東急電鉄は新型コロナウイルスの影響で深夜帯の利用客が減り、「お客さまの働き方や行動様式も、コロナ禍以前の状況に完全には戻ることはない」(同社)との認識から東横線や目黒線で、来年(2021年)3月のダイヤ改正から終電の時刻を15分から30分程度の繰り上げ、現在より早めるなど「事業構造変革」の方針を発表しました。
今年4月から9月までの集計で東急電鉄は、輸送人員や運賃収入が前年比で約4割減っているといい、4月から5月の緊急事態宣言中には最大で75%減となりました。
新型コロナウイルスの影響が一段落した今年9月時点の武蔵小杉駅で見ても、特に深夜時間帯となる0時台は前年の同時期と比べ55%程度の利用者減になっているとのことです。
「ポストコロナにおける新しい生活様式にあった鉄道サービス」(同社)を提供するべく、15分から30分の終電時刻の繰り上げを実施することや、「運行ダイヤの適正化」(同)の検討や実施を行うとしています。
終電時間の繰り上げは、来年3月以降にJR東日本の首都圏各線や、東横線と相互乗り入れを行う西武鉄道などで行う方針を示しており、東急電鉄も同様に表明したことで、日吉・綱島・高田など各駅からの通勤客にも影響を与えることになりそうです。
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【参考リンク】
・事業構造を変革し、サステナブルな鉄道サービスを提供します~新しい生活様式にあった価値提供を目指し、終電繰上げやワンマン運転の拡大、CBMの推進などに取り組みます(PDF、東急電鉄)