駅東口と新綱島再開発で公聴会、エリア内立地マンション住民が工事を不安視

横浜日吉新聞
公聴会は綱島地区センター2階の会議室で行われた

公聴会は綱島地区センター2階の会議室で行われた

綱島駅東口と新綱島駅(仮称)周辺の再開発計画で、2016年3月15日(火)に「公聴会」が綱島地区センターで開かれ、近隣の住民3人が意見を述べ、このうち1名は文章による表明でした。会場の会議室では、用意された椅子がほぼ埋まる約30名の傍聴者が訪れました。

意見を表明したうちの2名は、いずれも新綱島駅周辺の再開発区域内で現在の建物が残されることになるマンション「リビオ綱島」の入居者で、「目の前に高層ビル(28階建ての再開発ビル)が建つことになり、陽が入らなくなる」「(再開発に加え、駅や道路工事など)四方が工事だらけとなり騒音が心配、住んでいられなくなるのではないか」「駐車場だけが移動となるため、マンションの資産価値が下がりかねない」といった不安を訴えました。

綱島街道と子母口綱島線が交わる「綱島交差点」のすぐそばに建つ「リビオ綱島」

綱島街道と子母口綱島線が交わる「綱島交差点」のすぐそばに建つ「リビオ綱島」は新綱島駅周辺の低層建物が目立つ再開発区域内では、ひときわ目立つ存在だ(グーグルによる周辺の立体写真はこちら

リビオ綱島は、2007年に建てられた10階建て46戸のマンションで、築年数の浅さもあって、開発区域内では「C地区」という名が付けられているものの、建物はそのまま残す計画とされています。

一方、もう1名の意見陳述者は、綱島駅前の広場整備や、駅の東側と西側が分断されているため両側をつなぐ歩道の必要性を指摘。また、周辺の歩行者混雑の緩和のため、綱島駅の日吉側に改札口を作ってほしいと要望しました。加えて、現在休業中の温泉「東京園」については老人クラブからも復帰の要望があると述べました。

そのうえで「綱島は公共施設が少なく、税金だけ払わされていると言っている人もいる。再開発ビル内に区の出先機関や(武蔵小杉のような)区民センターをつくってほしい」などと訴えていました。

横浜市は公聴会での意見表明をうけ、市の正式回答を行ったのち、次の手続きである「都市計画原案の縦覧・意見書」に進む予定です。

なお、公聴会で述べられた3名の意見(正式名は「公述」と呼ばれる)は下記の通りです。発言は氏名の50音順となっています。公述内容は公述者の趣旨を損なわない程度に一部で文章と内容を編集しています。カッコ内の「※印」部分は本紙で補足したものです。

■公述1人目:名前から女性とみられる(公聴会は欠席、書面による公述)

高層マンション建設で光が入らなくなる

(提出された文章を横浜市都市計画課長が代読)
C地区に該当する「リビオ綱島」に住んでいます。B地区の計画を拝見すると、すぐ隣に高層マンションが建つことになっているようですが、今一度ご検討いただきたく思います。

私が住んでいる部屋は東側にのみ窓がある間取りです。その東側に高い建物が建つことで、部屋に陽の光が入らなくなってしまう、もしくは減ってしまうというようなことがあっては困ります。十分にご配慮いただけるようお願いします。

■公述2人目:男性

災害時に人が溢れかねない綱島駅前に広場を

綱島東1丁目に住んでいます。綱島は、横浜市の都市計画のマスタープランにも大正15年に東横線がひかれて発展したと書いてあります。その前の地図を見ますと、東照寺の前から鶴見川まで田んぼばっかりだったと、その田んぼの中に駅が作られたと、その前に東急が現在の東京園から東照寺付近までを買い上げて埋めて宅地化したということが載っていました。

ということで、そこに区画整理をして販売をして商店街を作った。道路は駅周辺が4間(けん)道路で約7メートル、その中が3間道路で5メートル40くらいということで、そういうことで区画整理をした。当時は農道がほどんどでしたから、せいぜい1間くらい、1メートル80くらいです。当時としては破格の広い道路だったと思います。今となっては、交通がこれほど混雑するとは思わないわけです。

現在では、特にこの前の1月半ば(※2016年1月18日)に雪が降った時に綱島駅前は人の傘と車両でごったがえしていた。それに、1週間くらい前に、池上彰のテレビ番組で、東日本大震災時の人がどう流れるという内容を放送しましたね、あれを見てもやはり駅へ駅へと集まってきているんですね。

この前と同じように、震災などの災害があれば、綱島駅前は同じような状況になる。道路、あるいは広場、そういうものは駅前には絶対に必要ではないか、というのが一つ目の意見です。

標高が低い綱島は水害時の避難場所が必要

それから、綱島はかつてから水害が多い土地でした。横浜市の水害ハザードマップを見ても、2日間405ミリの雨が降ったら私の家なんかも2メーターくらい浸水するという状態です。綱島は道路なんかを測るとほとんど標高は3メートル前後ですね。国土地理院が測ってみたら、5丁目方面へ行くと海抜が2.7メートルで、非常に水害が心配される。

水害の時にマンション等に逃げ込めるような施設が必要ということで、今度できるところだけではなくて、綱島全体は平たんな、昔は海の底だったわけですから、地域の個人マンション等でも、地域の自治会や横浜市が一緒になって避難場所を確保する必要があるんじゃないかと常々思っています。

東急と道路で街が東西に分断、結ぶ歩道を

綱島は綱島街道と東横線によって東西の街が2つに分かれているような状況です。東地区は昭和30年代から40年代に田んぼのなかに家が建ち始めた。高齢者も非常に多い。後期高齢者が1000人近くいる。西と東をつなげる歩道というかそういうものが必要です。

特に横浜銀行の前(※子母口綱島線)とか、あるいは東横線の綱島公園の入口あたりなど、ほとんど(※東西を横切る道路や通路が)ないに等しいですね。ああいうことを何とかしていただきたいというのがその次の意見です。

駅周辺の混雑緩和に日吉寄りの改札口が欲しい

その次に、かつて連合自治会でもって、東急に日吉寄りに改札口を作ってくれと要望し、連合自治会で話し合いをしたことがある。ですが、うまくいかなかった。せっかくですから、横浜市と東急と話し合って作っていただきたい。

そうしないと、またアップルができるわけですから、綱島街道は以前、パナソニックに行く従業員と、駅に来る人たちとの交差、細い歩道、あそこでものすごい状況でしたね。東横線の脇に道路を作って直接向こうのほうに日吉の方角に行けるような状況を作っていただきたい、それが3点目です。

既存の駐輪場を廃せば足りなくなるのでは?

4点目が駐輪場の問題なんですが、1000台が入る駐輪場を作るというようなことですが、現在あるものがつぶされると、実質的には600台増えるだけです。放置自転車が488台あるということですが、1丁目のほうにかつての農業用水路が暗渠にしてあって、その上には常時100台くらいあります。

これからパナソニックにもマンションができますし、ヤマト(※綱島東5丁目のヤマト急便横浜綱島ビル)の跡には244世帯(※シティテラス横濱綱島ガーデンズ)ができますし、それから道路を挟んだ反対側には駐車場があって、またマンションが建つ(※綱島東2丁目のリビオ綱島イーストコート)ということで、数百世帯が増えるわけで、駐輪場もこれでは足りないのではないかと思いますので、もっと増やしてほしい。

区の出先機関整備と温泉「東京園」の復活を

「区民文化センター」(※再開発ビル内に整備予定)ですが、ちょっと性格が違うので一緒に中にというわけにはいかないでしょうが、小杉にある「かわさき市民活動センター」(※武蔵小杉駅近くの再開発区域に整備された)というのがあります。ああいう風なものを、区民活動センターというようなものを作っていただけたらというふうに思います。

そのほかにも区の出先機関、たとえば、住民票とかそういうものがとれる施設、それから子供たちが健診が受けられるようなちょっとした施設、お母さんたちの要望があります。

老人クラブのなかから出たものとして、「東京園」(※新綱島駅工事により休業中の温泉施設)をぜひ残してほしいと。かつて老人クラブで使わせていただきました。半額は横浜市から補助が出まして、安い値段で我々は入って、老人クラブで楽しみました。私もその一員ですが。

そのほかに、温泉施設を利用した高齢者のためのデイサービスを作ってほしいとか、色んな要望が出ている。ぜひ宜しくお願いいたします。

綱島は公共施設が非常に少ない、ここ(※再開発ビルとみられる)以外は綱島は今まで何もなかった。特に東の方面は、学校除けばそういう事態で「税金だけ払って、何だ」という人も結構いました。綱島のためにぜひ考えていただきたい、以上です。

■公述3人目:女性

なぜリビオ綱島が再開発区域に入っているのか

「リビオ綱島」に住んでいます。公述人1の方と同じマンションになるのですが、私からは3つ意見を述べさせていただきます。

まず1つ目ですが、私の住んでいるマンションは、配布されている資料にある「C地区」にあたるところになります。地区計画の決定の概要というところにC地区というのが入っていて、正直驚いてしまったのですが、当マンションについては、横浜市から何かこの今回の都市計画にともなって、計画の一部というよりは、取り残されているという認識でいました。

ですから、こちらに書いてある「駅前としての利便性を考慮し、周辺環境に調和した都市型住宅等の立地を図る」という、この計画の一部であるという認識で説明を受けたことは一度もありません。横浜市のほうとして、具体的にどういう意図でこの計画に載せるということでこちらに記載されているのかということをご説明いただきたいというのが一点目です。

四方が工事だらけとなり住めなくなる不安

次に工事にともなう騒音対策ということなんですけども、こちらの計画を見ても分かるんですけど、四方がすべて道路工事や建物の工事で、駅(※新綱島駅)の工事も始まりますので、マンションが囲まれる形となる。正直、同時に行われると、とても住んでいられないというような状況になるのではないかという不安があります。

現に今でも駅の工事をやっていますけども、土曜日は騒音がうるさいですし、私の住んでいる部屋は東側の3方向が窓があるところなんですけども、以前、横浜市のご説明を受けた際に北側にあたる部分については、建物から2メートルから2.5メートルしか幅がない。そのようなところで工事をされてしまうと正直住んでいられないのではないかという不安を抱えています。

それに加え、安全性ということにつきましては、当然、当該マンションより高い建物が建つわけで、工事中は何か物が落ちてきたりですとか、粉塵といったものも考えられるので、住居に対する安全性が失われるのではないかと不安を抱えています。この件についてはどうお考えなのか、ということをお聞きしたい。

駐車場は工事対象だがその後の説明がない

3つ目なんですが、当該マンションは駐車場の一部が工事の対象になります。当初からそういったご説明を受けてはいるものの、この件、平成26年から横浜市の方が時折来られて管理組合などに話をされているんですけれども、一向にご提案がない。

実際にどのように、どこに、どの時期に工事をされ、我々住民が実際に駐車場を利用しているのですが、いつどのように行動を起こせばいいのか、前もってご計画をいただかないと対処のしようがないと考えています。駐車場の補償も含め、提案の時期ですとか、具体的にあってもいいのではないかと思っています。

同時に、今ある駐車場は敷地内にありますので、それが敷地外となってしまいますと、場所によってはマンションの価値が下がってしまうように考えています。以前、管理組合で委員もしていた時もありますので、横浜市のほうには、できるだけ近くに代替の駐車場を作っていただきたいとのお話はしているものの、一向に提案がないので、ご提案をいただき、管理組合で協議すべきではないかと考えております。

工事にともなっては、マンションの入口付近から2メートルのところに歩道ができ、さらに道路ができるということで、入口付近の安全性が非常に懸念される部分があります。われわれ、リビオ綱島の住民としては、そういったところを懸念しているということを考慮いただきたいと考えています。

(以上、3名の意見陳述や横浜市側の説明を含め所要30分ほどでした)

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