【港北区・地域インターネット新聞社との協働イベントのご案内】横浜市港北区役所(大豆戸町・栗田るみ区長)と、一般社団法人地域インターネット新聞社(西区北幸、橋本志真子代表理事)は、協働共催事業として、来たる(2020年)1月25日(土)・2月1日(土)・8日(土)の3回連続、9時から12時まで、講座「港北つなぎ塾~ワクワクする情報発信でつながろう」を、港北区役所4階で開催します。
現在、受講者を募集している同イベントは、横浜市の全18区で行われている「地域づくり大学校」事業の一環として企画・実施。
今回は、約30人の募集のうち、5つの分野【A:自治会・町内会・地域団体】、【B:子育て・教育】、【C:シニアの地域活動】、地域貢献事業としての【D:ビジネス・起業】、そして、ノンジャンル【E:港北区の魅力発信】ごとに参加者を募集。それぞれのジャンルにアドバイザーを招へい、アドバイスを交えながら、それぞれのジャンルが今後港北区内外にどのように情報発信をしていくべきかのディスカッションも行っていく予定です。
超少子高齢化社会の進展により、これからの動向がますます注目される【C:シニアの地域活動】ジャンルでのアドバイザーに招へいしたのが、大倉山4丁目の住宅街で「街カフェ大倉山ミエル」を運営する社会起業家・地域まちづくりアドバイザー・プランナーとしても広く知られる鈴木智香子さん。
港北区内でも他に先駆け運営を開始した、認知症の人やその家族が集い、語り合う場としての「認知症カフェ」を、大豆戸地域ケアプラザ(大豆戸町)の事業として毎月第2水曜日の14時から16時まで開催しています。
また、地域のシニアの人々の交流と憩いの場「おでかけミエル」も、毎週月曜日と水曜日の10時から13時まで、横浜市生活支援補助事業サービスとして開催。「おしゃべり、体操、歌など、ゆっくりのんびり過ごしてもらっています。ランチ、飲み物を交えた交流なので、より一人ひとりが打ち解けやすく、また時にスマホの講座といった新しいことにもチャレンジいただいているのですよ」と、一人ひとりの参加者・ボランティアスタッフにも気遣いながら、何より“楽しい時間”を笑顔で過ごしてもらえるよう努めていると鈴木さんは説明します。
「(大倉山ミエルでは)一人ひとりがチャレンジしてみたいと思っていることを実現できる場所、プラットフォームとして活用してもらえたら」と、カフェのスペース、そして何よりその機会を提供していきたいと日々感じているという鈴木さん。
特に、最近ではシニアのみならず、出産後の育児をしている親子連れの来訪やカフェの利用も増えているといい、「特に育児休業から復職した後でも、働く現役世代として地域とつながる場所であれば。シェアオフィスとしての活用や、シニアとの交流など、幅広い世代が集うことで、新しい何かが生まれると確信しています」と、シニアの居場所づくりや交流、そして活躍の場も後押ししながら、子育て中の若手ファミリー層など、より幅広い世代の人々を支援していきたいとの想いを日々抱いていると語ります。
「港北つなぎ塾では、この街で何かをやっている、またそのしくみを作りたい、という人にも積極的に参加してもらえたら」と、鈴木さんは、経験豊富な地域まちづくりアドバイザー・プランナーとしての経験も活かし、“一人ひとりが、自分らしくより輝く”場所を作るための後押しを行っていく考えです。
シニアの地域活動:テーマ「シニア世代に地域活動への参加を促す情報発信」
港北区から公開された「横浜型地域包括ケアシステムの構築に向けた港北区行動指針」(2018年=平成30年3月付)によると、港北区内では、65歳以上の人口割合を示す「高齢化率」が、同年1月現在の推計で19.4%となり、横浜市内平均の24.2%や国平均の27.8%と比べてもかなり低い状況にあります。
今から30年以上先の2040年になっても高齢化率は28.1%にとどまり、市内平均はもちろん、高齢化率がもっとも低いと言われる沖縄県よりも低い割合になる見込み。今後半世紀は人口も大きな変動はないとの推計も出ており、現時点で港北区は高齢化社会と縁遠いエリアともいえます。
一方で不安がないわけではなく、高齢者の数自体は、市平均を遙かに上回るペースで増えていくといい、「後期高齢者(※75歳以上)が緩やかに増える『地方』に比べ、高度経済成長期に3大都市圏に集まった団塊世代(※主に1947=昭和22年~1949=昭和24年生まれ)が一気に後期高齢者となる『都市』の方が事態は深刻」(港北区行動指針)と指摘されています。
特に港北区内では、「65歳以上の高齢者のみの世帯」は約3万3000世帯で、この10年間で約1万世帯増え、うち、単身世帯も約1万9000世帯(いずれも2018年9月末現在、住民基本台帳による)と、年々増加する傾向にあります。地域では、「家に1人でいるよりも誰かと一緒にいたい」といった思いを形にするための、各地域・エリアでの「居場所づくり」の取り組みも広まっています。
「人生100年時代」と言われるなか、定年などで仕事を終えた後、次なる活動のステージとして、自ら住む「地域」としての港北区を選んでもらうことは重要です。地域でのつながりが広がり、地域活動への参画者が増えることは、かかわった人の人生を豊かにするとともに、地域力を高めることにつながります。
今回のワークショップでは、「シニア世代に地域へ出てきてもらう」ために、どのような情報発信が必要なのかを考えます。現在はインターネット普及率が低い世代ですが、年々高くなっていく傾向があるため、紙とインターネットを交えたハイブリッドな情報発信方法についても学びます。
シニア世代を対象とした地域活動を行っている方、または今後行いたいと考えている方なら、どなたでもご参加いただけます。ぜひ、多く皆様のお申込みをお待ちしています。
<アドバイザー略歴(自己紹介)>
鈴木智香子さん:1961年山口県岩国市生まれ、多摩美術大学建築学科(現在の環境デザイン学科)を卒業後、大手建設会社に勤務、一級建築士に。夫の福岡転勤にともない退職。次の転勤先である北海道札幌市で公園遊びの会「旭山公園キッズ」を立ち上げたのち、2006年に新横浜でボランティア団体「公園遊びの会 おるたん」を設立。2010年には街カフェ「大倉山ミエル」を開設、2011年にNPO法人街カフェ大倉山ミエル理事長に就任。街カフェ運営を続けながら、横浜市内各所で地域まちづくり支援活動を展開中。まちづくり専門家による「NPO法人横浜プランナーズネットワーク」会員。地域まちづくりアドバイザー。
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・【港北つなぎ塾・ジャンル紹介】自治会・町内会・地域団体~小泉亨さん(樽町連合町内会)(2020年1月15日)
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・地域交流カフェの先駆け・大倉山ミエルの使い方、情報収集やイベントも(新横浜新聞~しんよこ新聞、2019年1月8日)
【参考リンク】
・令和元年度「港北つなぎ塾」(横浜市港北区のサイト)※申込先・定員は30名を予定
・「港北つなぎ塾2020」のご案内~2020年1月25日(土)・2月1日(土)・2月8日(土)(一般社団法人地域インターネット新聞社公式サイト)※イベント詳細