「ヨーカドー武蔵小杉店」付近の商店街が変貌、名物“タワマン”核に再開発へ | 横浜日吉新聞

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ヨーカドーの周辺は通行止めと低層ビル店舗の閉店が目立つ

ヨーカドーの周辺は通行止めと低層ビル店舗の閉店が目立つ

東急武蔵小杉駅の近くにある「イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店(旧「武蔵小杉店」)」の周辺が様変わりしつつあります。道路の通行止め商店街の店舗閉鎖が目立ち、今はかつての賑わいが消えています。ただし、これはほんの一時のこと。まもなく再開発により“武蔵小杉名物”とも言える超高層ビルの建設が始まるといいます。

イトーヨーカドーや「マルエツ小杉店」(2013年3月閉店)などが位置する「武蔵小杉駅前通り商店街」は、武蔵小杉を代表する駅前の買物スポットでしたが、現在では東急駅と直結の「武蔵小杉東急スクエア」やJR横須賀線側の「グランツリー武蔵小杉」など、駅周辺部に大型商業施設が次々と誕生。商店街にはかつてほどの存在感がありません。

再開発後のイメージ(小杉町3丁目東地区市街地再開発組合のサイトより)

再開発後のイメージ、左下の空白部分がヨーカドー(小杉町3丁目東地区市街地再開発組合のサイトより

そんななかで行われるのが高層ビルを核とした再開発。かつて、マルエツ小杉店が低層部に入っていたUR(都市再生機構)の住宅をはじめ、商店街に並ぶ2~3階建ての低層ビルを一気に取り壊し2019(平成31)年度(2020年3月まで)に高さ142メートルの地上44階建てのタワーマンションを核とした商業施設に生まれ変わります。

このエリアは、「細分化された宅地に老朽化した小規模な店舗併用住宅などが密集するなど、中心商業地として適正な土地の高度利用がなされていない」(川崎市)として、「小杉町3丁目東地区第一種市街地再開発事業」を策定。519戸の共同住宅に加え、商店街の店舗小杉こども文化センター川崎市総合自治会館などが低層階に入居する計画です。

上空から見た再開発予定地(赤枠線内)(グーグルマップを基に作成)

上空から見た再開発予定地(赤枠線内)(グーグルマップを基に作成)

一方、1983(昭和58)年4月に建てられたイトーヨーカドー武蔵小杉駅前店は、再開発区域から外れており、現状のままで営業を続ける様子。近くに同じイトーヨーカドーによる「グランツリー武蔵小杉店」が誕生するなど、今はかつてほどの賑わいがない同店ですが、タワーマンションの完成時には、再び存在感を発揮する可能性があります。

なお、武蔵小杉駅の周辺では、現在建設中の「パークシティ武蔵小杉 ザ・ガーデン」(53階建て)の2棟をはじめ、日本医科大学武蔵小杉病院などの周辺再開発でも50階建て2棟の計画が進められているため、イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店周辺の再開発と合わせ、少なくともあと5棟のタワーマンションが建つ予定です。

【関連記事】

<日吉の丘から武蔵小杉を思う>超高層ビル再開発の影に隠れた住民の痛み(2016年4月17日)※日本医科大学武蔵小杉病院の周辺再開発について

小さな子連れに人気、武蔵小杉駅近く「グランツリー」が1周年イベント&セール(2015年11月20日、イトーヨーカドーが運営)

【参考リンク】

小杉町3丁目東地区について(川崎市)

小杉町3丁目東地区市街地再開発組合の公式サイト

イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店の公式ページ


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