まずはJR武蔵小杉駅と相鉄線方面が8カ月後につながります。相模鉄道(相鉄)とJR東日本はきのう(2019年3月)28日に揃って会見し、「相鉄・JR直通線」を今年11月30日(土)に開業すると発表しました。
相鉄・JR直通線は、相鉄本線の西谷駅(保土ヶ谷区)から新たに連絡線を設け、新設される羽沢横浜国大駅(神奈川区)を経て、港北区の妙蓮寺駅付近などの地下を貫く「東海道貨物線」を通過。鶴見駅手前で横須賀線と合流して武蔵小杉駅へいたり、大崎や新宿方面と相鉄線で相互直通運転する路線。
朝のラッシュ時は1時間あたり4本程度、日中は1時間あたり2~3本程度の運転本数が計画されています。
会見で相鉄の滝澤秀之社長は「過去に開業時期が二度ほどずれているので、一日も早く開業するようJRが中心になって関係者をまとめ、行政も一体になって進められたことが(工事)期間短縮の理由で、本当に感謝している」と喜び、「都心方向に住んでいる方も、相鉄・JR直通線を使って相鉄沿線に足を運んでほしい」と期待を述べました。
JR東日本横浜支社の廣川隆支社長は「東海道貨物線は(東海道本線の)『通勤ライナー』が何本か走っているが、基本的には貨物列車に使っている路線だ。開業すると旅客列車の本数が大幅に増えるので、一部の設備は改修したり、強化したり、指令や乗務員などオペレーション面で訓練をきちんとやっていく」と気を引き締めます。
相鉄は来月(4月)20日に第一弾が営業運転を開始する新型車「12000系(1万2000系)」を2020年までに6編成を新造してJR線へ乗り入れますが、JR側の乗り入れ車両や行先については、「現在、開業へ向けて最終段階の打ち合わせをしているところ」(廣川支社長)として発表されませんでした。
「相鉄の将来を担う重要な路線なので成功に導き、さらに続く『相鉄・東急直通線』の開業につなげていきたい」と話す滝沢社長。相鉄の都心乗り入れ第一弾は、8カ月後に実現します。
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【参考リンク】
・相鉄・JR直通線の開業日決定(PDF、2019年3月28日、相鉄・JR東日本)
・相鉄「都心直通プロジェクト」(相鉄・JR直通線の詳細やキャンペーン情報など)