<横浜市営地下鉄>昼間と土日限定「回数券」も終了、ICカード普及などで | 横浜日吉新聞

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グリーンラインやブルーラインに残っていた昼間土休日限定の“回数券”が廃止となります。

横浜市交通局は「昼間割引回数券」と「土休日割引回数券」の販売を今年(2024年)3月末で終了する方針です。すでに通常の「普通回数券」を一昨年(2022年)3月末で廃止しており、これで通学用や身体障害者用といった限定された利用者向けを除いて一般向けの“紙の回数券”が無くなることになります。

グリーンライン・日吉駅の自動券売機の画面(左側)にも普通回数券の販売を終えたことが告知されている(1月26日)

昼間割引回数券は9時から16時までの時間帯に限り使える回数乗車券で10回乗車分の普通運賃12回分、土休日割引回数券は土曜と休日の乗車に限定した回数乗車券で、10回乗車分の普通運賃を払えば14回分をそれぞれ使えるという内容です。

市営地下鉄では、時間帯や曜日の限定なくいつでも使える一般回数券(10回乗車分の運賃で11回分の使用が可能)の販売は2年ほど前に終えています。

市交通局の調べによると、2022年度の全乗車人員に対して昼間割引回数券を使っている客の割合は0.33%、土休日割引回数券は0.26%にとどまっているとのことです。

紙の「切符」さえ買う機会が少なくなった今、十数枚分の回数券を入れておくケースとともに昔話となっていくのかもしれない

PASMO(パスモ)やSuica(スイカ)といったICカードの普及に加え、新型コロナ禍を機とした割引縮小の機運もあって、鉄道各社局では通学用や身体障害者用などを除いて誰でも使える一般向け回数券の販売を相次いで取り止めています。

2022年9月末のJR東日本を皮切りに、東急電鉄東京メトロは昨年(2023年)2月末限りで、都営地下鉄は昨年3月17日で回数券の販売を終了しました。

かつて“金券ショップ”の定番だった東海道新幹線の回数券も首都圏と名古屋・関西圏の区間は2022年3月末で販売を止めており、残していた首都圏と静岡などの区間の販売も今年3月で終える予定です。

一定回数分の運賃を先に払えば、それ以上の回数に乗ることができたり、割り引かれたりする回数券という仕組み自体がこのまま消えていくことになるのかもしれません。

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新横浜~小田原・静岡などへの「新幹線回数券」全廃へ、ネット前日予約で同額(新横浜新聞~しんよこ新聞、2024年1月25日、東京~大阪間など主要区間は2022年3月に廃止済み)

<JR東日本>定期券の時差通勤者や“回数券的”な利用者に「ポイント」還元へ(新横浜新聞~しんよこ新聞、2020年11月12日、会員制度を使った新たな割引も)

【参考リンク】

横浜市交通局「昼間割引回数券・土休日割引回数券(地下鉄)」の案内(2024年3月31日で販売終了)


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