日吉・綱島へ乗り入れでおなじみだった「日比谷線」、メトロが歴史振り返る | 横浜日吉新聞

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地下鉄へ直通する列車として、かつて日吉駅や綱島駅でもおなじみの存在だった「日比谷線」。その歴史を振り返ることができる東京メトロの「ニュースレター」がこのほど公開され、1961(昭和36)年の一部開業以降の歩みを振り返ることができるようになっています。

地下鉄日比谷線の車両は東横線の菊名駅まで乗り入れていた(2013年2月、日吉駅)

2013年3月に東急東横線が「副都心線」と相互直通運転を始めるまでは、東横線へ乗り入れていたのが日比谷線で、シルバーの電車が北千住駅から菊名駅まで直通運転を行い、日比谷線の直通列車を愛用している人も多かったのではないでしょうか。

きのう(2020年)6月2日に東京メトロが公開したニュースレターは、今週6月6日(土)に56年ぶりとなる新駅「虎ノ門ヒルズ」が開業することを機に、「日比谷線の歩み編」と題し、全線開業までの歴史などをまとめたもので、PDFファイルでも公開されています。

6月2日に公開された東京メトロ「ニュースレター~日比谷線の歩み編」はPDF形式で閲覧することができる(東京メトロのページより)

日比谷線が計画されたのは、1964(昭和39)年10月に「東京オリンピック」が開催されることが背景にあったといい、五輪に合わせるための時間的な制約に加え、東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)と東急東横線にそれぞれ乗り入れるうえでも、さまざまな課題があったと回顧。

特に乗り入れ先の東急と東武が「パンタグラフ」で集電しているため、その方式に統一する必要があり、トンネルの断面をできるだけ小さくできる「剛体架線」という設備を日本で初めての導入したといいます。

東急にも日比谷線乗り入れ専用の車両があり、菊名から北千住まで直通運転を行っていた(2013年2月、日吉駅)

また、1961(昭和36)年から五輪開催前の1964(昭和39)年8月までの6回に分割してようやく全線開業にこぎつけたとの経緯や、三代にわたる車両の変遷などに加え、新駅となる「虎ノ門ヒルズ」の工事方法などの解説も掲載されています。

今も中目黒駅からドア・ツー・ドアで、恵比寿や六本木、霞が関、銀座などの都心部へアクセスできる日比谷線。半世紀以上にわたる歴史をひも解くことで、くねくねと曲がって少し速度が遅い同線への見方も変わるかもしれません。

【関連記事】

<東京メトロ・都営>いったん改札を出た後の乗り換え時間を「60分」に拡大(2020年5月25日、虎ノ門ヒルズ駅の開業についても)

【参考リンク】

東京メトロ「ニュースレター」~「日比谷線の歩み」編(2020年6月2日)


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