<箕輪町計画>高さ60メートルを“認めるための基準案”を市が作成、意見を募集中

横浜日吉新聞

横浜市は旧アピタ日吉店など一連の跡地「箕輪町計画」で、容積率(敷地に対する建物面積の割合)の制限を緩和するため、公共スペースや地域貢献施設の内容と、維持管理の基準などをまとめた“基準案”に対する市民意見の募集を今月(2018年1月)26日(金)まで行っています。

公共空地や施設への“供出”度合いによって容積率制限が緩和されていく(市の認定基準案<概要版=PDF>より)

この基準案は、「港北箕輪町二丁目地区地区計画区域内(A地区)における建築基準法第68条の3第1項の規定に基づく認定基準(案)」という名が付けられ、建築基準法の「第68条の3第1項」に定められている容積率制限の適用外にしようとするものです。

旧アピタ日吉店などがあった一連の跡地周辺は、「準工業地域(第5種高度地区)」として、容積率は200%、建物の高さは最大で20メートルといった制限が設けられていますが、敷地内に公共施設や公開広場などを設けることで、市が制限を緩和することも可能となります。

14階建ての「日吉ロイヤルマンション」は高さ制限の緩和を受けているため、敷地周辺には公開緑化エリアが目立つ

たとえば、今回と同じ準工業地域(第5種高度地区)内で、計画地の真正面に建つ「日吉ロイヤルマンション」(14階建て)は、マンション敷地内に合計約3250平方メートルの公開広場を設けることで、200%の容積率を228.8%に、建物の高さ20メートル制限も41.4メートルにまで緩和されています。これは、横浜市の「市街地環境設計制度」という“特例”を適用したものです。

事業者が敷地の一部を公共施設や公開広場の用地として“差し出す”ことを条件に、その“見返り”として、行政側が高い建物の建設を認めるという法律や制度が存在しており、今回の建築基準法「第68条の3第1項」もその一つです。

市の認定基準案には容積率や高さ制限の緩和理由が述べられている(概要版の一部)※クリックで拡大

意見募集の対象となっている基準案によると、箕輪町計画では、新小学校(箕輪小学校)の建設エリア(B地区)を除き、「容積率250%・高さ60メートル」まで緩和

その理由は「環境未来都市・横浜にふさわしい持続可能な市街地を形成することを誘導するため」であり、敷地内に「オープンスペースや安全で快適な歩行者空間を確保」できることや、「地域交流の促進や環境配慮の取組」がなされることを評価したものだといいます。

緩和の条件として、「主要な公共施設及び地区施設が確実に整備されること」や「住戸は間取り変更に柔軟に対応できるなど、多様な住まい方に対応できる設(しつら)えとすること」など4つを提示。

有効空地については、積極的に緑化を図ることや、道路や空地に接する部分には塀や遮蔽物を設けてはならないこと、終日にわたり一般に開放されるものとすることなどを規定。また、地域貢献施設は、保育所や小規模保育事業を行う施設、集会所、コミュニティカフェ、コワーキングスペースといった内容の施設整備を行うこととし、加えて、所有者や管理者が維持・管理を適切に行うという誓約書の提出を求めています。

この基準案に対する市民意見は、横浜市建築局宛てのメールか郵送、FAXなどで26日(金)まで受け付けており、意見に対する市の考え方を公開するとしています。

【関連記事】

時系列で見るアピタなど一連の跡地再開発、「箕輪町計画」はどのように決まったか(2017年11月20日)

箕輪町計画、まずは来年3月中旬から「20階建て362戸マンション」の着手を告知(2017年11月28日、野村不動産は今年3月の工事着手を告知している)

【参考リンク】

「港北箕輪町二丁目地区地区計画区域内(A地区)における建築基準法第68条の3第1項の規定に基づく認定基準」に関する意見公募(横浜市建築局、2017年12月26日~2018年1月26日まで受付)

港北箕輪町二丁目地区地区計画について(横浜市都市整備局、概要)


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