100回以上クリックして日産スタジアム(横浜国際総合競技場)開催分を入手。区民目線でレポートしています
)ラグビーW杯などの世界的イベントでは正式名称の「横浜国際総合競技場」を用いなければならないとのルールがありますが、港北区内では通常使用することが少ない名称であり、「日産スタジアム」の知名度が高いため記事内ではこれを用います

【関連記事】

<レポート>日吉・綱島からアクセス良好、熱狂のラグビーW杯「ファンゾーン」(2019年9月24日、開幕時のレポート)

今週末は日産スタジアムで「ラグビーW杯」、10/12(土)・13(日)の観戦ガイド(新横浜新聞~しんよこ新聞、2019年10月9日、日産スタジアムでの観戦者向け案内)

新横浜新聞~しんよこ新聞の「ラグビーワールドカップ」のレポート記事一覧

【参考リンク】

10月13日(日)「かながわラグビーフェスタin川崎」を開催します~ラゾーナ川崎プラザでラグビーを感じよう(神奈川県)

10月13日(日)「ラグビーワールドカップ 2019 日本対スコットランド パブリックビューイング」の案内(ラゾーナ川崎プラザ)

神奈川・横浜ファンゾーン情報(みなとみらい)


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