<東京2020>「中継イベント」実施は可能? ポイントは"市販TV機とPR" | 横浜日吉新聞

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地域の団体や店舗などでオリンピックの観戦イベントを自由に企画して良いものなのでしょうか。東京2020オリンピックの大会組織委員会は、大型画面を使った「パブリックビューイング」についてのガイドラインをこのほど発表し、実施手順などを公開しました。

東京2020オリンピック大会は7月22日(水)に予選試合が始まり、7月24日(金)の開会式を経て、8月9日(日)まで行われる

開会式に先立って今年(2020年)7月22日(水)にサッカーやソフトボールの予選試合が始まり、7月24日(金)の開会式を経て、8月9日(日)の閉会式当日まで、首都圏を中心とした42の競技会場を使い、33競技・339種目が開かれる東京2020オリンピック大会。

港北区は、男女サッカー競技の会場となる日産スタジアム(横浜国際総合競技場)が位置し、開幕前の7月1日に行われる聖火リレーの開催場所にも選ばれています。さらに英国五輪代表の事前キャンプ地となっていることもあり、日吉や綱島でも“盛り上げイベント”の一つとして、パブリックビューイングを考えている団体や商店などは多いものと見られます。

それでは、パブリックビューイングはどういうものなのでしょうか。

大会組織委員会では以下のいずれかに該当する場合であると定義しています。

  1. 大型映像装置・画面を使用する場合(※市販のテレビ受信機ではないもの)
  2. 広報PRを行い、一般公衆に向けて公開する場合

そのうえで、実施できる主体(主催者)を以下のように定めます。

  1. 全国の自治体
  2. 組織委員会と放映権者が実施に合意する団体・組織

)自治会・町会、商店街・商店会、幼稚園、小学校、中学校、高校、専修学校、大学、競技団体・体育協会、商工会議所・商工会、非営利団体など(「実行委員会」形式も可)

非営利団体を対象とした組織委員会への申請の要否についての一覧。広報(PR)を行った時点で申請や放送事業者への許諾が必要となる(東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会「パブリックビューイング ガイドライン」より)

そして、パブリックビューイングを実施するうえでは、

  1. 必ず大会組織委員会と放送事業者(NHK・民放)の承認を得ること
  2. 必ず「無料」で実施すること(有料での実施は禁止)
  3. 録画した番組や、インターネット配信の映像は放映できない。また、中継番組内のCMはすべてカットすること。競技中継以外のスタジオ部分は、権利がクリアされた場合は放映できる
  4. 実施にあたって、NHKの放送番組を受信可能な受信機を設置した場合は受信契約を締結し、放送受信料を支払う必要がある。また、民放の映像を使用する場合は「制作協力費」の支払いが必要
  5. このほか、東京2020大会のTOPパートナーやスポンサーへの配慮も必要となる(会場設定時や運営時など)

以上のように、手順を踏んでさまざまな“制約”をクリアすれば、自治会や町内会、商店街などの地域団体もパブリックビューイングが行えることになっています。

一方、飲食店などの民間事業者が主体となって行うことは認められておらず、有料か無料かにかかわらず、パブリックビューイングと銘打って中継イベントを実施するようなことはできない、ということになります。

開会式などが行われるオリンピックスタジアム(新国立競技場)は、千駄ヶ谷駅や信濃町駅から徒歩5分の位置。東京メトロ銀座線「外苑前」からも徒歩約15分でアクセス可能

ただ、「大型映像装置・画面」は設置せず、「パブリックビューイング」という名称も使わずに、「市販のテレビ受信機」で中継を観ること自体が禁止されているわけではありません。

たとえば、普段から「市販のテレビ受信機」を置いてある場所に、自然と人が集まって来るような状態は問題がない、ということになります。

また、会館や集会場などを借りて、「市販のテレビ受信機」を使用し、自治会・町内会の会員などの限られた人が集まって中継を観る、ということも可能です。

この際、重要なのは、「市販のテレビ受信機」を使ったうえで、「関係者が集まっている」という点。

「市販のテレビ受信機」で競技の中継映像を大勢で観ること自体は禁止されていないが、イベントとして不特定多数に広報・PRを行う場合は、大会組織委員会への申請が必要となる(写真はイメージ、Photo ACより)

たとえ関係者だけのイベントであっても、不特定多数にPR(広報)した時点で、パブリックビューイングに該当する可能性があり、さまざまな規制をクリアする必要が出てくることになります。

東京2020大会の開催に乗じて“ひと儲けしよう”といった企画や、集客に使おうという「便乗商法」に規制の網がかけられていることはもちろん、非営利であっても、イベント実施にはクリアすべき点が多数存在している点に注意が必要です。

数々の制約をクリアし、日吉や綱島で誰もが楽しめる東京2020大会の中継イベントが企画されることを期待したいところです。

【関連記事】

<レポート>日吉・綱島からアクセス良好、熱狂のラグビーW杯「ファンゾーン」(2019年9月24日、ラグビーW杯時のパブリックビューイングもスタジオ映像時は会場に放映を行っていなかった)

【参考リンク】

パブリックビューイング・ガイドライン、申請書等(2020年1月28日公表、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)

7月22日(水)~8月9日(日)「オリンピック競技スケジュール」(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)

ライブサイトについて(大型スクリーンを使用した公式「競技中継」などを行う場所、横浜市庁舎などでも実施予定)


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