<トレッサ周辺で再開発>南棟の横に家電量販店、北棟隣の明治研究所は解体 | 横浜日吉新聞

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師岡町のトレッサ横浜周辺で再開発の動きが加速してきました。

トレッサ横浜の南棟(鶴見区側)に隣接した日本通運の事業所跡地では家電大手の「ケーズデンキ」が来年(2024年)秋以降をめどに出店を計画し、北棟(樽町側)に隣接した明治傘下の研究所跡地は所有者が変わり、まもなく解体工事が始まる見通しです。

Meiji Seikaファルマの横浜研究所跡と日本通運の事業所跡地の位置図、いずれも住所は師岡町(OpenStreetMapを加工して使用)

鶴見区獅子ヶ谷や駒岡2丁目との区境に位置するトレッサ横浜の周辺は、一面の田畑だった1960年代から都内に近い事業所適地として企業の進出が始まり、その後には環状2号線が開通したことで交通利便性が向上。

同時に周辺の宅地化が進んできたこともあり、トヨタ自動車系列の大型拠点だった敷地の大部分は2007(平成19)年からトヨタ傘下の大型商業施設「トレッサ横浜」に転換されました。

明治の製薬部門である「Meiji Seikaファルマ」の横浜研究所は1961(昭和36)年からの歴史を持っていたが2022年1月に閉鎖、ロゴは外されたものの現在まで建物は残っている(2022年11月撮影)

昨年(2022年)1月にはトレッサの北棟に隣接して建つMeiji Seika(メイジセイカ)ファルマの「横浜研究所」が小田原市に置く研究施設との統合を理由に閉鎖。

トレッサ横浜の南棟(写真左側手前)に隣接していた日本通運の事業所(写真奥の「引っ越しは日通」の看板)(2020年3月撮影)

また、南棟側では隣接する日本通運系の事業所(日本通運新横浜物流センター/日通横浜運輸本社)も昨年春ごろまでに移転し、その後は事務所や倉庫の解体が行われていました。

来年の秋以降に「ケーズデンキ」

日本通運系の事業所跡は、現時点で所有者が変わっていないとみられ、建物の解体後は8500平方メートル超ある敷地のうち4800平方メートル超を活用して家電量販店を誘致。

日本通運の事業所敷地は環状2号線側から見て細長い形状(2022年8月撮影)

茨城県水戸市に本社を置くケーズホールディングス傘下の「ケーズデンキ」が同地で出店を告知しています。

環状2号線に面した側を中心に100台分ほどの駐車スペースを確保し、来年(2024年)1月から3階建て店舗の建設工事を始める計画で、オープンは早くても来年秋以降となる見通し。

鶴見区側から見た日本通運の事業所敷地、すでに建物は除去されている。写真奥がトレッサ北棟、右側が南棟(4月28日撮影)

ケーズデンキは横浜市内で旧デンコードーから転換した星川店(保土ヶ谷区)をはじめ、2010(平成22)年に相鉄系の建物内で出店した横浜鶴見店(鶴見区尻手)や2014(平成26)年にオープンしたたまプラーザ店の3店舗を持ち、最近では2019(平成31)年3月に川崎市高津区の中原街道沿いで川崎野川店を出店しています。

2010年に「相鉄鶴見尻手ビル」でオープンした「ケーズデンキ」の横浜鶴見店は、1階がスーパー三和となっている。日本通運の事業所跡に出店した場合は偶然にもトレッサ南棟1階のスーパー三和と隣接する形となる(4月28日撮影)

隣接するトレッサ横浜の南棟では、同棟がオープンした2008(平成20)年から3階で家電量販店の「ノジマ」が営業しており、ケーズデンキが出店すれば同業種が並んで位置することになります。

研究所跡は銀行の傘下企業が購入

一方、Meiji Seikaファルマの研究所跡は昨年1月の閉鎖後も現在まで建物が残された状態ですが、今年(2023年)1月に大手銀行グループ不動産事業会社が土地を購入。

同社は主にオフィスビルや商業ビルなどに関する事業を手がけており、今後は研究所跡にある建物を解体する方針だといいます。

Meiji Seikaファルマの横浜研究所に残された建物の配置図、敷地内には10棟程度の建物があるとみられる(2022年11月撮影)

近隣住民には解体工事を行う旨を説明していますが、現時点で解体後の活用方法は明らかになっていません

)この記事は複数の読者の方からの情報提供により記事化しました。ありがとうございます。

【関連記事】

師岡町の“明治横浜研究所”が閉鎖、薬品研究60年超の歴史に幕(2022年3月16日、同地の歴史など)

【参考リンク】

「ケーズデンキ」が出店を告知する日本通運の事業所跡の位置(グーグルマップ)

大手銀行グループの不動産事業会社が建物解体を計画するMeiji Seikaファルマ研究所跡の位置(グーグルマップ)


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