日吉7丁目のバス通りにあった老舗工場の跡地にドラッグストアが出店する計画です。
株式会社クリエイトエス・ディー(青葉区荏田西)は公式サイト内の「クリニック開業物件情報」で、ドラッグストアと併設するクリニックの入居者募集を掲載しており、来年(2024年)春ごろにオープンする予定としています。(※2024年5月17日追記:「クリエイトエス・ディー(SD)横浜日吉店」として5月17日にオープンしました。ページ下部に追記あり)
この場所は、東急バスの「宮前南」バス停至近にある工場跡地で、1967(昭和42)年から自動車用ステンレス部品製造の株式会社大成製作所が本社工場を置いていましたが、昨年(2022年)5月には傘下に入っていた親会社が本社を置く長野県へ移転。建物は解体されて更地となっていました。
「横浜日吉七郵便局」に近いこの工場跡地から100メートルほど離れた場所では、ミニスーパー「まいばすけっと」やコンビニ「ファミリーマート」に加え、富士薬品系の「ドラッグセイムス日吉店」も営業しています。
関係者によると、クリエイトエス・ディーが出店することになったのは「偶然良い物件だったため」だといい、近所にあるドラッグセイムスについては「特段意識したわけではない」と話します。
サイト上の物件情報では、2階建ての建物とし、1階に660平方メートル(200坪)超の規模でドラッグストア・調剤薬局を設け、2階に330平方メートル(100坪)程度でクリニックを誘致。30台超の駐車スペースを設ける計画としています。
クリエイトエス・ディーによると、通常のドラックストア形態の店舗にするといい、港北綱島東店(綱島東2、旧「東急ストア綱島店」跡)や、港北新吉田店(新吉田東4、旧スーパー「ローヤルよつや新吉田店」跡)のように食品スーパーの機能を持たせる考えは現時点で無いとのことです。
青葉区に本社を置くクリエイトエス・ディーは、700店超におよぶドラッグストアの半数以上を神奈川県内で展開しており、港北区内でも新規出店が目立ちます。
区内では2000年代前半に新羽駅前の商業ビル内で「横浜新羽店」をオープンして以降、2010(平成22)年に「港北日吉本町店」(日吉本町4)、続く2011(平成23)年は「港北高田店」(高田西2)、翌2012(平成24)年には「港北綱島西店」(綱島西3)、さらに2013(平成25)年は「港北下田町店」(下田町4)と出店を拡大。
最近は、2018(平成30)年1月に樽町1丁目の綱島街道沿いにあった旧レストラン「サンマルク」跡で「港北大曽根店」をオープンして以降は再び店舗を増やしつつあります。直近では昨年10月に新吉田町のテニススクール跡地を使って「港北北新羽店」を出店しており、今回の日吉7丁目の計画が進展した場合は区内10店目になるものとみられます。
(※)この記事は読者の方からの情報提供をきっかけに記事化しました。ありがとうございます。
【2024年5月17日追記】

日吉7丁目の工場跡ドラッグストアは「クリエイトエス・ディー(SD)横浜日吉店」の名で2024年5月17日(金)の9時にオープンし、20人超が開店と同時に店内へ入りました。店頭には「819号店」の文字も

クリエイトSD横浜日吉店は、野菜をはじめ、肉と魚のパック販売、冷蔵品、冷凍食品の取り扱いも多く“ほぼスーパー”という品揃えでした。営業時間は9時から21時45分で、6月1日から始まる処方せん受付は日・祝日を除く8時45分から18時30分まで。建物2階のクリニックモールでは7月1日(月)に「日吉いさき内科・循環器内科」が開院し、もう1スペースでもクリニックの募集が行われています

弁当や惣菜なども一定の品揃えがあり、写真の「のりタル弁当」など298円(税込321円)の安価な弁当も3種類ほど見られました。至近にある「ドラッグセイムス日吉店」や「まいばすけっと日吉七郵便局前店」「ファミリーマート日吉六丁目店」などと競合することになりそう
【関連記事】
・綱島街道の東急ストア跡はドラッグストア、2階はクリニックが出店へ(2020年5月15日、クリエイトエス・ディーは綱島東の東急ストア跡にスーパー機能を持たせて出店)
・【過去記事】日吉七郵便局近く、生鮮品も扱う「ローソンストア100」が7/22(日)に閉店(2018年7月17日、今回の計画地近く、その後「まいばすけっと」となった)
・“狭小住宅”の分譲相次ぐ日吉6丁目で新たに38戸、工場や駐車場を宅地化(2021年6月14日、周辺では工場跡地を使った住宅開発が相次いでいる)
【参考リンク】
・クリエイトエス・ディーが出店を計画する日吉7丁目の工場跡地(グーグルマップ)
・クリニック開業物件情報「横浜市港北区 日吉医療区画」(クリエイトエス・ディー)